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宇宙望遠鏡が撮影した「創造の柱」
「星のゆりかご」とは、新しい星が生まれる過程にある分子雲を指す言葉だが、なんだかロマンチックな響きがある。英語では、stellar nursery。
分子雲とは、水素原子が十分に濃縮され、分子、特にH2(二原子水素)が形成されている空間のこと。分子雲には、太陽の1000倍から10万倍の質量をもつ巨大なものと、太陽の数百倍以下の小さなものがある。これらをそれぞれ巨大分子雲、小型分子雲と呼んでいる。
NASA のジェームス・ウェッブ宇宙望遠鏡は、星が生まれる場所であるガスとダストの柱がそびえ立つ「創造の柱」のスナップショットを水曜日に公開しました。
この壮大な「星のゆりかご」は、6500光年の距離にある広大な塵とガスの雲、ワシ星雲の中にある。
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ウェッブ宇宙望遠鏡の赤外線カメラは、塵を切り裂き、ハッブル望遠鏡では見えなかった星がたくさんある天空の一角を映し出している。
1995年にハッブル宇宙望遠鏡が撮影した写真も有名だ。2つの画像を並べて比較すると、ウェッブのカメラは宇宙の塵の固まりを突き破り、ハッブルでは見えなかった何百もの星を発見していることがわかる。
![](https://assets.st-note.com/img/1666260427508-f0kuFUkh2V.png?width=800)
ウェッブ望遠鏡が撮影したばかりのスナップショットでは、数光年にわたるガスの渦を映し出している。NASA によると、この画像には銀河は写っていない。ウェッブの近赤外線カメラは、特殊な赤外線フィルターを使ってこの画像を撮影した。その後、特定の特徴を際立たせるために人工的な色付けが行われた。
ここで興味深いのは、「星のゆりかご」は、それを作った星によってやがて破壊されることだ。
新しい星は、その地域周辺の物質の多くを吸い上げたり、風によって吹き飛ばされたりする。最終的には、これらの生まれたばかりの星が超新星爆発を起こし、近くの恒星の「ゆりかご」で他の星が作られるきっかけとなる。
![](https://assets.st-note.com/img/1666260836602-2ggJV9aYE0.png?width=800)
1995年にリリースされた「創造の柱(Pillars of Creation)」と呼ばれる画像。へび座の方向、6500光年の距離にある「わし星雲(M16)」内の一部の領域をクローズアップしたものだ。WFPC2(広視野惑星カメラ2)で撮影されている。
創造の柱は、ガスや塵の雲が高温の若い大質量星からの紫外線や恒星風にさらされながら、周囲よりも長く生き残ったもので、上の画像の左の最も背の高い柱は、長さが約4光年(1光年は光が1年間に進む距離にあたる。約9兆4600億キロメートル)。
なんだかとてつもなく気が遠くなるような数字だ。
日常の悩みがチリや埃になって飛んでしまいそうな気がしてくる。
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