長靴を履いた理由
先入観は恐ろしいものです。
梅雨の時期に購入した息子の長靴があります。青いゴム製のそれは2歳児の小さな足にピッタリで、水たまりの中を颯爽と駆けては泥だらけになった笑顔が輝いていました。
梅雨明けたのち、晴れの日にも長靴を履きたがる息子。雨もなければ水たまりもない。土や藪に踏み込むわけでもない。しかしながら「コレがいいんだ」といって長靴を履き、保育園に向かう日が続きました。
なぜ。
蒸れるだろうにどうして暑い日も長靴を履くのか。謎に包まれておりましたが、語彙の増えてきた息子が先日ついに理由を教えてくれました。
コレはフィリップ王子の靴なんだよ。
だからいつも履いているんだ。
今日はフィリップ王子の服にする。
僕はフィリップ王子。
オーロラ姫を探しに行くんだ。
フィリップ王子！！
ディズニー映画『眠れる森の美女』の王子です。
見ますと、たしかにフィリップ王子は長靴（というかブーツ）を履いています。そういえば長靴に合わせて襟のついた服や赤い帽子をかぶっていたことを思い出します。
…息子、この年齢でコスプレに目覚めておる。
長靴は雨の日に履くものという先入観が、彼のオシャレに気付くことを阻ました。視点を変えると不思議な世界が拓けてくることもありますね。
ちなみにオーロラ姫は「まだ見つからないんだ」とのこと。
息子のオーロラ姫は何処に。
拙文に最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました。願わくは、貴方のフィリップ王子が魔女の呪いを解き、素晴らしい未来に辿り着きますように。
#コスプレ #とは #心の在り方を問う哲学である
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