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不確実な世の中を生きる

長引く自粛生活のリベンジ消費が期待されているという。でも、どれほどの人がその恩恵や消費ができる余力があるのだろうか。高齢者は確かに年金生活の最中、変化のない暮らしをしているかもしれない。コロナ禍で株式市場で資産を増やした人も多いという。地方に住まいを動かすことで、関東近郊の不動産屋はウハウハだという。結局、激変時に生き残るのは「強い人がより強く」なっていくというのが、定説なのだろう。

1、先が見えないというホントの理由

これからの社会がどうなるかわからない。よくそういう文言を聞く。実際はどうだろう。本当に「見えない」のだろうか。よく話を聞けば、悪くなる調光や失敗しそうなことや、成功が見えづらいなど、たくさんの可能性について話が出てくる。それを「確率」の世界でいえば「変動(=ボラティリティ)」が大きいという。

上がるかもしれないし、下がるかもしれないその変動「幅」が大きいことが、不確実性をもたらす。それにより、大きく動くことをが予想されるので、人の心はどうしても不安定になりがち。これが「先が見えない」ということが、ネガティブに感じられていしまうことの原因であろう。

では、そんな「不安」が先ゆくとき、どう対処したらいいだろうか。遠くを見通そうとするほど、不確実なことばかり思い浮かぶのだから、もう少し手前、あるいはちょっとすぐのことに集中するのがいい。

大きな計画を建てるとどうしても不安になりがち。いつまでもやるわけにはいかないが、すぐできること、目の前の単純作業でやらなきゃと先送りしていたこと。そんな「何も考えずにやればいいこと」にしばらく集中してみよう。

そんなことに没頭することで、次第に不安で占められていた心の領域は、「できる」や「できた」ことで埋められていき、落ち着きを取り戻していくだろう。そんなふうに「心の安定」を立て直してから、先を再び見通せばいい。

2、「やるべき」は勝手に増えていく

心の余裕がなくなっていく中の1つに「やるべきこと」が増えすぎることがある。将来のため、今後のためという口実で、毎日や毎回あるいは習慣として「やるべきこと」を増やしてしまいがち。

そうやって自分の時間に余力や余白がなくなっていくほど、自分自身の余裕もなくなり、やがて、変化に対応することも難しくなってしまうのです。

だからこそ、定期的に「やらないこと」を決めていくことは大切。知らず知らずに、あれやこれやと増えてしまった重荷。周りの目線や体裁を保つが故に増やしてしまったもの。良かれと思ってあれやこれやと気を使うようになってしまったこと。それを、一定の期間がきたら、整理しましょう。

余裕こそが、新しいことを始めるための必要なこと。取り組みを増やすよりも、やっていることを減らすほうが、あっさり新しい習慣に適応できるというものです。

3,「比較」をやめよう

どうしても、あの人や周りの人と自分を比較してしまいがち。特にSNSが浸透するほど、他人の青い芝生や成果がすばらしく、自分がみずぼらしいと思ってしまうことや、努力不足と責めてしまうもの。

比較すべきは「過去との自分」であって、他人では決してありません。それぞれのスタートラインも能力も、到達点も違うのです。比較できるように思えて、かんたんに比較できるものではない。

相手が先に取り組んで、前に進んでしまっているような感覚を覚えることがあるかもしれませんが、相手にとってみれば、自分も相手にない何かを先じて取り組んでいいるかもしれない。だから、「他人との比較」は集中できていない証拠。そんな比較をして、一喜一憂している場合ではない。

自分に向き合い、過去の自分を超える。そのことだけに集中してください。

今年は、仕事も生活も、そして社会も世界も、とてもいろんなことがきっと起こるでしょう。悲しみやつらさを感じることもあるかもしれませんが、その一瞬に流されることなく、自分の軸を持ちながら、この不確実な1年を乗り越えてほしいと思います。

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