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《21》日本全体のSDGs進捗状況~パートナーシップが重要~

業界別のSDGs事例紹介を続けてきましたが、

今回は「日本全体のSDGs進捗状況」並びに「これから重要になると考えられること」という少し大きな視点からお伝えしたいと思います。

まず、昨年6月に発表された世界のSDGs達成度ランキング(※)において、日本は18位となっています。

そこまで悪くないように思えるかもしれませんが、17年時点では11位であったので、順位としては下がっているのが現状です。

同ランキングでは、ゴール番号ごとに各国の達成度が示されていますが、日本で特に課題となっているのが、ゴール5(ジェンダー平等)、13(気候変動)、14(海の豊かさ)、15(陸の豊かさ)、17(パートナーシップ)

具体的には、「相対的貧困」「男女の賃金差」「一次エネルギー供給量に占める再生可能エネルギーの割合」「海洋健全度指数」「生物多様性に重要な地上地区の保護された平均占有面積」などです。

そのため、これから自社で何か取り組みを始める場合、日本としての特に大きな課題に取り組んでみるのも、日本全体のSDGs達成度の向上に貢献できるという意味において有効であると考えられます。

そして、これからはSDGsの推進において「パートナーシップ」がますます重要になってくると考えられます。

例えば、本連載でもご紹介した建設会社の「SUNSHOW GROUP」は、

《5》建設業界の事例(三承工業)|hiroya@つれづれなるままにSDGs (note.com)

有機栽培のこだわりを持っているが販路拡大に悩む地域の農園と連携し、生産物を同農園から仕入れて自社の贈答品として使ったり協力会社へ販売するというビジネスモデルを展開されています。

そして、うつ病などにより働く場が見つけづらい人を従業員として採用し、人手不足になりがちな農園を支援しながら耕作放棄地対策にもつなげるという効果を生み出しています。

建設会社がいわゆる「農福連携」に関わることは意外かもしれませんが、SDGsのゴール3(健康と福祉)、15(陸の豊かさ)に貢献しながら社会課題の解決に資するという意味では明確な狙いを持ったビジネスモデルであると言えます。

特にここ2年ぐらいでSDGsという言葉があらゆる企業に浸透してきた感があります。

今年はSDGsという共通目標の下、ぜひ新たなパートナーシップを模索してみてはいかがでしょうか

(※注釈)Sustainable  Development  Report2021・・・持続可能な開発ソリューション・ネットワークとベルステルマン財団によって作成されたレポート。16年から発表されており、今回で5回目となっている。

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