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【新入社員1年の成果】技術系新入社員実習テーマ発表会を開催しました!
こんにちは。積水樹脂グループ公式note編集部土井です。
4月に入り、当社も新入社員が入社してきました。
今回はその1年先輩、2023年4月に入社した技術系新入社員が研修テーマとして1年間取り組んだ成果発表会に参加してきました。
(※当社は4月1日に組織変更や人事異動がありましたが、この記事は発表会当時の部署や役職で記載しております)
技術系の新入社員研修の一環
これは長年続いている取組みで技術系の新入社員研修の一環として行われています。5月にテーマを選定し、11月までに実習を行い、12月に成果を報告書にまとめあげ、ここからブラッシュアップしたものを発表することになります。
テーマは配属先で実際に課題となっているもの
また、テーマは各配属先で課題となっている実践的なものが選定されるので、このテーマに取り組むことでそれぞれの部門の実務を習得するとともに、目標を定めた活動を学ぶことになります。
今回発表するメンバーは4名。
ずっと指導いただいていた先輩や上司が見守る中、社長、本部長、工場長、人事部長が最前列に座っています。
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発表内容がそれぞれもうすぐ製品化されそうなもの、実用化されそうなものが多く、先輩の指導とそれにこたえて様々なシミュレーションやコスト計算を行った結果だな、と素直に感動しました。
またプレゼンも非常に練習されていてパワーポイントはわかりやすいですし、実際のプレゼンはスムーズすぎるくらいでした。
(間違えないように暗記した箇所もあったとうかがいました)
景観事業部開発室 原さん~住宅地域の高架橋について~
原さんのテーマは住宅地域の高架橋についてでした。
今後ニーズが増えそうなテーマですが、住宅地域ということで、防音対策や景観性も求められます。
目標を立てつつ、専門業者のお取引先や多くの部署の方と議論することで要求事項の抽出や新しいアイデアの抽出に繋がることを実感されていました。
また、礼儀、文章の書き方、資料の作り方など社会人としての常識も学んだとお話しされていましたが、先輩や上司の指導があってだとは思いますが、1年目でここまで出来たら数年後はどうなるの?と思うくらいとても分かりやすい資料でした。
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生産技術部 安形さん~メッシュフェンスの生産性向上~
安形さんは当社でもよく売れている製品、「メッシュフェンス」を
ある工程のスピードを速くすることで制作時間を短縮し、生産性を上げられないかというテーマでした。
一見 、ある工程を3工程から2工程にすることは難しくないように感じますが、工程が3あることには意味があり、2工程にするために何度もチャレンジし、また実際に量産化していくために質の安定なども求めてトライしていました。
図面上では上手くできるはずの条件が実際には失敗することもあり、三現主義の重要性を体感できたことが、貴重な経験でした、とお話しされていました。
三現主義
“現場”、“現物”、“現実”の3つの“現”を重視し、机上ではなく、実際に現場で現物を観察して、現実を認識した上で、問題の解決を図らなければならないという考え方
当社の社長馬場はもともと開発者だったので、工程や量産化の具体的な質問が出てきます。
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生産・テクノ本部長であり滋賀工場長の西尾からも実際量産するならこうするのはどうか、などの質問やアドバイスもあり、1年目の社員の検討がすぐにブラッシュアップされてよりよくなるな、と感じました。
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デザイン・マーケティング部 上野さん~これからの歩行者空間~
上野さんはこれからの歩行者空間についてのニーズ探索を含めたテーマでした。近年、国は歩行者空間に関する施策を複数打ち出していて、法律の一部改正なども行っています。そのため未来のニーズを予測していき打ち手を検討することが必要です。
前にご紹介した「にいがた2㎞」も「歩行者空間の活用」の一つです。
【にいがた2km】新潟市の「ひと中心の街づくり」社会実験でパークレットを採用いただきました|積水樹脂グループ公式note
上野さんはそのため11都市、22か所の歩行者空間に実際に行き調査を実施したり、設計事務所や自治体の方などにもインタビュー取材を実施して、まとめあげていました。
