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ニュージーランドの現地校をどうやって決めたか

(2024年1月から一年間。親子でニュージーランドに滞在予定です)

結論から言うと、直感です。(またしても)

住むと決めた街の中で、息子の小学校、娘の高校、それぞれ10校以上メールを送ってみました。

ほとんどがインターナショナルスチューデントを受け入れている、ということがまず驚きでした。

しかも学生の英語力は問われない。

息子はインターナショナル幼稚園に通っていたので、ほぼ日常的な会話は聞き取れて、話す方はまだまだ簡単な会話だけだけど、子どもだしすぐに慣れるだろう、と全く心配していません。

娘は・・・英検2級を持っているものの、会話は初級レベル。それでもここ数ヶ月の成長はめざましく、私を追い越す日も近いな・・・と危機感を覚えるほど。
現地の学校で授業を聞き取ることは難しいだろうけど、まぁ、若いし大丈夫でしょう。

と、気楽に考える親の私の英語力が一番危機的

その話はまた別の機会にするとして、とにかく学校はこんな子どもたちを受け入れてくれるらしい。

どこも良さそう。
何を基準にしようか。考えました。

まずは息子の小学校。
調べると、ニュージーランドでは小学校でも制服(ポロシャツのような楽な服ですが)があることが多いようです。

こだわりの強い息子。ユニフォームが気に入れば毎日それでいいので楽ちんですが、もし気に入らなかったら・・・と(先回りして問題を排除しようとする私もどうかと思うけど)できれば、自分のこだわりの服で。

そして、日本では人数が多い小学校に通っているけれど、できれば少ない方が「たった一年」という期間で友達と濃い時間を過ごせるかな。(妄想のみ。どちらがいいとか全く分からない)
人の多い都会や電車やお祭りなどが苦手な息子。おそらくどこに行っても日本と比べれば圧倒的に人の密度は低いのだろうけど、彼の習性からして「広々、人少なめ」を選んでおいて損はないと判断しました。

そんなこんなで、メールのやり取りをしていた校長先生の感じがとても良い(印象)学校があリました。「生徒本人が暑さ寒さを感じて自ら服装を選ぶことが大切」とウェブサイトに書いてあり、制服なし、街のはずれで生徒数も少ない、とにかく広々。さらに、プールあり。

ココだ。


次は娘の高校。
息子の学校と近い方が送り迎えに安心。
一番近くの高校に問い合わせると返信までに1ヶ月。

うーん。他の高校も良さそうなところはあるのだけど・・・
なかなか決め手がない中、Facebookで知り合いになった方に聞いてみたところ、ある高校を紹介してくれました。

そこはインターナショナルスチューデントの受け入れにとても積極的で、娘が大好きなギターのクラブもありそう。連絡をとってみると、担当の先生がとても良い人で、どうやら以前日本で英語の先生もしていたらしい。

たくさんの国から生徒を受け入れているだろうけど、日本人学生の特性(?)を知っている人が担当なら、それはとても(私にとっても娘にとっても)心強い。

(全てメールですけど)事務的でなく日本の話や娘の性格についてなど色々と親身になって聞いてくれて、とても話がしやすい。何度もメールをやり取りするうちに、もうこの人の人間性に惚れて決めたと言っても過言ではない。

こうしてようやく小学校と高校が決まりました。場所的には車で20分の距離。その中間に家を探せばいいよね。と楽観的な私です。私の読みが甘かったかどうかは行ってみてからのお楽しみ。

ニュージーランド内の小学校や中学・高校については以下のページを参考にしました。


学校の規模や各学年の人数、民族の割合、学校のランクまで。ここまで国が管理しているんだなと感心しました。

そんなわけで、一番重要視していた学校選び。
今思い出してみたらそんなに苦労せず、そんなに考え込まず、単なる直感だったなぁ。と、我ながらあらためて自分のいい加減さ、いや、大胆さに感嘆する。

なるようになる。

って、本当にこういう時のための言葉だなと思う。

子どもたちの日常に一番関わってくる学校。どんな日常が待っているか、楽しみです。なんだかんだいろいろあっても、その時々にバタバタと乗り越えていけるんだろうな、と勝手な自信(過信?)を持っています。


