花火のとなりで月がきれい
2024.7.13(土)
電車が国分寺へ着くとき、いつもおなじことを思う。こんなに人、降りるんだ。お祭りの帰り道みたいに人が、つぎつぎエスカレーターに乗る。改札がどこか、人の背ごしにきょろきょろしないとみつからない。こういうとき、人が魚みたい。おなじほうへ、おなじように、泳いでむかっていく。
駅前は再開発で、きれいになった。たまに来ていたときは、まだ工事中で、今思えば友だちと駅からすぐの定食屋さんにいくのに、遠回りをさせられていたんだった。でも、たのしい遠回りだった。遠回り、遠回り、とあたまの中で言葉にしていたとき、前からきた家族づれの女の人が、「遠回りさせられてさあ」と、夫らしき人につぶやきながらとおりすぎた。
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