京都府内の石造物㉒:岩船寺五輪塔

画像2

画像2

画像3

名称:岩船寺五輪塔

伝承など:なし

所在地:京都府木津川市加茂町 岩船寺


奈良と京都の境目に位置する加茂町の当尾は、岩船寺・浄瑠璃寺と言う二箇所の古刹があり、その両寺を結ぶ街道には当尾石仏と呼ばれる中世の石造物が多く点在する。

紫陽花の名所として知られる岩船寺の境内にも、貴重な石造物が残されており、特に鎌倉時代後期の五輪塔は、無銘ながら当該期の基準的な作例で重要文化財にも指定されている美しい石塔である。

他にも境内には鎌倉時代後期の不動明王石像(二枚目)や、室町時代の嘉吉二年の造立で、鮮やかな丹塗の三重塔もある。


同じく当尾にある浄瑠璃寺は、浄土式庭園と阿弥陀堂を有して平安後期の寺院の趣を今に伝える古刹、そして紅葉の名所として観光客で賑わう寺院である。

本堂には九体の阿弥陀如来がまつられていることから「九体寺」の別名で知られ、平安時代末期の作である国宝の本堂と、浄土式庭園を挟んで向かい合うやはり国宝の三重塔は同寺を代表する景観で、ここでは浄土を象徴する西方の阿弥陀如来を安置する本堂と、現世を象徴する薬師如来が納められた三重塔が向かい合う浄土世界が表現されている。

画像4

画像5


#京都 #加茂町 #当尾 #岩船寺 #五輪塔 #三重塔 #鎌倉時代 #浄瑠璃寺 #浄土式庭園 #九体寺 #平安時代 #石塔 #歴史 #日本史

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?