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【文化の交差点:ミャンマー】食生活について

 突然ですが、ミャンマー料理と聞いて皆さんは何を想像してますか?日本では、高田馬場や池袋などで食べられますが、馴染みのない方が多いのではないでしょうか。ミャンマーは、東南アジアにある国で、周辺の食文化が混じり合って形成された、独特な食文化を持ちます。今回の記事ではミャンマーの文化的背景や食生活をご紹介していきます。

1. ミャンマーの食文化は周りの文化圏の食文化の影響を色濃く受けて形成されている

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 ミャンマーは、地理的に、近隣のインド料理、タイ料理、中国四川地方の四川料理などの影響を色濃く受けた食文化を有しています。
 多種多様なスパイスを用いて煮込むインド料理、山椒などの痺れる辛さが特徴の四川料理、パクチーなどのはっきりとした味のタイ料理など、これらの料理の影響を受けたミャンマー料理は多様なスパイスを用いた、はっきりとした濃い味付けの料理が特徴です。
 それではミャンマー料理について、どんな料理があるか、詳しく見ていきましょう。


2. ミャンマーの食文化の特徴

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  上の図のように、ミャンマー食文化の特徴は大きく分けて3つあります。

①多様なスパイスを使用した濃い味付け
インド系、タイ系、中華系のスパイスなど、多種多様なスパイスが使われます。大量のスパイスで煮込んだビルマカレーは家庭料理としても有名です。


②濃い味のおかずで大量にご飯を食べる
 ミャンマーの米生産量はタイについで世界第7位、年間2,642万トン(日本は年間1052トン)で、コメ生産はミャンマー経済の要です。その重要性から、長期間にわたって、政府によって統制が行われてきたこともあり、ミャンマー国内では、国民生活にとって欠かせないものniなっています。
 国民一人当たり米の消費量(1日あたり)は、日本人の3倍とも言われており、大量の米(おにぎり8個分!)を消費しています。カレーなどの煮込み料理と一緒に米を食べるのが一般的な食事スタイルです。

③大量の油を使った料理
ミャンマーでは、他の国と比較して経済発展が遅れたため、ごく一部の家庭にしか冷蔵庫がありません。したがって食材の保存は冷蔵庫ではなく、大量の油とスパイスで肉や魚や野菜を煮込むことによって、長期保存を行っています。

 そして、これらの特徴を引き継いだ代表的な料理が以下になります。特にモヒンガーやビルマカレー(ヒン)は日常的に食べられているようです。

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3. ミャンマーの1日の食事

 ミャンマーにおける1日の食生活(代表例)についてご紹介します。

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 ご飯は1日3回で、主食は米製品が好まれています。

 夕食の後にティータイムを楽しむ人が多く、都心のカフェは夜まで営業している店も多いです。
 ティータイムは練乳か砂糖をたっぷり入れて甘くしたミルクティーと、しょっぱいお茶菓子が提供されることが多いです。
 このティータイム文化は、イギリスの統治時代にミャンマーに流入したものです。当時のイギリスでは、十分に食事を取ることができなかった労働者階級の市民たちが、カロリーを摂るために、紅茶に砂糖を入れて甘くして紅茶を飲んでいたという背景があります。

4. まとめ

ここまで、ミャンマーの食文化についてご紹介して参りましたが、いかがでしたでしょうか。市民の食生活に少し思いを馳せることができたのではないかと思います。
 現在私たちの取り組みの一つとして、ミャンマーの食品サイトを立ち上げ、運営のサポートをしています。その取り組みの中で、学んだミャンマーの食生活についての記事でした。よかったらサイトにもぜひ遊びに来てください!(日本から商品の購入はできません)

 さて、今回の記事は食生活についてでしたが、次の記事では、今回の記事をより深掘りして、ミャンマーの市民の健康意識・医療システムについて取り上げる予定です。
 次回も読んでいただけたら幸いです。またお会いしましょう!

参考

1. Trip anthropologist「Culture through Food in Myanmar」https://tripanthropologist.com/culture-through-food-in-myanmar/
2. NNA ASIA「日本の技術で国産ゴマ油製造 世界2位の産地、潜在性を発信」
https://www.nna.jp/news/show/2240197





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