ファッション イン ジャパン 1945-2020 流行と社会/Fashion in Japan 1945-2020
会期最終日に行ってきました。延期になってから、行こうと思ったタイミングがまさかの最終日。
備忘録的に気なったものや言葉、そして感じたことを綴っていきます。
相変わらずハチャメチャな文章で。
戦時中のもんぺから、2020年まで、年代を追って服や、ファッション誌、ポスターが展示されていった。 すごーくワクワクする。
1.1945-
映画で見る戦時中の服は、国民服だったんだー。マネキンさんをまじまじと見た。
そして、もんぺの柄がオシャレ!
質素倹約な日々の中でも、おしゃれを楽しもうとする女性の思いが伝わった。
進んでいくと、暮しの手帖第一号1948年を発見!すごく歴史がある雑誌なんだなぁと、しみじみ。
2.1950-
「真知子巻き」
頭にストール巻いた女性の過去映像を見る事があったが、流行なんだろうと深く考えていなかった。ところが、場内で放映されていた映画「君の名は」を見て納得!その時の女優さんの装いを女性たちが真似たのね!
つぎはぎの楽しさ
1957年中原淳一さんの作品。
着物、ハギレをつぎはぎされて出来ており、無地と柄のバランスが素晴らしい。一つ一つの柄のデザインも心くすぐるもので、見いってしまった。無地の布もカラフルで、かつ柄もミックスされているのに、まとまりがある。
流行色?シャーベットトーン
資生堂のコスメの広告。流行色なんだろう。「冷たい色のオシャレ」というキャッチフレーズで、シャーベットオレンジなど、色名にシャーベットを付けた、リップなどのコスメ。流行は回るんだな。
3.1960-
森英恵さんの作品
≪ホステス・ガウン≫菊のパジャマドレスにぐっと惹かれた。下記URLのアイキャッチ画像です!↓
森英恵さんが、1965年にニューヨークで日本の文様や意匠を取り入れたコレクションを発表し、伝統的な手仕事の質の高さを国際的に示した。
代表作のひとつなので、パンフレットにも記載されているし、見所なのは分かっていたが、実物を見て、不思議と引き込まれていった。
自身の好みにドンピシャだった。
とっても素敵な赤紫色
和柄の菊の模様
胸元のVラインの空き具合
首もとの抜き
身に付けた時、ひらひらと舞う袖や裾が美しいのが想像できた。
アイビースタイル&みゆき族
歴史ではなんとなく学んだが、深く知らなかった。
VANというブランドが、アメリカンスタイルトラディショナルスタイルを浸透させた。
ブランドは知っていたが、メンズファッションを始めとしたカルチャーを作っていたとは。
「みゆき族」の由来は、VANの大きな店舗があったことから、みゆき通りや並木通りに大勢の若者がたむろするようになったことからだそう。
一方で学生運動が激しくなった時代でもあった。
4.1970-
大阪万博
制服が素敵だった。幾つか展示されていたが、私が惹かれたのは、からし色のハイネックジャケットで、裏地がグレーブラウンに白の花柄が施されていた。そして裏地と同色のマント。
色の組み合わせとシルエットが女性のかっこよさと内に秘める可愛らしさを引き立たせる服だと思った。
5.1990-
私の青春時代
「HYSTERIC GLAMOUR」
めちゃめちゃ大好きで憧れのブランドだった。柄が可愛くて、ロゴも素敵だった。ヒスのショッパーを斜めがけにして普段使いするのが流行った。
「MILK」
とにかくキュートで甘いイメージ。当時仲良かった友人が、MILK大好きだったから、よく見ていた。1つだけTシャツを持っていた。白地に袖がメッシュ素材。そして虹柄の縁取りがされていて、レインボー好きの私にはりとめぼれだったのだ。
「SUPER LOVERS」
そうそう!この五角形の中にハートマークのロゴ!そしてショッパー持ってたな。
中学生の頃に母が入院し、家事とか頑張ったんよね。そのご褒美にスーラヴァのお財布買ってもらったんだ。水色地の三つ折り。気に入りすぎてずっと見ていた。
6.2000年以降
