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空間除菌のブランディングは地に落ちたか?


#KENMAYA です。

空間除菌で有名な『クレベリン』ブランドを有する大幸薬品が大幅な赤字転落予想となりニュースになっていました。

大幸薬品は6日、2021年12月期の連結最終損益が28億円の赤字になりそうだと発表した。31億円の黒字だった従来予想が一転して赤字となる。
空間除菌剤「クレベリン」の販売が計画を大幅に下回り、棚卸し資産の評価損17億円を計上する。年間配当は20円を計画していたが無配にする。
クレベリンは新型コロナウイルスの感染拡大で需要が増加することを見込み、在庫をこれまでの2~3倍に積み増していた。

そもそもの話になってしまうのですが、「空間除菌」と謳っているのは空気中の菌を「殺菌」「滅菌」する効果ではありません。ましてや、ウイルスは菌ではないので、新型コロナウイルスには【全く効果はありません。】
また、空間除菌については、WHOや厚生労働省などの公的機関がはっきり「非推奨」としています。もちろん、これまでに「空間除菌」で医薬品や医薬部外品として認められた商品はありません。

はっきり言ってしまえば【おまじない商品】です。

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お守り効果を期待する消費者と、売れるから作るメーカー。その双方の利益が合致して、なんとな~く続けてきたのがこの「空間除菌」業界です。


思い返せば、インフルエンザの時期になるとクレベリンが各所に置いてありました。あれも店舗側などの「努力」や「協力姿勢」を消費者にアピールするための、一種の販促効果を狙ったものだったのかもしれません。

今回のコロナ禍ではっきりしたのが、【一番の感染症予防は基本中の基本の「手洗い」と「うがい」だった。】ということです。確かに手洗い、うがい習慣が身に付いたおかげか、ここ2年ほど風邪もひいてません。
もちろんマスクや人混みを避けるといった効果もあるにはあるのでしょうが、それ以上に衛生的な基本習慣によるところが大きいのでしょう。

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多くの消費者もそれに気付き、お守り効果よりも実践的な予防習慣を身に付けたことで、メーカーの予想に反して全く売れなかったというのが実情でしょう。実際「空間除菌」に対するネガティブキャンペーン自体、そこまで行われていないにも関わらず売れない、ということがその証拠だと思います。


かくいうわたしも一時期クレベリンを購入していた時期がありました。理由は単純なのですが、花粉症のひどい時期に置いておくとプラシーボ効果か、あの独特の消毒スプレーのような匂いのおかげなのか、鼻水と目のかゆみが少し和らいだような気がしていたからです。まさに『お守り』だったわけです。

ここ数年で日本の消費者はどんどん賢くなってきています。マスメディアによる煽動や広告代理店による作られたブームを白けた目で見るようになってきていますし、企業のキャンペーンやコマーシャルにも懐疑的な目を向けるようになってきました。
良いモノと見かけだけのモノを見分ける力がついてきた、と言ってもいいかもしれません。マスメディアの神通力が失われつつある今、わたしたちは自身の目で良いモノ、悪いモノ、を選び取る【慧眼】が必要になってきているのかもしれません。


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