京都府内の石造物⑮:浮島十三重層塔

名称:浮島十三重層塔

伝承など:なし

所在地:京都府宇治市 宇治公園

宇治川に浮かぶ人工の浮島を含むエリア・宇治公園は、平等院に隣接して観光客で賑わうが、その一角に一際目を引く巨大な層塔が建っている。

浮島十三重層塔と通称されるこの層塔は、鎌倉時代中期の弘安九年銘を持ち、相輪こそ後補であるが総高十五メートルを超え、中世以前の層塔としては最大の高さである。

西大寺の叡尊が宇治橋を修造した際に造立したモニュメント的な石塔で、その大きさとともに来歴の確かさと言う点でも貴重な塔である。

浮島にほぼ隣接する平等院は、藤原頼通が造立した鳳凰堂で知られるが、この境内にも無銘ながら鎌倉時代後期の十三重層塔がある(下の写真一枚目)。

また、境内には平家との合戦に敗れて平等院で自刃した源三位入道頼政の墓と言う宝篋印塔(下の写真二枚目)もあるが、これは江戸時代の作である。


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