kawaiiの文化などだったけど、正直ピンとくるものは無かった。たまたま展示されていたものがだろうか。それともファッションに以前ほどの関心をもたなくなった年だったからだろうか。
7.映像
展示物ゾーンが終わると、映像が放映されており、座って視聴が可能なスペースがあった。
普段はあまりゆっくり見ないが、何となく気になって立ち止まった。
内容としては、スタイリストさん、デザイナーさん、写真家さん、モデルさん、記者さんなどファッション業界に携わる人たちが出演されていた。
時代を駆け抜けた人たちの言葉やファッションに携わるきっかけを聞くのが面白かった。心に残っているコメントを記したい。
7-1.コメント抜粋
「ファッション業界でのアルバイトで裏側を見ながら、疑問を持った。すると新しいブランド立ち上げの声かけがあった。自分が立ち上げるんだったら、こういう風にしたいという構想があった。」
「10代の時に影響を受けたもので。好きなものが変わらないから続けられた」
「基本的に女の子は好きなものは変わらない。リボンやギンガムチェック。
子供っぽい自分が居て、その子が何か面白いことないかなって探してる。
あんまりかわいすぎるのは嫌だとか言う。
ちびまるこちゃんみたいな子が、素朴でちょっとひねくれてる少女が作っている服。」
「お金がなくても頭を使ってこんな服が作れるんだって思った。」
「70-80年代はハイファッションからストリートに移っている時期。ハイブランドを買うよりスポーツウェアを買うという感覚。」
「こんな服は誰が来ているんだろう。どういう人たちが買っているのかが気になって調べた。ファッション産業は自分のお客さんを隠す。これだけ人生をつぎ込んでいるのに、新店OPENのイベントにも呼ばれない。」
「ハイファッションのモデルは180cmの女の子。周り見るとそんな子いる?デザイナーはモデル用に合わせて作っている。私たちが着るという事は、デザインをダウングレードしてきている。すごく不幸なこと。」
「自分を洋服の型をはめてくるのではなく、自分にあうものを探す」
7-2.思い
時代背景が異なるけれども、共通していることは、内なる情熱や現状への疑問から生まれるのがきっかけとなっている。
そして皆さん、幼い時から青春時代に好きだったもの影響を受けたものを大切にしている。
このモラトリアム期に、自分をいろんな角度から見ているけれど、私は何に心トキめいていたのか、思い出すとワクワクしてきた。
ファッションを見て、当時のことを思い出したし、ファッション以外のモノにも思いを馳せて見ようと思った。
8.最後に
モノがなかった時代から、飽和状態の時代へ。
戦後モノがなかった時代は、一つ一つを大切にし、「次いつ手に入るかわからないから」と大切に扱われたり、再利用されたりと工夫されてきた。
それは7.映像で出演されていた方が口々におっしゃっていた。
一方、現代では、低価格でも高品質なものも溢れ、テクノロジーの発展により、時短が実現したり、丈夫で物持ちが良いものがどんどん出ている。
中でもファッションは変化が速く、トレンドは次々変わっていく。
やはり「新しいもの」「変化」を求める人の欲求なのか。ファッション業界側の仕掛けがあるのも事実だが。
ただ、流行は回ると言われるように、過去に流行ったものが、時代を経てまた流行る。そのサイクルがリメイクされながら、早くなっている気がする。
そもそも、こんなに変化が必要なのだろうか。もう少し、一つ一つを大切にしていくことって出来ないのか。
「モノ」「デザイン」「流行りなどの文化」
何だか、ずっとダッシュしている感じがする。息切れしない?
そしてモノがあふれているから、捨てられてしまう。
リサイクルやアップサイクル等の取り組みも盛んになっているが、そもそも、生産自体そんなに必要なのだろうか。
資源もそうだけど、人のエネルギーがもったいないなって思う。
社会があるものを大切にすることで、省エネな社会になれば、もう少しゆとりや豊かさが増えるんじゃないかなって思った。
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