中国・四国地方の石造物⑯:乗禅寺五輪塔・宝篋印塔群

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名称:乗禅寺五輪塔・宝篋印塔群

伝承など:なし

所在地:愛媛県今治市延喜甲 乗禅寺


今治市の乗禅寺は中世の石塔を多数有する寺院であり、十一基の石塔すべてが重要文化財に指定されている。

元来は別々の場所に建っていたと言うが、現在石塔はすべて境内墓地内の土塀で囲われた区画に集められており(一枚目)、鎌倉時代から南北朝時代にかけての五輪塔・宝篋印塔・宝塔が建ち並ぶ様は壮観である。

向かって正面の三基(二枚目)のうち、中央の五輪塔(三枚目)は鎌倉時代末期の正中三年銘があり、向かって右側の宝篋印塔(四枚目)が鎌倉時代後期、右側の宝篋印塔(五枚目)が南北朝時代の作である。

向かって左側の列(六枚目)のうち、左側の五輪塔二基(七枚目)は南北朝時代の作で、左から三番目の宝篋印塔(八枚目)には南北朝時代の延文二年銘があり、右端の宝塔は鎌倉時代後期の作である。

向かって右側の列(九枚目)のうち、中央の宝篋印塔(十枚目)は向かって右塔が鎌倉時代末期の正中三年銘(中央列の五輪塔と同じ造立年)で、左塔は南北朝時代の作であり、左端の宝塔は鎌倉時代後期、右端の五輪塔は南北朝時代の作である。

いづれも花崗岩製の非常に端正な石塔であり、中世石塔が多く現存する今治市内でも、これだけの数の石塔が一箇所に集まっているのは珍しく、非常に貴重である。


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