自己肯定感を高める子育ては必要ない話
昨日、「自己肯定感は低いままでいい」という記事(ラジオ収録)を書きました。
本記事は、この続きになりますので、できれば先に上記記事とラジオ収録を視聴した上で本記事(収録)をご視聴ください。
昨日の朝、自己肯定感に関する記事と収録をして、午後にこられた患者さんがその記事を見ていただき、自己肯定感に関するこのような質問を受けました。
『最近、よく自己肯定感を高める子育てをしようということを聞きますが、正直かなり違和感を持っています。でも流行なのか、周囲の子育てに熱心な人ほど、自己肯定感を高める育児法を実践されていて、少し焦ることもあります。先生は、自己肯定感を高める子育てについて、どう思いますか?』
昨日の話からさらに発展しそうなグッドクエスチョンなので、今日はこの質問に対してお答えしたい思います。
ぼくが思う、自己肯定感を高める子育て法に対する本音は、昨日の記事を読まれた方はわかると思いますが、「全く必要ない。むしろやればやるほど害すらある」と思っています。
やや極端な意見かもしれませんが、ネットでもこのような意見はほぼ出てこなかったので、あえて極端に書いてみました。
トゲトゲしく感じる方もいらっしゃるかもですが、ご容赦いただければと思います。
本記事は「整体師のカラダとココロの話」のラジオ収録台本にもなっています。本記事は箇条書きで要点をまとめた記事ですので、本編はラジオ収録で解説しています。内容をしっかりご理解するために下記のラジオ収録もご視聴ください。下記ラジオは本記事の本編になります↓
「自己肯定感が高い方がいい」という幻想
・まず、「自己肯定感が高い方がいい」というのは幻想にすぎない
・自己肯定感は低いままでいいし、高めようとする必要はない
・自己肯定感が低いからこそのメリットはたくさんある。詳しくは昨日のラジオ収録もお聴きください↓
子育てで、自己肯定感を高める必要がない3つの理由
子育てにおいて自己肯定感を高める必要のなさは主に3つある。
1、自己肯定感が高いか低いかは、良し悪しではなく個性だから
・自己肯定感が高いことで大きな失敗があることもある。自己肯定感がないから、より深く、追求、探究、研鑽できることもある
・自分に自信がある人、ない人がいることは当然。運動には自信が持てないけど、勉強は自信がある。数学は大嫌いだけど、英語は好き。宿題は嫌いだけど、ゲームは大好きなど。全てその子の持って生まれた個性。
・あらゆることに自己肯定感を高く持つ必要はない。何か一つあれば十分
2、子供に「自己肯定感は高くないといけない」ことが伝わるから
・子供は自己肯定感を高めようとされていることが気がついている
・自己肯定感が低いことがダメだと伝わってしまうから(それが最も自己肯定感が下がる)
・高めようとすることは、「高めようとしないとこの子の自己肯定感は高まらない」と親が思っていることになる
・親の本音が最も伝わる。
昔、ぼくの長男が生まれた頃にある80代の女性患者さんに言われた言葉。
「子育てはね、後ろ向きでするもんだよ」
・育て方を学び、どう接するか?や、どんな子育て論がいいか?など、子育ての方法ばかりを考えがち
・子供はそんなところ、まったく見ていない。見てるのは親の本音、態度、信念だけ。後ろ向きで「見本を示す」ことが大切だよ。という意味
・もし、どうしても自己肯定感の高い子に育ってほしいなら、まずは親自身の自己肯定感を見直すべき。でも、自己肯定感の高い人は、高めようなどとはしないはず。
3、例え自己肯定感が高くなっても問題しか起きないから
(自己肯定感が高い人に多い傾向)
①周囲の意見に耳を傾けることなく自分の意見を押し通しやすい
②自分は悪くないと考えて常に問題の原因を自分ではなく他人や環境にあると考えることも
③自分の都合の良いように周囲の人間をコントロールしようとする傾向に
・そもそも、自己肯定感を高めようと育てて子供の自己肯定感が高まるとは思えない。でも、百歩譲って高まったとしたら…上記のようなこと。
それでもいいと言えるかどうか。
育て方で子供が変わるほど、子育ては簡単じゃない
・親の子育て方法によって子供の育ち方は変わらない。
・自己肯定感がそもそも高めの人が子育てすれば、その感覚を子供は敏感にキャッチする。でも、まず自己肯定感の低い人が、方法として「自己肯定感を高める子育て」を表面上実践しても、子供にはその本音だけが伝わる。
・それで変わると思っているのは親のエゴであり、思い上がりでしかないと思う。薄っぺらい理想の親像や、子育ての理想論は一切通用しない
・大事なことは常に親自身の本音の部分
・ぼくは、普通に子供にイライラもするし、子供に全然可愛くもないなと感じることもある。
・嘘ついてもなんの意味もなさない。
・正直な気持ちは正直に伝える。悪いことしたと思えば謝るし、イライラしてる時はイライラして八つ当たりする。
・それが未熟な自分自身である。結局は、子供に育ててもらっているだけ
・ぼくの奥さんに「自己肯定感を高める子育てどう思う?」と聞くと、「めんどくさい。疲れる。そんなふりしても無駄。」と一言。
・子供は親の都合の良いようには育たない、それぞれの人生を真剣に生きるだけ。
記事執筆者紹介
整体庵大空 下大前陽介(シモオオマエ ヨウスケ)
<プロフィール:整体師歴19年>
スポーツトレーナー、トレーニングコーチ、プロ野球選手のサポート歴
スポーツ整形外科、産婦人科での施術を経て、整骨院開業。
現在は保険診療を廃止し自費診療で整体院を夫婦で営んでいます。
ファスティング歴10年以上、-25kgのダイエット経験者
定期的にファスティング講座をオンラインで開催しています。
妻(美容鍼灸師)、子供2人、猫1匹の5人家族です。
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