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#KENMAYA です。


覚めたくない夢を見ることはありますか?

不思議でどこか懐かしく、それでいて未知の世界を旅する、そんな夢を見ました。ハリウッド映画や様々なゲームの追体験と共に、SCPオブジェクト(未知あるいは架空の存在、異常な物体・生物・事物・事象などの総称)の謎を解く夢です。


『・・・と4つ目の扉に気をつけろ』


これが最初に目に入りました。古い濡れた紙に書いてありました。わたしは小柄な男児(一作目のハリー・ポッターぐらいのイメージ)で、場所は豪邸と思われる、豪華な廊下に立っていました。邸宅全体が唸りをあげるような異様な音がしていました。目の前には大きな扉がひとつ。

扉を開けてみると、中には初老の男性が一人。暖炉の前で何か分厚い本を読んでいます。顔をあげると、往年のハリウッドスター、ハリソン・フォードがそこにいました。

どうやらわたしは彼の息子(養子?)のようで、二三言葉を交わすと彼は再び本に熱中し始めました。窓の外を見てみれば、まるで水族館。邸宅全体が唸りをあげるような音がしているのも当然、家全体が海底に沈んでいるのです。

少しメタなことを言ってしまえば、完全に『バイオショック』というゲームの舞台、ラプチャーそのものです。

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水中に邸宅があるということ以外は特に異変のない穏やかな展開だったのですが、父の部屋を後にすると場面は途端に緊迫したものに変わります。

先程と打って変わって研究所のような一面白塗りの壁に覆われた部屋にいました。部屋の中心には小さな四角い鉄のような塊がひとつ、台座にセットされていました。直感で、「あぁ、これはSCPに違いない」と分かってしまうのが悲しいところです。

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とにかくこれは危険な状況だと判断して出口を探しますが、扉が見当たりません。入ってきたはずの扉も白塗りの壁に変化していて出口はありません。

ふと、中心に鎮座しているはずの鉄の塊を見るとソレは形を変え、扉のような形状に変化した上に、4つに増えていました。ふと最初の『4つ目の扉に気をつけろ』との文言を思い出しますが、どの過程で4つに増えたか検討がつきません。

仕方なく適当に選んだ扉に手をかけようと、手を伸ばした瞬間ソレはぐにゃりと形を変え、わたしの手に絡みついてきました。慌ててふりほどこうとするも、液体のようにまとわり付いて離れません。それどころか徐々に身体自体と融合し、指先から感覚を失っていきます。絡みついたソレが全身を覆い尽くす寸前で意識が途絶えました。


周囲の喧騒で目を覚ますと、そこは中東を思わせるバザーでした。わたしは中年の男性になっており、相方と思われる女性と車に乗っていた中でウトウトしていたようです。

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そこでどうやらわたしは古代遺跡の重要な手がかりとなるものを、そのバザーを支配する豪商から購入する手はずになっているようでした。依頼人はインディアナ・ジョーンズ博士(ハリソン・フォード)で、近未来的な端末で彼と連絡を取り合いながら交渉に向かうところのようでした。

バザーの雑踏をかき分け、進んでいくと一際大きな鉄塔があり、全身黒尽くめの案内人に相方が何かを話し、重そうな鉄格子の扉を開き、中へ入っていきます。

長い洞穴のような狭い道を通り抜けていくと大広間のような場所に出ました。そこはまさにSCP天国と言わんばかりの不可思議な生命体や、未知の技術で動く人工生命体で溢れていました。どこかで見たようなSCPもいます。しかしそのどれもが危害をくわえてくるようなものではなく、何かの研究に勤しんでいるようでした。

それらを眺めながら大広間のソファーに腰掛けていると、お偉いさんと思われる恰幅のいい男性が護衛と共に現れ、和やかなムードで商談は進みました。『アトランティス』という失われた大陸の在り処を示す碑文のようでした。その碑文をまさに今、”アートマン”と呼ばれるSCPが復元しているようでした。

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"アートマン"は、タコのような外見を持っているものの、人語を介しコミュニケーションが取れる上に、複数の脚は人間の手を小さくしたような奇怪な生命体でした。その生命体はギョロリと大きな目玉をわたしに向け、わたしの脳に直接語りかけてきます。

『あと一回』

わたしは驚きましたが、声に出して真意を問うわけにもいかず、気にしないふりをして商談を続けていました。しかし、その直後突然照明が落ちたかのように意識が遠のきました。


目が覚めるとそこは最初にいた豪邸の廊下でした。少し違うのは邸宅内が無音であることと、目の前に見知らぬ少女がいることでした。彼女と会話して分かったこと。それは鏡写しのように彼女も全く同じ体験をしてきていること。彼女がこの世界を作ってきたこと。そしてこの世界は、無限に繰り返す世界であり、次の扉で最後。つまり、わたしが扉を開けた時点でリセットされてしまう世界、ということです。

リセットされるのはあくまで世界であり、彼女の潜在意識は残り続け永遠にループするもののようです。つまり、今いる海底邸宅そのものが『アトランティスの書庫』であり、彼女が幾度となく繰り返し、試行錯誤の中、成功をおさめた世界であり、それを終わらせるのがわたしだったようです。


そんな世界終焉の使者にはなりたくないし、2つ目のSCPの正体が分からないまま、扉を開けて終わらせたくないと告げると、彼女は笑いながらこう言いました。

『嫌でも終わるよ。2つ目の部屋はその調整役で毎回姿は変わるのよ。』

その次の瞬間、わたしの足元の扉が開き、わたしは海中深くに投げ出されました。邸宅もバラバラに崩壊し、豪華な調度品が海中深くに散らばる中、わたしは古い本の切れ端とペンを拾い上げ、『少女と4つ目の扉に気をつけろ』となぐり書きをすると意識は深い闇に吸い込まれていきました。


ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
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