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【子供に野菜を食べさせる方法:単純接触効果】

うちにも小さい子供が居ますが、満腹でなければ食べ物は大概何でも食べてくれます


この手の話をしていると、多くの人は「好奇心旺盛で良い遺伝子」とか「パパが料亭の板前だから、お料理が美味しいからだね」と言います

確かに、同じ食材を使っても美味しくする技を知っているので、(味付けの好き嫌いはあれど)基本的に美味しいのは間違いないです

でもそれに関しては、マガジン読んでもらえれば誰でもできるレベルの話です

※参考マガジン

今回紹介する研究は、僕が実際に行っている食事の「与え方」の研究です

※参考文献

幼稚園児によく嫌われる、ニンジンとアーティチョークをどうやったら増やせるか調べてくれています

結果から言ってしまえば「2〜3日おきに与える」だけです

最初は当たり前ですが、ほとんど食べません(約30g)し、味わいもしません

しかし、2ヶ月で約15回与え続けると、食べる量が徐々に増え最終的には1回で140gも食べるようになりました


ここで面白いのが、最初に話したように「味の問題ではない」こと

子供に野菜や嫌いな食べ物を与えるとき、一般的には元の味がわからなくなるぐらい甘くしたり、油分を加えて口当たりよくしたりする事が多いです

しかし、この研究では野菜をペースト状にしただけ、比較群の味を変えたグループは、2ヶ月間で野菜の摂取量が増える事が無かったことが確認されています

(※当たり前ですが、72名中16名は一切食べなかったので、100%効く方法ではないです)


つまり「野菜を多く食べさせたい」のなら

①少量から始める②下手に味付けで誤魔化さない

事が重要になってくるのがわかります


なんでこういった事が起きるのかというと、心理学でよく聞く《単純接触効果》というやつですね

単純接触効果は1910年にエドワード・ティチェナー氏という心理学者が発見しました

“人はよく知っているものに対し、単純に何度も目にしたことがあるという理由から、「温もり、自分のであるという感覚、親近感、穏やかな感覚、リラックス感、心地よさ」を覚える”

というもの


ざっくり言ってしまえば、“何回も見ているとそれに対して好印象(違和感がなくなる)になる”っていう事ですね

※参考文献

ちなみに「単純接触効果」という言葉を付けたのは、別の人で社会心理学者のロバート・ザイアンス氏です

※参考文献

https://psycnet.apa.org/record/1968-12019-001

この単純接触効果が好印象を生む理由は色々あるので、一言では言えないですが…

※参考文献

https://www.researchgate.net/profile/Catherine-Craver-Lemley/publication/292751640_Mere_exposure_effect/links/5c6c44d34585156b570a8c97/Mere-exposure-effect.pdf

今回の子供の単純接触効果に関しては、世界中で確認されているし、とても身近に沢山存在しています

例えば

“日本では白いご飯と味噌汁を朝食で食べる”

“中国では干し肉、卵、腐乳をトッピングした粥を食べる”

“ラテンアメリカではミルクをしっかり入れたコーヒーを飲む”

“メキシコに関しては、子供には嫌がられる辛いサルサやエンチラダソースをトルティーヤに付けて食べる”

つまり、「進化論的に辛いもや酸っぱいものは、子供は食べないから!」とは言い切れない“文化(単純接触効果)”が存在しているんですよね

コンフォートフードとも言われますが、子供の食事は親の影響を大きく受けます

焦らず無理なく長い人生を考えて、少しずつ野菜は増やしていけばいいと思います

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しげ@学生時代の落ちこぼれを引きずる30代パパ
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