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地域おこし協力隊の活動を知っていただくために必要なこと

地方自治体の一員として、行政側の立ち位置で地域と関わらせていただく「地域おこし協力隊」

一部、Uターンの隊員も活躍しているが、協力隊の多くは私と同じくIターンの移住者。外から地域に来させていただいた立場の私たちが、地域で一緒に何かに取り組ませていただく場面で必須となること。それは、地域の方々への相談や説明、そして、ご理解・ご協力を得られるかどうか。そのために怠ってはならないのが、「いかに地域のみなさまに知っていただくか」である。

初めての活動中間報告会

今週火曜日、私が地域おこし協力隊として活動している香川県土庄町とのしょうちょうで、地域おこし協力隊の活動中間報告会が行われた。

この報告会は、8名の町議員のみなさま、町長、副町長、教育委員長、地域おこし協力隊各々の所属課担当職員さんたちに向け、現役隊員全8名が個々のスキルや経験を活かして、どのようなミッションをもって地域活動に取り組んでいるかを発表するもの。

土庄町では、隊員の退任時にこれまでの活動をまとめた報告会を開催したことは過去にもあったが、このように隊員全員が発表する中間報告会は今回が初となる。

時間の関係で、1名あたりの発表と質疑応答を含め15分という短い持ち時間だったため、取り組んだ全ての活動について詳細に触れることは出来なかった。その代わりに、隊員個々が工夫をして、自己紹介と大まかな活動全体を簡潔にお伝えできるよう努めた。

活動報告資料

ここで、今回の発表に使用した資料と、先日noteで公開した活動1年目の振り返り記事をシェアしたい。報告資料だけでは網羅しきれなかったことは、記事の中で細かに触れている。

▼ 活動報告会で使用した資料

▼【まとめ】地域おこし協力隊、1年目の活動と振り返り

私が考える「地域おこし協力隊」とは

総務省が提唱している地域おこし協力隊の大きな定義はあるものの、実際のところ、自治体、隊員のミッション、地域の方、隊員自身の個々の定義は様々。

そこで私は、発表の冒頭で「私が考える”地域おこし協力隊”とは」と題して、地域おこし協力隊の活動における、私自身の3つの行動指針をシェアさせていただいた。

  1. 地域が持続可能になる方法を共に模索する存在
    自分が行動すること、発起人となり企画するようなことについては、自分がそこから居なくなってしまった時に地域で存続が難しいことには手をつけず、まずは地域で既に取り組まれていることにフォーカスし、それをより多くに知っていただける、広げていけるアレンジやアイデア出しで協力するなど、あくまでも「地域が主役」のスタンスを忘れずに、「共に模索する立ち位置」にいることを忘れない。

  2. 地域の中にいると分からない気付きを与える存在
    中にいると、どうしても魅力や課題に気付きづらい。そこへ、外部から来た異なる視点と常識を持った協力隊が加わることで、互いに気付きを得られ、新たなことを生み出せる可能性も広がる。

  3. 地域が多様性をもつための存在
    2と重複するが、都会と比べ、地方はどうしても多様性に乏しくなりやすい。そこで、これまでその地域にはいなかったような様々なバックグラウンドやスキルを持つ人が多く関わることで、地域に新たな多様性が生まれることによる「化学反応」が期待できる。

協力隊の活動においては、これら3つを軸にし、「地域で頑張っている人や地域の魅力を知っていただく」をテーマに活動をしてきた。今後も、協力隊としての立ち位置で地域活動をしていく際には、これらをモットーに行動していくだろう。

町のトップにお伝えできる・知っていただけることの大切さ

今回の報告会にご参加いただいたような町のトップのみなさまと私たち協力隊員が、普段の活動の中でこうして交流させていただける場面は少ない。

また、活動に関することを私たちが資料やSNSで発信しているだけでは、その全てをお伝えすることも正直難しいと個人的には考えている。そういった角度から見ても、今回の開催はとても貴重な機会であった。

私が得意とするようなSNSやWebを始めとしたテクノロジーが発達した昨今であっても、私たちが住む小豆島しょうどしま豊島てしまのような離島では、各地区におけるコミュニティの結びつきが都会とは比較にならないほどに深く強固であり、クチコミや回覧板、町の広報誌など、アナログ手段を使った情報伝達は、現在においても重要なコミュニケーションツールとして根付いている。

SNS世代に発信したい情報に関しては昔よりもハードルが下がる一方、活動拠点となる地域の方々、特に地域で取り組みをする際にキーパーソンとなる方の中には非SNSユーザー層も多く、世代やニーズに合った情報の届け方に配慮する必要がある。

この報告会が、各地区に精通されている町議員のみなさまを通じ、隊員たちの活動を地域の方々へお伝えいただける新たな契機となったと私は思っている。また、ご多忙中のところ、今回ご参加いただいたみなさまより頂戴した質問、アイデア、ご意見は、今後の活動に活かしていけそうなものも多く、とても貴重な場を設けていただけたとも感じている。

こうした機会ができたことで、自身の活動を公の場で完結にまとめ、発表するために、私の中でも改めて振り返り、整理することができた。同時に、他隊員らの発表を目にしたことで、隊員仲間たちの活動をより深く理解することができ、今後、一緒に取り組めそうな課題や可能性への気付きもあった。

地域と長く関わっていくために

報告会では、今後(退任後)について質問を受ける隊員も数名いた。私も、いただいたご質問の回答の中で、今後について少し触れさせていただいた。

地域おこし協力隊は、1〜3年の任期中の地域活動を通じて、地域や人を知り、その後の定住・定着を目指していくための制度。活動を1年以上続けてきて、地域活動で協働の機会を得られたから知ることのできた地域の人、歴史、文化、慣習、また、行政と住民、民間団体や企業など様々な視点を交えることで見えてくる課題など、これらの多岐にわたる学びと気付きは地域おこし協力隊にならなければ経験し得なかったと個人的には感じている。

「隊員」という肩書きが外れたその後、どんなカタチで、どんな立ち位置で地域と関わっていくか、定住・定着できるかは、隊員個々に委ねられている。

活動地域に定住を希望する隊員の多くは起業や就業を選択するが、最近は、地域の関係者(行政、地域、民間等)をつなぎ、新たな事業や既存のプロジェクトを円滑に進めていくための「ブリッジ人材」として設置された、地域プロジェクトマネージャーという仕事で活動地域に関わる隊員も存在。

一方で、ライフステージやビジネスの変化によるポジティブな理由、残念ながら何らかのミスマッチによるネガティブな理由で、活動地域から離れてしまう隊員もいる。

地域おこし協力隊であるからできること、その経験を活かして地域に貢献できること。今回の報告会で、過去・現在・未来について改めて考え、整理できたことが、長期的に活動地域にどう関わっていけるかを自分自身に問い、再考する良い機会となった。

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Posted by SAYULOG on Sunday, July 24, 2022

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