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家庭の東洋医学

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#食

春野菜の効果と性質

春野菜の効果と性質

 中国の代表的な本草書の『証類本草』と『本草綱目』を参考に、春が旬の野菜の効果と、温めたり冷やしたりする性質を調べてみました。

 原文が漢文で、古い医学用語が使われているので、できるだけわかりやすく現代語訳しましたが、一部翻訳しづらい用語はそのまま使用し、末尾に注釈をつけてあります。

フキ 温

咳やのどの腫れによく、心肺を潤し、消渇によい。フキノトウは葉柄の部分よりも効果が高いとされる。[1

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胃にやさしい食べる順序について

胃にやさしい食べる順序について

前回は胃をいたわる夏の食べ方について、江戸の養生書の『養生大意抄』から紹介した。今回も引き続き同書から、胃にやさしい食べる順序について紹介する。

汁物を先に飲むべし
【原文】
空腹なる時驟(あわて)てすぐに物を食すべからず。先(まづ)湯茶の類にても羹汁(にもののしる)抔のたぐひにても飲て、腹内をよくうるおして後に物を食すべし。凡飢過て食するときは、必味噌汁をとくと飲て後に飯を喫(くら)へば病を生

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