「きっと、こんなもんだよね」と、自分を諦めたくなったら。
先週から、家中の物の見直しと大掃除をしている。
今の自分や家族に必要ない物を手放して、必要な物を新調する。
埃をかぶった場所をキレイに掃除する。
それは、まるで過去の自分を脱ぎ捨てて、次に進むための準備時間。
どんどんスッキリして、身軽になっていくのを感じる。
捨てるのが、苦手だった。
5年前、私は、夫の転勤先での狭小住宅暮らし&ワンオペ育児を乗り切るために一人で片づけを始めた。
その当時、私は、物を手放すのが苦手だった。
「もったいない」
「もしかしたら、いつか使うかもしれない」
「これを捨てたら、あの人にどう思われるだろう」
「物は大切にしないといけない」
物を捨てようとすると、色々な考えが頭の中を駆け巡る。
「捨てる」ことに罪悪感を抱いていた。
でも、生活スペースを確保するためには、物を減らすしかなかった。
罪悪感の正体は。
物を捨てようとすると、心の中に沸き起こってくる罪悪感。
その正体を明らかにするために、ひたすら自分と向き合った。
そのとき、私は「今」を「自分」を生きていないことに気づいた。
当時の私は、人間関係、昔からの価値観、将来への不安など、色々なものに支配されていた。
でも、物を減らしていくたびに、その支配から解放されていくのを感じた。
「なんとなく」や「諦め」で持っていた物を手放し、自分が「好き」な物、「大切」な物を選ぶ「片づけ」を通して、「自分で」選び、「自分で」決める体験を重ねることができた。
たかが片づけ、されど片づけ。
あのとき「物」と「自分」と向き合うことがなければ、「きっと、こんなもんだろう」と成りゆきの生き方をしていたと思う。
以前は、いつもどこかで、「あの人はいいな」「あんな暮らしがしたい」と心の中で思っても、「きっと、私には無理だ」「これが現実」と自分に言い聞かせていた。
でも、今では、
「あの人みたいになるには、どうしたらいいだろう」
「あんな暮らしを送るために、できることは何だろう」
と、前向きに考えられるようになった。
例え、それが手の届かない世界だとしても、そこに寄せていくことはできるはずだ。
これから先の自分は、どんな物に囲まれていたいか。
思い描く理想の暮らしには、何が必要だろうか。
全てを変えることはできなくても、
自分で考え、環境を変えていくことはできる。
そのためには、「今」を「自分」を諦めないことが何よりも大切なのだ。
今よりも、少しでも前向きに「変わりたい」、「変えていきたい」と感じているなら、暮らしを整えることから始めてはどうだろう。
たかが片づけ、されど片づけ。
片づけは、「暮らし」と「心」を整え、「自分」を変えていく力があります。
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