スズキ

現在67歳、まだまだ現役。日々感じていることを書いています。

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  • 67歳、人生を振り返る

  • 67歳、死について考える。

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近頃の子供たちについて

「近頃の子供たち」 これは、いつの時代にも先輩世代によって口にされてきた言葉なのだろう。 大きな石をひっくり返すとそこに無数の蟻たちが、密かに、気づかれることもなく彼ら独自の社会を形成している有様を見ることがあるように、 その時代を築き上げてきた現役世代の基盤をいつか覆してやるぞと好機を若い世代が待ち構えているかのように。 光陰矢の如し。 私も現在 67 歳。振り返ると長くもあり短くもあった 67 年間ではある。 「定年退職してからは年金生活だよ。毎日テレビの前に座った

    • 青春とはなんだ? ―高校編 その3(付録)

      (前回のつづき) 申し訳ない。忘れてました! 「青春とはなんだ? ― 高校編 その2」を書き終わって、ああ、やれやれ、と思っていたら、なんと、忘れてました。申し訳ない。 あの「真昼の決闘」のエピソードの途中で「マルサン」の説明をし始めたところ、それに夢中になってしまい説明が中途で終わってしまっていた。 あらあら、やはり歳ですね、と、どうしようものかと思ってたら、ただ「その三」を書いて「もともとこのような構成になっていたのだ」と開き直ればよかったのだが、元来が正直者で

      • 青春とはなんだ? ―高校編 その2

        (前回のつづき) あるとき、黒い学ランに身を固めた柄の悪い連中が正門付近に現れた。 7、8 人はいる。穏やかな話ではなさそうだ。 もし誰か先生が気づくなら大騒ぎになるだろうし、警察沙汰にだってなりかねない。そこで私たちは急いで相手の数に見合うだけの人数を揃え、正門に向かった。 学校の前は多摩川の支流になっていて、土手道が川に沿って続いている。 最寄りのバス停からはこの土手道を歩いて生徒が登校するのである。 正門を出てこの土手道を横切るとそのまま河原に下って行ける。 葦だ

        • 青春とはなんだ? ―高校編

          (前回のつづき) 中高生時代の 1 年はかなりの違いである。 1 年上の先輩が自分たちとは比べものにならないくらいの大人だと感じたものだ。 中学時代は特に何かが秀でていたわけでもなく、樫の樹の下に大量に落ちているドングリの中の一つとしてごく凡庸な学校生活だった。 2 年の時に健康優良児で表彰されたことはあるので、学習でも運動でも中の上くらいだったのだろう。 当時は高校入試に学校郡制度というのがあった。 都立高校は複数の高校が地域別に郡を構成していて、入試志願者は自分の成

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        近頃の子供たちについて

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        • 67歳、人生を振り返る
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        • 67歳、死について考える。
          3本

        記事

          青春とはなんだ? ―中学編

          もし生まれ変われて、しかもスタート時期を決めることができるとしたら。 私なら、躊躇うことなく高校時代である。 中学時代はどうかといえば、私はその頃はスポーツ少年だった。 スポーツといえば野球だ。 「ちかいの魔球」や「巨人の星」などの野球漫画もそうだったし、巨人の全盛時代であったということで部活にはやはり野球部を躊躇なく選んだ。 兄貴はかなり上手かったのだが正直私はイマイチだった。 1 年の時はとにかく走らされた記憶がある。 学校の近くには小高い丘があり、かなりの傾斜の

          青春とはなんだ? ―中学編

          死について 〜3〜

          (前回の続き) 死に損ないの三度目は 3 年前のことだった。この時も救急車のお世話になった。 当時、しばらく原因不明の腹痛や吐き気が続いていた。 失敗から学ぶ能力にかなりの欠落があるため二日酔いなどでの二、三日間の下痢や吐き気はよくあるのだが、これほど長く続くことなどかつて無かった。 おそらく 1 ヶ月近くは続いただろうか。 市販の医薬品は何か副作用とかが心配だし、かえって身体に悪いような気がするので、漢方薬ならいいだろうと思い、小さい頃よく母親がこんな症状のたびに

          死について 〜3〜

          死について 〜2〜

          (前回の続き) 二度目に死にかけたのは自転車で大型観光バスにぶつかった時である。 このときは、母方の親戚を母親と共に訪ねていた。 その家にはそれ以前に一、二度行った覚えがあるが、確か大通りに面した八百屋か何かの商店だったように記憶している。 そこでお小遣いをもらったので、家に持って帰って友だちと遊べるようにボールを買いに行くことにした。カラーボールと呼ばれた、子供が野球をして遊べる柔らかいボールで、黄色、緑色、赤色の三種類があったように思う。 ボールを売っているその駄

          死について 〜2〜

          死について 〜1〜

          最近、死についてよく考える。 実は翌月に心臓の手術を控えている。心房細動のアブレーション治療だ。 心臓は、心房が左右に二つ、心室がその下に左右二つの四つの部屋に分かれていて、内部にある電極から電気を送って筋肉を刺激し、収縮させているのだそうだ。 私の場合、だいぶ以前から指摘されていた不整脈により心房細動を起こしているのだが、簡単に言えば、心房細動により心臓内部に静電気のようなものが不規則に起こって、心臓を規則正しく収縮させるために流れている本来の電気を乱しているため、一

          死について 〜1〜

          言霊について

          「言霊」、手元の辞書を見ると以下のようにある。 言霊 ( ことだま ) とは、一般的には日本において言葉に宿ると信じられた霊的な力のこと。古代日本で、言葉に宿っていると信じられていた不思議な力。 発した言葉どおりの結果を現す力があるとされた。 最近、言葉についてよく考える。 そもそも人と地上の他の生き物との違いを決定的にしているのが、 人の持つ言葉と、言葉を駆使して社会や文化を築き上げる能力である。 思えば、大昔の、あるいは中世の、地理的にも全く隔たった人々の言葉が、

          言霊について