マガジンのカバー画像

中国語学習者向けマガジン

73
中国語を勉強している人向けに役立つnoteを集めてみました。
運営しているクリエイター

#中国

語学学習に年齢は関係ない・・のか?

私事ではありますが、うちの妻は最近、自宅近くの文化センターで中国語を教えるボランティアみたいなことをやっています。いわゆる月謝を取って講師を務める「ガチ」の中国語教室ではなく、NHKの中国語講座のテキストを使ってゆるーく教えるタイプのものです。 私も傍聴目的で参加したことがあるのですが、驚いたのはその平均年齢。80歳越えの人たちはざらで、90歳越えの人も来ると言います。かなりのおじいちゃん、おばあちゃんなのですが、それをみじんも感じさせないお若くて、バイタリティのある姿を目

今年の全人代の総括

本当は中国政治に関する記事を投稿するのは先週限りにしようと思ったのですが。今日11日は全人代会議の閉幕日。ということでやはり触れざるを得ないでしょう。 今回は今年の全人代会議で話題になった点を総括したいと思います。 総理記者会見の取りやめやはり今回の両会の中で、これが一番ハイライトになったといえるでしょう。この情報は、4日に開催された、全人代会議開幕直前に開催が恒例となっている全人代会議記者会見の席上で、婁勤倹報道官が発表したものです。発表後は中国ウォッチャー界隈では衝撃

今年もありがとうございました

2023年も残すところあとわずか。2023年は皆さんにとってどのような1年でしたか? 本noteにとって、そして私にとって、今年はいろいろな転機があった1年だったと感じています。 本noteではかねてから、翻訳を目指す人、中国語を勉強したい人に向けて1週間に一回配信でやってきましたが、今年8月、9月は遂に、前々からやりたいやりたいと言っていた、X(旧ツイッター)のスペースを使った「中国語ニュース翻訳勉強会」「中国語初級者・中級者向け勉強会」を主宰させてもらいました。 私

中国語を習得したかったらならやっぱり留学なの?

X(旧ツイッター)の中国語学習界隈のポストをつらつらと見ているとたまに目にする言葉があります。それは「やっぱり中国留学や中国での滞在の経験がないと中国語の習得は難しい」といった意見。 これについて私自身は、中国での留学、中国での業務を通じて中国語のレベルを飛躍的に上げたという成功体験があることもあり、全否定をするつもりはありません。 そもそも中国語に限らず、外国語の上達・習得に必要なのは「リーディングとライティング」「ヒヤリングとスピーキング」に分けて、それぞれ「インプッ

中国語の主語が変わる条件って?

今回は久しぶりに翻訳者向けの話題を取り上げましょう。もちろん、中級者から上級者の中国語学習者にもためになる話題です。そう、中国語文における「主語がいつの間にか変わっている」問題です。 とは言ってもこれは、これまで当noteで何回も取り上げてきた問題でもあり、中日翻訳者なら一度は頭を悩ませた経験があるのではないでしょうか。 一般的に中国語の書き言葉というのは日本語と違い、カンマを挟み、文節を延々と2行から3行にわたり冗長に並べたといった文章が一般的となっています。 しかし

「开始」の真の意味とは。

中国語を学んだ日本人学習者なら誰でも目にしている語句はいろいろありますが、その中には皆さんが結構意味を誤解して覚えているものも相当数あります。前回はその中で、「工作」について掘り下げて解説しました。 今回はその2回目ということで「开始」(启动)について考察してみたいと思います。 皆さんは「开始」(or 启动)という語句についてどういう意味だと理解していますか。多くの人は「開始する」「始める」という意味だと理解しているのではないでしょうか。 この意味は間違いではありません

「工作」は「仕事」という意味だけではありません

中国語の言葉でよく出てくる「工作」という言葉。皆さんはどのような意味だと理解していますか。 このような問いに、「簡単だよ」と言う人がいるかもしれません。一般的に知られているのは「仕事」だと思います。 しかし実は「工作」は「仕事」以外にもいろいろな意味や用法がある少々厄介な語句であり、また翻訳・通訳者泣かせの語句でもあります。 そこで今回はこの「工作」の語句の用法について、皆さんへの注意喚起も含めて掘り下げてみていきたいと思います。 ◇◇ やはり中国語の「工作」を含む

