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パフォーマンス作品『MOST OF THE TIME, I ATE ALONE ほとんどの時、私はひとりで食べた』のこと
アーツカウンシルしずおか主催の「マイクロ・アート・ワーケーション」。三島市での六泊七日の滞在はあっというまでした。
受け入れ先ホストである株式会社シタテの山森達也さんの提案で、アーティスト3名それぞれが地域の皆さんとシェアする「何か」を披露することになり、寝ても覚めても考えつづけた結果、15分間無言で食べ続けるというパフォーマンスを行ないました(録音モノローグあり)。題名は「MOST OF THE TIME, I ATE ALONE ほとんどの時、私はひとりで食べた」。
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パフォーマンスの題名は、映画監督であり母校である上智大学の教授でもあるJohn Williamsさんに吟味していただき決めました。過去形にしたのは、未来からみればすべて過去だなあと思ったから。さらに大先輩である俳優の竹下かおりさんにパフォーマンス中に流れるモノローグ音声をお願いしました。
山森さんが事前準備から本番の音出しまで手伝ってくださったり、インデペンデント・キュレーターの戸塚まな美さんが手際良く記録写真を残してくださったりなど、温かいお力添えのおかげでなんとか披露することができました。
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小道具はどれも会場であるコワーキングスペース 「三島クロケット」(元は紳士服店)に元々あったものを使わせていただきました。買い足したりせず今あるものでどう世界観をつくっていくかという試みは、短い時間ながらとてもやりがいがあって楽しかったです。いつもは12時前には寝ているわたしが午前3,4時まで誰もいないしんと静まり返った寒い会場で、あれはこうで、これはああで、と地味なデモンストレーションをちまちまと繰り返した時間もとても貴重でしあわせでした。
パフォーマンスについて戸塚さんが解説を入れ記してくださったものを載せておきます。
このパフォーマンスに至ったきっかけは、昔から「ひとりきりで食べる人」をみるとなぜかどきっとしてしまう=繋がりを感じてしまうこと、そして自分自身がひとりきりで食べる時、なにかどこかだれかと「繋がっているような」気がしてしまうこと、なぜだか大丈夫だ、と思えること。そんなことが理由として大きくありました。
ほんとうの繋がりとは、体と体がそばにあったり、直接やりとりをすることではなく、心で共にあること。皆でひとつの命を生きているような感覚を知ること。そして私たちはそれができる生命体なのだと、そのようなことを「ひとりで食べること」、また「ひとり静かに食物を噛み続けること」が今日も教えてくれているような気がしてなりません。これからもこの不思議な無言の営みに耳を傾けつづけてみたい。
日曜の夜にお越しくださった皆さま、お手伝いいただいたみなさま、山森さん、戸塚さん、関係者の皆さま、どうもありがとうございました。パフォーマンス動画はYoutubeにて公開しています。(冒頭は音声の不具合あり)
お読みいただきありがとうございました。 日記やエッセイの内容をまとめて書籍化する予定です。 サポートいただいた金額はそのための費用にさせていただきます。