新米納棺師のお志事
10月から納棺師に転職。
やっと約2週間目を終えました。
かなり濃い2週間でした。
そんな"ヒヨっこ納棺師"🐥の日々を書いていきます。
納棺師のお志事は基本現場で学びます。
マニュアルもありますが、実際にやってみないと分からない。
自分の目で見て、手で動かさないと始まらない。
葬儀会社から依頼を受け
葬儀会場、自宅などへ行きます。
納棺の儀式を準備しつつ、故人様を綺麗にしていきます。
故人様のメインとなる顔。
死んだ後、どのような顔になっていると思いますか?
皮膚 : 寝たきりや寝る姿勢が長いほど、皮膚は下に下り頬は痩せこけた印象やスマートな印象になることもある。
時間が経つにつれて腐敗も進んでいくので、冷凍所以外の所で保管している人は皮膚がずる剥けしたり、元々皮膚が弱い人は処置してる時に皮が剥ける。
なので処置する前に必ず肌チェックが始まる。
目 : 目玉はほとんど水分で出来ているので、少しずつ萎んでいき最終的になくなります。
まぶたに張りが落ち、痩せこけた印象に。
ふっくらさせすぎないように、含み綿と言って綿を詰めていきます。
半開きの人もいるので、完全に閉じて目尻を上げるか下げるか写真を見ながら整える。
鼻 : 穴という穴から体液が出てきます。
それが垂れ流しにならないように、穴に含み綿を詰めいきます。
ピンセットで綿を鼻の奥まで入れて詰めます。
口 : 鼻同様体液が出ないように喉から綿を詰めます。
そして、皮膚が重力で落ちるように顎も何も力みがないかぎり下に下がっていき口が開いた状態になります。
開いた口が良いという葬家もいるが、
要望がない限り閉じてあげます。
あとは生前に近いように、口周りや頬に綿を詰めてあげます。
故人を見る人が違和感がないように表情作りしてあげる。
これが難しい!
笑ってるように見せる(にこやか)か難しい顔がしっくりくる故人もいる。
たった1.2時間で故人の最期の姿を決めるのは技術が必要。
私もまだまだ修行中。
亡くなった人がどんな表情でどんな姿で見送るか。
毎日たくさんの人を見ても分からない。
私が最期の姿を決めるけれど
結局は最期の姿を決めるのは亡くなった本人。
病気で亡くなれば腐敗は進むし。
事故で亡くなれば生前の姿に直すのは困難。
酷い状況の時もありますが、
実際蓋を開けてみたら予想を超えない時もある。
そんな時は故人が、
「日頃の行いが良かったから、こんなに綺麗なんだよ」って密かに思ってます。
この2週間で約20人くらいお見送りしたけど
1人ひとり顔も身体も違い、
家族の愛を感じる人とそうでない人。
人生は多種多様で良い。
辛い場面に出会すこともあるけど
私にしか出来ないことをやり続けることで
誰にも真似出来ない自分を確立することが出来る。
濃すぎる納棺師の日々は私にとって成長できる時間です。
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