なぜ歴史が人生の基盤になるのか?【徒然読書38】
SEとして働く中で、歴史を学んでいてよかったと思うことが2つあります。
・ひとつのことにこだわらないマインド
・選択を間違えない、という自信
よく切り替えが早い、いろんなところに飛び込んでいくと言われます。
なぜ無意識にできるかと言うと、
・今の当たり前は当たり前じゃないという認識
・今の行動がいずれは回収される確信
これらを実行していくには同じところに留まるという選択肢は自然と消えるのです。
こうしたことを漠然と考えながら、『歴史思考』という本を読みました。
正直驚きました。
もやもやしていたことが言語化されているのですから。
そして、自身のキャリアの基盤となっている部分が見えてきたような気がしたのです。
こんな方にオススメ!
1.複雑な要因で絡み合っていて不安定な社会
今「当たり前」となっている概念は100年前は当たり前ではない。
ましてや5年前は当たり前だったことが、当たり前でない時代です。
例えば5年前は毎日出社してスーツ着てが当たり前でした。
ですが、今はどこで働いてもいい、ドレスコードもありません。
「当たり前」の概念が社会状況やいろんなことがきっかけであっという間に移り変わる不安定な世界なのです。
だからひとつの事にこだわらなくていい。
そのひとつのことが「当たり前」であり続ける確証はどこにもないのだから。
※もちろん、法と公共の福祉は守りましょう。
2.メタ認知と歴史の関係
この文は著者のインタビュー記事から持ってきました。
「答え」を求めるのではなく、「答え」はないものとして自分で考え抜く。
そのためには俯瞰するメタ認知が必要。
俯瞰ってどうすればいいのか?
その方法が偉人の行動と比較してみたり、歴史上の出来事から自分を客観視してみたりして考えることです。
つまり歴史を知ることでメタ認知をする、のです。
3. 長期的スパンで見ることの大切さ
不安定な世界とメタ認知で共通しているのは、短期的スパンで見ないこと。
今は悪くても将来は良くなっているかもしれない。
この行動が未来に大きなインパクトを与えているかもしれない。
そういう風に目の前のことに集中し過ぎず、時には肩の力を抜いて遠くを見てみる。
そして、その行動がSEにどう活きるかというと。
変化が激しい時代でのSEは、同じプログラミング言語を学び続けることのメリットは減ります。
開発ばかりやっていてはローコードノーコードの波に呑まれます。
仕事も幅広くなりますから、具体から抽象に持っていく思考力、経験を一般化する応用力が活きてきます。
確かに私は細かい計算や会計となると苦手です。
ミクロを突き詰めていく感覚に慣れないのです。
だけど、俯瞰するようなメタ認知を持つSEがいたっていい。
もしかしたらデザイン思考みたいにメタ認知が研修の必須項目になるかもしれない。
そういう確証のない自信がつきました。
まずはすぐ「答え」を知るのではなく、考え抜く習慣を身につけたいです。
一風違った本を軽く読みたい時に最適です。
ここまで読んでくださりありがとうございました!