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自選集:詩

35
密室で延焼する憎悪と、古戦場に揺れる花と。
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2019年5月の記事一覧

短歌11首 交差点みな顔の無い人の群れ僕はさまよう「陽炎の街」

短歌11首 交差点みな顔の無い人の群れ僕はさまよう「陽炎の街」

短歌を作るのはほぼ初めて。
俵万智「サラダ記念日」を読んだのをきっかけに。
楽しかったです。31音に自分の世界を出現させられるところとか。

「陽炎の街」

交差点みな顔の無い人の群れ僕はさまよう陽炎の街

奴ら言う「敏感過ぎ」と「急げよ」と 屍人の行進向かうは何処?

「あいつ馬鹿!」タイムラインに愛はないみんな何かと戦っている

ガチャ回し容姿と才能Cランク 狩られて踏み台勇者パーティの

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十四歳で立てた中指を

十四歳で立てた中指を

ただ中指を立てるだけなら十四歳から可能だが
その中指をさらに十四年後も下ろしてないのは誰にでも出来ることじゃない

皆がそれぞれの落としどころを見つけていく中で
その中指がつまずきの証に思えて暗いpocketへ隠したくなってくる

二十歳までには死ぬって言ってたあいつに久々に会ったらさ
結婚してて子どもの話なんかしてやがんの

そんで「お前は丸くなるどころが会う度に尖っていくな」なんて言葉を
もう

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