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当社の事業に落とし込むべく質問がいろいろ出ましたが、その質問を書き留める上野さんの姿が印象的でした。
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住建事業部開発室 北村さん~施工性に優れた縦格子フェンス~
北村さんのテーマは縦格子フェンスでした。
当社としても売上が伸びていて、市場規模もある縦格子フェンスですが、現状市場に出回っている製品は当社も含めて重量があり、施工にも複数人が必要です。現状の職人が減って、省人化、省施工化が求められている中での検討でした。
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北村さんは省人化、省力化だけでなく環境配慮や防犯性・意匠性も考慮して私の目からしても新しく、また今求められている、よりよい製品を開発していました。
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ずっと北村さんの上司として実習テーマを指導してきた住建事業部開発室中村室長はうなずきながら北村さんのプレゼンを応援していました。
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実際の試作品を見てもらっている様子です。テーマの検討には事業部も協力しているので事業部長からの援護もありました。
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発表が終わって
発表が終わって役員からは以下のようなコメントをいただきました。
積水樹脂グループの人財育成方針では、「経営理念・ビジョンの実現に向け、自ら考え、行動し、挑戦し続ける人財の育成に取り組んでいきます。」とあります。それにそった発表だったと思います。これからも自ら考え、行動し、挑戦し続けていってください。応援しています。
深堀することが大事。
気になった技術、知識を深堀することを今後も続けてほしい。
研修を通じて深さを学んでいってほしい。みなさんスケジュールが遅れたことを反省していたが、スケジュールが遅れたことがダメということではなく、スケジュールを立てることの重要性を感じ取ってほしい、一方でユーモアを持ってデザインを考えていってほしい。
目標は高くもってほしい。 そうするとアイデアも工夫もできるし、他部署に相談もすることになります。また、そうすると売上利益率や減価償却を考慮して、、、など原価構成も学ぶことにつながります。今後もいろんなことに興味を持ってほしいです。
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馬場社長からは
当社は従来より「人的資本の価値最大化 」とうたっているが、メーカーとして「技術屋さんが元気よく仕事ができる環境を作っていく」ことをずっと心掛けたい、という話をされました。
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発表会が終わってからも細かい仕様の質問や、量産化するためにはこういう検討をしてみては?ここはどうなっているの?など開発や生産に関わるメンバーが部署をこえて話をしていました。
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新入社員やFather&Brother(指導する上司と先輩)からコメントをいただきました。
発表にも同席した新入社員たちのFather&Brother(指導する上司と先輩)と本人からこの1年の取組みと発表についてコメントをいただきました。
(※今回指導担当者が偶然すべて男性だったのでこのような書き方ですが、女性になるとMotherやSisterになります。)
原さんとFather&brohter
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Father:上原室長
入社してすぐで高架橋についている高欄や遮音壁や落下防止柵とか言っても製品がわからないので、企画の初めは実物の製品や構造を見る中でやっとわかる感じでした。
今回のテーマは開発を進める程、色々な課題がでてきて、また意匠面と機能面では厳しい要望が多いので大変苦労していましたが、議論しながら検証と考察も繰り返し行い、色々な事を学ぶ事ができたと思います。
これから更に最終の製品化と発売に向けて頑張りましょう!
Brother:吉村さん
畑違いの学科からの入社で、今まで学んできたことと業務内容の違いや部署のメンバー構成に戸惑うことも多かったと思うけど、何とか食らいついて、やり切ってくれてありがとう。良い発表でした。
これからは良い同志として互いに部署を盛り上げていきましょう!
