短期間でのダイエットを二度としようと思わなくなる話
先日妹に会った時、「体重が増えちゃってダイエットをしようと思うんだよね。」と言われました。
聞けば、昨年11月に僕の結婚式に参加した時には結構痩せていたのに、そこから+5kg。
今度友達の結婚式に出るというのに、11月に買ったドレスが入りづらいとのこと。
「2週間で-5kg落とす方法を教えて!」
と言ってくる姿は、都合のいい秘密道具を出してもらおうとするのび太くんのようでした。
ですが、僕はドラえもんじゃありませんし、そんな都合のいい方法はありません。
体重を落とすことはできないこともないのですが、健康の観点から見ても本当におすすめできない。
今日は、なぜ短期目標のダイエットがおすすめできないか、改めてお伝えをします。
痩せるメカニズム
◎痩せるメカニズム
そもそも人がどうやって痩せるのかというと
消費カロリー>摂取カロリー
という状態を作っているから
もう少し詳しくいうと
運動をして消費カロリーを増やして
” 消費カロリー>摂取カロリー”
の状態を作るか
食事を制限し、摂取カロリーを減らして
”消費カロリー>摂取カロリー”
のどちらかです。
「腸活をしたら痩せる」とか、「◯◯ダイエットをしたら痩せる」とかいろんな痩せる方法が日々出回っていますが、
消費カロリー>摂取カロリー
という原則は変わりません。
◎体重1kg落とすのに必要はカロリーは?
消費カロリー>摂取カロリーの状態を作れるといいましたが、大体なんキロカロリーを減らせば体重は1kg減っていくのでしょうか?
脂肪1gを燃焼するのに必要なカロリーは9kcal。
1kcalだと9000kcalになります。
ただし、脂肪細胞には水分やタンパク質などの物質も20%含まれるためここから差し引く必要があります。
なので、実際に消費しなければいけないカロリーは、
9000×0.8で7200kcal
となります。
◎痩せるには必要なカロリーを消費すればいい
「それができたら苦労しないんだよ!」というクレームが来ることを承知でいいますが、
単純な話、この7200kcalの負債を返済できれば1kg痩せられるわけです。
僕の妹の例でいうと
5kg減らしたいので
7200cal×5kg=36000kcal
この36000kcalの負債をどうやって返そう?
という話になります。
◎どうやって痩せるか
日々摂取するカロリーは、活動に必要な最小限のカロリーにとどめ、
消費カロリー>摂取カロリー
の差分を大きくすればするほど早く痩せることができます。
年齢や体型、生活スタイルによっても異なりますが、
一般的には成人男性が1日で消費するカロリーは約2650kcal。
女性の場合、2000kcalと言われています。
なので、妹は18日間何も食べなければ5kgは体重を減らせます。
※厳密にはそんな単純な話ではないですし、危険なので絶対にやらないでください(18日間も何も食べないなんてできないと思いますが・・・)
大まかな方法でいうと
この3つです。
①と②はほぼセットではありますが、3つを組み合わせることによって
消費カロリー>摂取カロリーの差を大きくすることができます。
短期目標でのダイエットがよくない理由
痩せるためのメカニズムがわかったところで、短期目標でのダイエットがよくない理由について説明します。
◎辛い
まず第一に純粋に期間が短くなればなるほどつらくなります。
仮に4週間で5kgの体重、つまり36000kcalを減らそうとした場合、
1日に減らすべきカロリーは36000kcal÷28日で1285kcalです。
あなたの消費カロリーが平均と同じであれば
男性の場合、約2650kcal。
女性の場合、約2000kcal
1日1285kcal減らすとなると、極端な話男性なら今の食事を半分にしなければいけません。女性なら半分以上です。
絶対辛いのが目に見えていますし、体にも良くありません。。
「じゃあ運動だ!」と思っても生半可な運動では痩せることはできません
ダイエットとして人気のランニングで考えたとして、ランニングの消費カロリーはざっくりと計算すると距離(km)×体重(kg)と言われています。
そのため、60kgの人が10km走ると
60×10=600kcalに。
運動だけで痩せるのであれば毎日20km以上走る必要があります。
そんなに走れるのであれば太ってないですよね。
このように、短期間で痩せようとするとそれだけきついことをしなければなりません。
その結果、挫折しやすくなりますし、失敗してしまうのです。
◎必要な栄養が摂れない
1ヶ月で5kg痩せたい場合、理論上は1日1285kcal摂取カロリーよりも消費カロリーの方が多い状態を作れば痩せることができます。