こんなふうに、さあこれから留学というワクワクで楽しい準備期間であるはずの今ですが、実は最近の息子に変化が。

月曜日になると「学校に行きたくない」という発作が起きて、毎週のように休むようになってしまったのです。

娘が中学生の時はあきらかに辛い思いをしていたので、「学校行きたくない」と言われれば速攻「あなたを苦しませるような学校、行かないでよろしい!」と欠席させたけど、さて息子の場合はどうしたものか。

「不登校」という目に見えた状況になるまでには長い道のりがあるわけで。学校生活を楽しんでいたはずの息子に何があったのか。

よくこんな時の親の対応例として、「無理して理由を聞き出さない」と言われますが、なんとなく勘付いていました。その理由を。
そこでまずはゆっくり話をすることにしました。

ベッドでお布団にもぐり、真っ暗闇の中、抱っこして聞いてみました。
「学校行かなくてもいいけど、どんな学校だったら行きたいって思う?」

息子は言いました。

「3つある」

こうやって考えを最初にまとめて「3つある」なんて言えるのは、相当長い間考え込んでいたか、賢い父の血だけを受け継いだかのどちらかです。絶対に私の血にこんな芸当ができるDNAは流れていない。

人がいっぱいいないところで、
みんなから怒られないところで、
ずっと座りっぱなしで勉強しないところ

可哀想な息子、とニコニコが止まらない私。考えていた通りだったのです。

人混みが苦手な息子が、朝から午後まで40人近くのたくさんの子どもたちに囲まれ、先生のお話をじっと聞いて勉強をしなくてはいけない。しかも、何か突飛なことをしたり、みんなと違うことをするとすぐによってたかって怒られる(本当はただ注意されるだけだろうけど)そうです。幸い、先生は息子のそんなところをよく分かってくださっていて、見かけたら助けてくれるそうです。

なぜ私がニコニコかというと、ニュージーランドの学校に抱く私のイメージそのものだったからです。

きっと一クラスの人数はもっと少ないよ。
きっとジッと先生のお話を聞く時間は少ないよ。
きっとみんなと違うことをしたからって何も言われないよ。

と、見たこともないのに無責任だけど、言い聞かせました。

こうして、最近、ずっと環境が変わることに不安を持っていた息子が、私の洗脳に染まっていくのでした。

と言っても、本当に息子は数ヶ月前まで小学校を楽しんでいました。先生もすぐになんでも対応してくださり頼れるし素敵だし、友達も優しいし、歩いて3分だし。本人も、

「僕の学校の校長先生はスーパーマンだよ。小さいのに筋肉モリモリだし、全校生徒の名前を覚えているんだよ」と自慢げに話していました。

その恵まれた環境に私も本当に安心していたし、海外に連れ出すなんてやっぱり可哀想なことなんだろうな・・・と罪悪感がありました。

それが、少し遅刻したり、嫌だなぁと思うことを私に話してくれたりする中で、だんだんと本人が気づいてきたのだと思います。

周りと違うことをするとなぜ、ひとこと、ふたこと、言われるのだろう。

それがだんだんと窮屈になってきたのだと思います。実際とっても元気だし、家にいればゲームができる、楽しい、楽ちん、なのは分かります。

だけど、やはり子どもは自分でも気づかないくらいゆるやかに、小さな違和感を感じ取っているのではないかな。

「なに、こんなことで!」とか「大丈夫大丈夫、行っちゃえば楽しいでしょ?」なんて心無い言葉がのどまで出かかったけれど、「お休みするなら、クリーニングもお買い物も一緒に行こうね」ということで意見一致。

こんな感じでのらりくらりと過ごしている今日この頃なのでした。


これから始まる留学生活は、子どもたち(と私)にどんな影響を与えるのだろう。学校の環境が合うかどうかは分からない。

どこに行ってもその子次第、とも思える。

だけど、きっと「もっと自分にとって過ごしやすい、生きやすい環境」というのはいくらでも探し回ればいいと思う。


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