マガジンのカバー画像

エッセイ風

110
エッセイ 日々感じること セイ子の想い
運営しているクリエイター

#いきづらさ

Dragon Night

Dragon Night

自分の正義
それを信じて行動する

あなたの正義は私の正義じゃない
私の正義もあなたの正義とは違う

どちらかが間違っているとかじゃなくて
互いがそれを受け入れない時
傷つけ、傷ついてしまう

大嫌いな誰かは間違っているのか
許せないあの人の正義は不正解なのか

違う宗教
違う環境
違う肌の色や髪の色
違う言語

人はみんな違うのに

毎日どこかで戦争や争いごとがあって
そんなニュースをみると悲し

もっとみる
君は僕に似ている

君は僕に似ている

一人暮らしの私の部屋には
普段使わないマグカップがある

「最近、コーヒーが飲めるようになったよ」
笑顔の絵文字とともにメールが届く

ひと月に一度
私は娘と会うことを許される

今度会う時は、砂糖たっぷりの
コーヒーを淹れてあげよう
甘党なのはきっと私に似ている

どんどん私の背の高さに近づく娘
寂しさと喜びをかみしてめて

ずっと一緒にいられたら
どんなに良いだろうか

母親として‥

将来こ

もっとみる
たんぽぽ

たんぽぽ

たんぽぽになりたい

踏まれても
踏まれても
アスファルトの隙間からも力強く…

太くて長い根は大地を掴んで離さない
生への執着
黄色の花びらは明日への希望

命尽きても
その白い綿毛は風にまかせて、次の生きる場所を探している。

花瓶に飾られることも
花壇に並ぶこともなく
花束として贈られることはない

それでもあの希望の黄色は心を癒す

この左手首の痛みを隠す私
癒えることが許されない

太陽

もっとみる
つくした

つくした

あの頃  僕はずっと探してた
“靴下“と言えず“つくした“と言っていたよね

どうしても片方だけ見つからないの
今思えば
欠けたか心を探すよう

欠落した感情
ずっと見つからず大人になった

あの“つくした“はどこへ
幼い僕は
こだわって
“あのつくしたじゃないと保育園に行かない“と母を困らせた

今思えば別にどうでもよかった
何かにすがり  拘らないと
僕は僕でなくなる気がしてた

今も欠落した

もっとみる
アニバーサリー

アニバーサリー

何もなくていい‥
特別なことなど
何も‥

傷ついてばかりの刻が過ぎる
鏡の前にはあの日より年を重ねたあなたがいて
いつまでも変わらないものなんて
ないもんな

幼い心のまま  大人になっていく 
その度私は死にたくなる

豪華な食事も高い指輪も綺麗な服も
私には必要ない

記念日なんて
私には必要ない

変わらない日常
無事に過ごせた1日
特別なことがない明日
笑って「よかったね」
そんな日々が

もっとみる
ゴール

ゴール

黒板を背に質問する先生に
答えられず‥

下を向く私に何を期待しているの

教室のみんなと
何が違うんだ   
人の目が怖いんだ

やりたいようにやればいいんだ

もっと強くなれ
初めからまたもう一回
やり直そう

何度も何度も失敗して
違う手段を探すんだ
人より遅くても
ゴールに着けばいいだろう
大切なことは
納得して進むこと
答えは足下には書いてない

“個性を大切に“
そんなこと言う大人が

もっとみる
アッシュ

アッシュ

あなたの生まれたてのような
その髪を
ドライヤーで乾かす
何気ない日常

朝がきて
夜がきて
また朝が
あくびか出る毎日だ
それが幸せ

壊れてしまえば
呆気なく

過ぎ去ってしまった過去は二度と戻らない
あの日の記憶も鮮明なのに

なぜこぼれる
私の瞳の悲しみのカケラ
こんなに日は差し込んでいるのに
なぜ疑う
