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茶道と北欧の関わり SKÅL2

※この記事は、2018年に開催された文化イベントについて紹介しています。SKÅL/スコールとは、スウェーデン語で「乾杯」と「器」という意味があります。

2018年の日本とスウェーデンの外交関係樹立150周年記念の文化イベントで、北欧デザインの茶道具を作ることになったのは、私にとってはとても喜ばしいことでした。ストックホルム在住の私はスウェーデンで裏千家茶道を学んでおり、ストックホルムにある日本のお茶室「瑞暉亭/ずいきてい」で茶道のデモンストレーションを手伝っています。

「瑞暉亭」は、躙口のある小間、水屋、書院造りの広間、露地にはつくばいもある本格的なお茶室です。「瑞暉亭」が建てられた経緯は、1900年ごろの30年間を日本で暮らしたスウェーデン人女性Ida Trotzig/イダ・トロッチクが日本の茶道をスウェーデンに紹介したことです。イダの熱意と賛同する企業からの寄付を得たことにより、1935年に初代の瑞暉亭がヨーロッパ初の本格的な茶室としてストックホルムに建てられました。残念なことに初代のお茶室は1969年に焼失してしまい、今の瑞暉亭は1990年に再建築されたものです。2015年には修復工事が行われ、建設当時の質を維持しています。

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また、フィンランドのヘルシンキには「徳有庵」という裏千家から寄贈されたお茶室があります。スオメンリンナ島にある世界遺産の要塞群の中に建てられ、天井が当時のまま残された興味深い建築です。徳有庵では、昨年の10月に日本とフィンランドの外交関係樹立100周年を記念する茶会が催され、裏千家の千玄室大宗匠が訪問されました。

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このようにスウェーデンもフィンランドも茶道の活動を積極的に行っており、シンプルを好む北欧の人たちは「わびさび」も理解しながら、茶道体験を楽しんでいます。北欧デザインの茶道具は、日本人にも北欧人にも興味を持ってもらえるのではないかと期待しました。
by Y

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