原さん
高欄という製品に注目して生活したことがなかったので、“全くわからん”というのが最初の感想でしたし、物理の知識は今までになかったので、強度計算のたびに難しいと感じました。
でも実際に多くの高欄を観察することや公共の強度基準書、過去の製品図、強度計算書から高欄について理解することで開発を進めてきました。
今後は自分の開発製品を町で見れるように、開発業務についての深い理解を身につけていきます。
安形さんとFather&brohter
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Father:藤井課長
分からない事を積極的に質問しながら自分なりに考えてテーマを進める姿が印象に残っています。見習うことが多く、良い刺激をいただきました。
1年間お疲れ様でした。最後の量産までしっかりと立ち上げましょう。
Brother:森主任
安形さんの持ち前の明るさと物おじしない性格を活かし、部署をまたいで関係者と密にコミュニケーションをとり、熱心にテーマに取り組んでいました。
また分からない部分は自分で一から勉強していて、Brotherとして教育する立場におりましたが、新人の安形さんからも得るものも多く刺激になりました。
安形さん
大学では化学専攻だったので、設備について何も知らず、工場という慣れない環境に不安を感じながらも、重要なテーマを任せていただき、期待に応えたいと感じました。
実際の生産設備を用いた試験は、製品の生産スケジュールを調整して実施するので頻繁に実施できない中、思うような結果が出ないときは冷や汗が出ました。特に、プレス成型に失敗してメッシュフェンスの線材が潰れる際の”ゴリゴリ”という音はトラウマです。
Brotherに教えていただきながら試験結果をデータに基づいて考察し、仮説をたてて次の試験目的を明確にすることで後戻りの少ない試験を心がけ、1つ1つ課題を攻略していきました。
今年1年間で身に着けた検証プロセスは必ず今後も必要になります。
真剣に取り組んできた姿勢を継続し、さらに経験を積み重ねることで技術者としての自分自身の質を高めていけるよう精進して参ります。
上野さんとFather&brohter
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Father:北野部長
上野君の実習テーマは、将来を担う潜在ニーズやマーケットを未来予測する、非常に難しいテーマでした。
真夏の炎天下の中、地道にまちなか調査をしたり、お客様へのインタビューに参加し、内容をとりまとめ、可視化し社内合意をとるなど非常に苦労して企画推進していただきました。
発表は非常にレベルが高く、私の様なベテランでもまとめることが難しい内容をよくまとめることができたと素直に感心しています。
Brother:長田主査
コンパクトに集約させて発表する事はとても難しかったと思いますが、わかりやすく嚙み砕いて、うまく説明していました。
発表内容は新しい事に対して、何を生み出すべきかを検討していく非常に難しい段階の部分でしたが、ここからは製品の姿を創り上げていく、やりがいを感じる事ができる段階になっていくので、これからも仕事を楽しみながら頑張って欲しいです。
上野さん
大学では公共空間や交通関係に興味を持ち、制作を行う機会もあったので、このテーマの分野に携わることができることに喜びを感じていました。
ただ、現状調査を終えて、膨大で多様な情報から結論を導く時期はとても大変でした。いざ答えを出すとなると、本当にこれでいいのか確信を持てず尻込みしてしまい、なかなか納得できる結論にたどり着くことができませんでした。そのため、チームメンバーの方々と対話し、何が引っかかっているのか、解決には何が必要なのかを洗い出し、ひとつずつ解消していきました。
対話を重ねて徐々に結論を導くことで、チームで出した答えに自然と自信を持つことができるようになり、異なる視点を持ったメンバーと共創することの意義を実感しました。
今回の研修で得たことを他の企画に活かすと共に、これからは実際に考えたことを製品に落とし込んでいく、デザインをしていく過程に取り組み、ものづくりの難しさとやりがいを学んでいけたらと思います。
北村さんとFather&brohter
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Father:中村室長
北村さんは自信が無さそうでいて芯が強く、自分の思っていることを明確に主張されるところが頼もしいと感じておりました。中盤では苦労の先で辛そうな時期がありましたが、後半では急激にしっかりとされてモチベーションも上がってきていて、持ち前の芯の強さで乗り越えてきたと感じました。
そのことで私たち教育側も、思うところは誰でもちゃんと言える会社の風土を維持していかねば、と逆に勉強もさせられました。
Brother:吉田主任
住建事業部の新たな柱を目指す「縦格子フェンス」がテーマでした。1年を通して、「企画」から「上市」まで、開発業務のほとんどを学べた密な研修テーマであったと思います。
発表時間が限られた中、どこを切り取って話すかの取捨選択に悩んでいましたが、自分が苦労した点、新製品の優れている点にフォーカスして明瞭に伝えられていました。今回の研修で終わりではなく、この経験を来年度以降の開発業務に活かしてください。
北村さん
テーマ選定時はあまりにも何もわからなかったので、製品開発ができるなんて楽しみだなと呑気に考えていました。
が、進めていくうちに試作検証を行っても、失敗ばかりでうまくいかず、基本・詳細設計がなかなか決まらずにスケジュールが遅延していく日々は焦りと不安でいっぱいでした。その中で3Dプリンタを活用したり、実際にアルミを起工したりと、地道にコツコツと構想案をブラッシュアップしていき、乗り越えることができたと考えています。
今後はエンドユーザーの満足度だけでなく、物流・施工現場の方々の負担を軽減し、営業の方々にも売りたいと思ってもらえるような製品の開発者になりたいです。今後も知識の習得を怠らず精進していきます。
おまけ
この日は不安定なお天気でしたが、発表の最後あたりには虹が見えました!
1年目社員の今後の活躍を祝っているのかもしれませんね(キザ)
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(編集担当土井)
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