『？』の木

あなた、頭の上に『？』をうかべていますね
あなたのように、ほどよい、片手くらいの『？』ならいいですよ
小鳥みたいだもの。可愛いもんだ
まだ、しっかりういているしね
私なんかもう『？』がつむじから生えているみたいなんだ
根が深いんだ
『？』病の権威『？』博士を知っていますか？
こうなると、もう、病気ですね
そう、『？』博士に言われましたよ
私のレントゲン見ますか？
ほら、『？』の根が踵まであるんですよ
私の頭から首から胸から腹から
股のところからしっかり二股に分かれているんですから
面白いもんだね
『？』はいきものですよ
悩みを捨てられるといいんだけどね
悩みの種が『？』だからね
あなたも、ほどほどにしないと
『？』博士には会いましたか？
忙しいひとだから会えるといいんだけどね
『？』博士は予約制だからね
一年先まで埋まっているからね
でも、あなたの『？』はまだ大丈夫ですよ
しっかり、ういていますから
私なんか、ほら、踵まであるからね
歩くと痛むんだよ
魚の目ってしってるかい？
そんなかんじの痛みだよ
もう、踵から根が出ているんだよ
『？」博士によるとね、私はもうすぐ木になるそうなんだ
『？』の木だよ、見たことあるかい？
『？』の根がブーツをつきやぶって土塊と一体になるそうだ
だから私は旅をしているんだな
踵をうかしてオートバイに股がれば痛みがないからね
私は、終ついの地を探しているんだよ
せっかく『？』の木になるんだからね
私の『？』の木にふさわしい土地に根を張りたいからね
私の終ついの『？』の木はどこがいいだろうか
『？』博士には一年の内には『？』の木になると言われているんだよ
だから、あまりゆったりもしていられないんだ
あなたは、まだ、間に合うから
悩みの種を捨てなさい
捨てられないなら、『？』博士のところに行くんだ
約束してくれないかな
『？』の木になったって、どうせつまんないんだから
飯も食えないし、恋だってできない
ぜったい『？』博士のところに行くんだよ
私みたいになってくれるなよ
なあ、私の『？』よ
そう、思うだろ？
『？』は頭からういてこその『？』だからね
私みたいになってくれるなよ
じゃあ、私は行くことにするよ
なあ、私の『？』よ
なあ、私のカワサキW650よ
なあ、長すぎる付き合いだもんな
な？、終ついの旅に行こうじゃないか