数字だけで見ると、男性の場合食べる量を半分以下にすれば痩せられるというわけですが、そんな単純な話ではありません。
私たちが生きる上で、最低限摂らなければいけない食事があるからです。
「日本人の食事摂取基準(2015年版)」に記載されている基礎代謝量では、健康な方であれば、最低でも男性は1,400kcal以上、女性の場合1,000kcal以上は摂取すべきとされています。
(この中で、タンパク質が何割、脂質が何割、炭水化物が何割とあるのですが、細かいので今回は割愛)
このカロリーよりも少ないと、日々の活動に支障をきたしかねません。
カロリーを制限しすぎるのも問題なのです。
◎代謝が落ちる
「カロリーを制限しすぎると日々の活動に支障をきたしかねません」とお伝えしましたが、被害を被る一つが筋肉です。
これまで摂っていたカロリーが急に半分になり、体が必要とするエネルギーを下回るわけですから体としてもどこかでエネルギーを生み出さなければいけません。
多くの場合それが脂肪なのですが、一緒に筋肉も分解されてしまいます。
筋肉が分解されてしまうと代謝が減ってしまいどんどん痩せにくい体になります。
そのため、
「あれ?1日1000kcalしかない食事をずっと摂っているのに体重が落ちにくくなったんだけど・・・」ということが起こります。
そりゃそうです。代謝が落ちて
消費カロリー>摂取カロリー
のうち消費カロリーが少なくなってしまっているんですから。
痩せるためにはさらに消費カロリーを減らすという負のスパイラルに陥ります。
◎リバウンドしやすい
代謝が落ちているわけなので、リバウンドもしやすくなります。
だって痩せているのは一時的に消費カロリーを増やすか摂取カロリーを減らしているだけなんですから。
ちょっとでも運動量が落ちたり、食べる量が増えたらあっという間に元通りです。
にもかかわらず、筋肉は分解されているので代謝が落ちています。
もう一度痩せようとしても前回よりも痩せにくくなってしまうのです。
◎そのほか健康にさまざまな被害が
痩せにくいなどはもちろんですが、そのほかさまざまな悪影響が出ます。
わかりやすいところでいうと、肌がボロボロになり、髪に艶が失われます。
消費カロリーに対して摂取カロリーを急激に抑えているので必要な栄養が足りていないからです。
体は生命活動を維持するだけで精一杯。
肌や髪の毛に気を回している余裕はありません。
仮に痩せたとしても肌荒れがひどく髪もボサボサでいいわけないですよね?
長期スパンで取り組もう
ここまで、短期的に体重を落とすデメリットについてお伝えしてきました。
短いスパンで体重を落とすとなるとデメリットやリスクが多すぎます。
やはり痩せようとするのであれば長期スパンでの取り組みが必要不可欠です。
◎長期スパンだったら負荷も少ない
1ヶ月で36000kcal減らすのは大変でも、2ヶ月だったら1月18000kcal。
1日あたり-600kcal前後で達成ができます。
これであれば、-300kcalくらい摂取カロリーを減らして、300kcal消費カロリーを増やすよう運動すれば達成が可能。
大変には変わりありませんが、負担も少ないですし、リバウンドのリスクも減らせます。
もっというと、1ヶ月に1kg。7200kcal減らすのであれば、1日あたり-240kgの状態を作ればいいのでかなり楽になります。
短期でどうにかしようとするから大変ですし失敗するんです。
長期的な視野を持って取り組むことが大切です。
◎1ヶ月で-5kgを信じない
「でもテレビでは1ヶ月で-5kgとか当たり前のようにやっているよ。」
と言う人もいると思いますが、あくまでもテレビの話です。
そもそも、不摂生で摂取カロリーが極端に多くて消費カロリーがほとんど少ない方であれば、落ちる体重も大きくなります。
もしくは、専門家の指導のもと、必要な栄養はキープした状態で徹底的な食事管理と運動をおこなっているので、痩せることができています。
「キャベツダイエットで1ヶ月で-5kgだ!」と取り組むのとは訳が違うのです。
健康的に痩せるのであれば、必要な栄養を取った上で
消費カロリー>摂取カロリー
の差が大きくなるような打ち手を打つ必要があります。
ちゃんと計画を立て、コツコツと痩せていきましょう。
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【自己紹介】
名前:のり/健康的な体づくりを発信する主夫
◎食事や生活習慣を無理なく改善することで体脂肪率10%の細マッチョボディを実現
◎10ヶ月で奥さんを56kg→46kgに
◎継続できる筋トレ方法、難しくない食事管理方法を発信
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