瞳を閉じればあなたがいるのに

生きれば生きるほど
捨てられなくなる
何もかも‥
手に

もっとみる
かくれんぼ

かくれんぼ

「可哀想」だと言われて
汚れた僕を
あなたは「素敵」と言う
鏡の中の僕は
泣いていた

卵の殻の中はの 
とても居心地が良いもの
優しい膜は
とても儚いけど
憐れみを隠してくれる

あなたのようにに優しく‥
生きられたならよかったけど

僕は愛されず 
笑われる自分に
偽りの笑顔でごまかすんだ

かくれんぼで
取り残されるように
僕をみんな忘れていく

あなたのように強く‥
生きられたならよかった

もっとみる
ミックスナッツ

ミックスナッツ

私のようなADHDはマイノリティだし
型にはめられた世の中では居心地が悪い
ミックスナッツの袋の中のように、すがたや形色々な個性が寄せ集まっているはずなのに
私は紛れ込んだピーナッツのようだ
木の実の仲間とは違う‥
豆系のピーナッツは“ナッツ“とというけど
ミックスナッツの中にこっそりと‥
人と同じフリをする

かりそめの家族
それが嘘偽りの形であったとしても
テーブルを囲み
幸せであると錯覚して

もっとみる
水の星

水の星

鉛の銃弾が正義
僕を貫く
言葉の弾痕は今も疼いてる

同じ瞳をして呼吸をして
体温もある

ただそこに
みんなとの溝が埋まらない
自由という名の不自由の水槽から出れない
人と違う 運命に嘆いてる

行き先さえわからないのに
翼があれば
ここから抜け出せる
そう信じてる

テレビの向こうで
鉄の雨  
その惨劇に僕らは沈黙している

僕の悩みなんて
ちっぽけで

変わらず地球は回っていく 

僕の悩

もっとみる
茜

小さな頃
お友達とサヨナラする時は
見えなくなるまで手を振っている

寂しいのは大嫌い

それは今も変わらない

あなたと会って、別れ際に見送るとき
振り向くことがなくても
姿が見えなくなるまで見送る私

あなたより先に背を向けたくないの

背徳感じゃなく
見送ることで自分の気持ちが落ち着く
相手は気づかなくてもいいんです

いつまでも
会っていた時の余韻に浸る

見送られるのは照れ臭いから
私は

もっとみる
いつか…きっと

いつか…きっと

僕の手が冷たいのは
誰かの手の温もりを感じるためだ

僕の瞳が黒いのは
光を感じるためだ

僕の心がこんなに痛いのは
誰かの痛みを感じるためだ

僕がいつもうつむくのは
いつか空を見上げるためだ

僕のつま先が前にあるのは
前に一歩進むためだ

僕がいつも泣いてるのは
いつか誰かに微笑むためだ

こんなに息苦しいのは
深く呼吸をするためだ

この手をずっと握るのは
いつか未来を掴むためだ

いつか

もっとみる
Monster

Monster

私の中のMonsterが叫ぶ
このままで良いのかと

あなたが思うほど
私は優しくない

怖くて殻を破れないでいるんだ‥
今の私を壊せと叫んでる
私の中のMonster

なぜ神様は
私から感情を奪い去るの

怒りたいのに笑っている
そんな私が嫌でならない

ゴミのような自分の「正義」が
あなたを傷つけていく

あなたの勇気が羨ましい
大切な人が傷ついていく
業火のごとく怒りをぶつける

感情を失

もっとみる
スズメ

スズメ

蒼い空のどこかで 
誰かが傷ついている

飛び方を知らないスズメ
非力な自分を嘆くしかない
悲しみ 翼になれ
痛み コンパスになれ

泣き方を忘れたスズメ
非力な自分を嘆いてる

追い風を待ってるだけだった昨日

大切なものを失った

この心が柔らかいのは
人の痛みを感じるためだ
この手が冷たいのは
人の温もりを感じるためだ

悲しみ 翼になれ
痛み コンパスになれ

夜の静寂は
あなたの声を聞く

もっとみる