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君たちはどんな世界を生きるのか?【第10回】「考える力」の一つ「正しく疑う」ことで、自分の主張は強まる|「勉強」が数十倍の価値を持ち始める未来がくる

第1回は ↓ から

「技術の発達」によって、
【前々回】国内は「人が要らない」仕事が増え
【前回】「人の要る仕事」は海外に行く

これらの複合要素で、未来の子ども達の仕事はかなり無くなる
と言ってきました。

でもこれは本当なのでしょうか?

世開塾では「考える力」を育てることもしています。
その中には「正しく疑う」ということもはいります。
それは「自分」も例外ではありません

「自分が出した結論」もちゃんと「疑ってみる」ことで、自分の意見の裏付けを見つけ、より強くすることができます。
意見や主張に強さを持たせ、それらの積み上げをたくさん持つことで、ようやく「芯」を持った「私」が出来上がるのです。

今回は実際に子ども達に教えている資料を使いながら、今まで自分が言ってきたことを一度「正しく疑い」、自分の意見を強めていく方法を実践してみます。

日本の技術は「メイド・イン・ジャパン」ブランドで守られてる!?

さて「人の要る仕事」は海外に行く、というものには疑いが入る余地もあります。
というのも、日本は「Made in Japan」という一つのブランドを確立し、世界に製品を輸出してきました。

日本の製品は世界一だ!
日本の製品の質は良い!
だから日本の技術が、製品が負けるはずがない!

講座で子ども達に教えていること①

と言われる方もいるかもしれません。

私ももちろん「メイド・イン・ジャパン」を知っています。
「メイド・イン・ジャパンはどこ行ったんだ!?」という反論はもっともだと思います。

ではここで質問です。
現在では、多くの製品はどのように作っているのでしょうか?

多くの製品を作ってるのは人?

でしょうか?
きっとそうではないでしょう。

例えば「iphone」
「人間」が数十万にも及ぶ部品を、はんだ付けしながら、一つ一つあの狭い箱の中に入れられると思います?
外科医になったほうが良いレベルの職人が、そんなにいるとも思いません
しかも「iphone」の出荷台数は「2億3500(2024年1月時点)」です。

もちろん、製品になる前の「部品」も多くは機械で作られます。
部品一つとっても最低2億3500万個作る必要があるわけです。
人が作れる量ではありません。

例えば「ペットボトル」。
「人間」がペットボトルの元を溶かし、型に入れて、固まらせると思います?
コンビニに、スーパーに、ドラッグストアに…どれだけ置かれてるでしょうか?
日本の年間の使用量は「230億本」らしいです。
そんなの、人が作れる数なわけありません。

そう、今の製品の多くは「機械」が作るのです。
逆に言えば「機械さえあれば、どこで作っても品質は変わらない」と言えます。

「技術革新」という、技術の飛躍的な進歩によって、昭和時代に築き上げた「Made in Japan」は既に壊されたと言えるのです。

講座で子ども達に教えていること②

商売は何にお金を払っているのか?

商売とは、「得意」の売り買いが一つの側面にあります。
誰かが「苦手」なことを、「得意」な人がすることで、お金を貰えるからです。

講座で子ども達に教えていること③

技術が発達すると「誰かの商売」が消えるのは昔から

この「誰かの得意」を「自動でまねできる」ものが「技術」です。
「技術」を使えば、「不得意な人」が「得意な人と並ぶ」ことができる。
それどころか、それ以上の効果を出す事もできます。

講座で子ども達に教えていること④

こうなってくると「得意」な人の商売は成り立たなくなります。

日本人は真面目だから、職人の腕も良くて、それが品質に結びついて、製品も良かった!
きっとそうだったんだと思います。
洗濯物を「手洗い」、製品を「手作り」するなら、日本人は負けないでしょう。

講座で子ども達に教えていること⑤

でも残念ながら、人情や風情とは関係なく、技術はどんどん進んでいます。
技術があれば、得意と苦手の差は無くなり、どこで作っても一緒になります。
「Made in World」になるのです。

講座で子ども達に教えていること⑥

「メイド・イン・ワールド」になると企業はどうする?

すると企業はどうするか?

講座で子ども達に教えていること⑦

さて作る費用で一番高くつくのはなんでしょうか?
・・・
・・・
・・・
・・・

答えは人件費です。

講座で子ども達に教えていること⑧

機械で作るといっても、機械が自ら電源をいれ、自らスイッチを入れ、自らプログラムや装置を変える、なんて出来るはずがありません。
どうしたって、最低限の「人」はいるのです。
だからといって「職人」ほどの「技術を持ち合わせた人」はいらない

ならば「人件費」は安ければ安い方がよい。
だからこそ、機械を海外へ送り、人件費の安い国でつくるという流れは止められないのです。

講座で子ども達に教えていること⑨

さらに安くて、経営者に都合が良い方法はなんだろう?

さらに安くなる方法があります。
それは技術のみを使う事です。

講座で子ども達に教えていること⑩

だって
機械やロボット、AIと「人間」を比べてみてください。
・休みが要らない、24時間稼働可能
・文句を言わない
・病気にならない
・お給料(継続的な人件費)がいらない

講座で子ども達に教えていること⑪

これほど経営者に都合のよい状態はありません。
きっとこれらで苦労している管理者の方も多いと思います。
いまなんてちょっといえば「◎◎ハラ」と言われる窮屈な時代です。
どの立場の人だって、本当に「何も文句を言われない状況」が出来れば理想的なはずです。

①機械等があれば、「人の要る仕事」は人件費の安い海外で出来る
②国内は「人の要らない仕事(自動技術)」を増やして人件費を下げる。
すると安くて良い製品が出来る!

未来の子ども達の仕事はかなり消える。
それも私たち大人が想像する以上の消え方をする。

大袈裟に言ってきたように見える、

6人いれば「3.6人」要らない日本

①そもそもの「働く場所=企業」が人口を上回る勢いで減る。
②日本国内は「人が要らない」仕事が増える。
③「人の要る仕事」は海外に行く。

『6人いれば「3.6人」要らない日本』というのも、大げさではないことだと思います。

今回は、実際の講座で使う内容の資料も使いながら、自分で言ったことを正しく疑い、今まで言った内容を補強してきました。
恐れずに、自分も「正しく疑う」ことによって、意見や主張は「芯」を持ち、自分の中に「芯」を作ることが出来ます。

「学校や塾(5教科)では学べない」内容というのは、社会では必ず必要になるけど、説明しづらい抽象的概念を「どのように実践し、表現し、身につけていくのか?」ということだと思っています。

君たちはどんな世界を生きるのか?

このテーマを元に、「人口減少」で起こる破壊的な未来の日本を書いてきました。
ここまででも、もう相当厳しい未来が待ち構えているのは感じて頂けたと思います。
ここまででも、我々大人が過ごしてきた時代の5~6倍厳しい時代になることは推測されます。

じゃあそんな時代に対してどのようにしていけばいいのか?
を書いていきたいのですが、実はまだピースは足りません・・・

「世界」のことを書いてないんです。
「日本」の事だけ考えても足りません。

あくまで「わかる範囲」の中ですが、それでも考えないと「どんな世界を生きるのか?」は、言えないと思います。

「メイド・イン・ワールド」と同じように、世界を含めて日本を考える。

「学校や塾では学べないことを頭に入れて動くこと」がこれからの子どもには重要だと思います。

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