中国語の記事を翻訳してみよう①

当noteは一本目の記事からここまで、翻訳論や中国語の学習方法などいろいろな記事を皆さんに提供してきました。 じゃあどう具体的にどこに気を付けたらいいの?という疑問がわいた人もいると思います。 そこで今回からはスタイルを変え、一本の記事を通して翻訳するという実践形式にして、皆さんの翻訳のトレーニングのお手伝いをしていきたいと考えております。 私が皆さんに記事を提供しますので、まずは答えを見ないで別紙、または別ウィンドウでワードなどを立ち上げて翻訳をしてみてください。

「会」と「能」と「可以」

中国語を勉強したとき、初級段階で出てくる「会」と「能」と「可以」という語句の違い。皆さんはどう習いましたか。 日本語に訳したときにはいずれも「できる」と訳しうる単語です。しかし、皆さんもご存知の通り、これら3つの言葉にはそれぞれ違った意味合いが付与されています。ではこれらをおさらいしておきましょう。 以上中日大辞典増定版より。 平たく言えば、「会」は(すでに会得していて)「できる」、「能」は「する能力を持っている」、「可以」は(許されていて)「できる」ということでしょう

四声は相対的なもの

今回は中国語の初学者~中級者向けのお話をしましょう。そう。タイトルにもある通り四声のお話です(また?との声が多数)。 四声については2年前に当noteで話題にしています。 今回は「前回の記事のおさらい」ということで、四声の概念、習得の方法について私なりの考えを、もう一度確認していきたいと思います。前回の記事とかぶってしまうところがありますが、四声が苦手だという人は是非参考にしてみてください。 ◇◇ そもそも四声と言うのは、中国語のイントネーションのことです。具体的には

「漢字パズル」ができるようにするには

今日は特に、中級レベルから脱却したいと考えている中国語学習者の皆さんに向けてお話をしていきたいと思います。 中国語を「字単位で考えること」。この点については、当noteの記事でも何回かご紹介しています。 ここで私が強調したかったのは、皆さんの中国語単語を覚える際の「意識変革」です。 複数音節の単語を「ひとかたまり」として覚えるのではなく、「文字の集合体」としてとらえる(つまり、认识を「ren4shi3」として覚えるのではなく、「ren4」+「shi3」として覚えること)

外国語学習における現地での「経験値」の重要性

今日は中国語の学習者向けの話をしたいと思います。 皆さんは「自分の中国語のレベルがなかなか上がらない」と悩んではいませんか?かくいう私も学生時代、中級レベルからなかなか脱却することができず、師匠に中国語のレッスンを付けてもらったり、中国に旅行に行ったりと、いろいろな努力をしていました。それなりに効果はあったと今では自分でも思っています。 しかしやはりそれでも、今から思い返してみれば、中級レベルからの本当にブレークスルーを果たしたのはやはり中国に留学してからだと実感していま

ニュース定型文は丸ごと覚えてしまおう

皆さんは中国メディアのニュースをどれくらいの頻度で見ていますか。 自分は仕事の都合上、中国のメディアのニュースをほぼ毎日モニタリングしているのでいろいろ気付きがあります。その1つがいわゆる「定型文」と呼べるようなものです。 実は中国メディアのニュースでは、中国の指導者が外国の指導者と会見したり、国内の会議で講話したり、国際会議で演説したりする際、必ず口にする「定型文」や「決まったフレーズ」がいくつか存在します。 これは考えてみれば、中国という民主集中制が発達している国に

自分でアップデートすべき語句と流行語の危うさ

皆さんは普段、主にどのような媒体で中国語を勉強していますか?そう聞かれた時、多くの人は「まずは本などの紙媒体で勉強を始めた」と答えるのではないでしょうか。それにはちゃんとした理由があります。 紙媒体のテキストは専門家が監修したものですから、ネットなどの不確定な情報よりも、テキストに書いてある文法や用法に間違いがあるかどうかについて心配する必要はほぼありませんし、書いてある用法をしっかり覚えて理解さえすれば、「中国語ネイティブに理解されない」といったことはまずないでしょう。