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(感想)さみしさを抱いて

(以下、筆者Twitterより転記)

映画『茶飲友達』鑑賞。高齢者向けの売春クラブを運営する若者達と、そこに集まる老人達。運営代表のマナはクラブの人々を「ファミリー」だと言う。マナが作りたかったファミリーというものが、その形でしか作れなかったことに、現代社会のひずみというか、悲しさを感じた。

仕事が入り、運営も、売春する「ティー・ガールズ」達も潤う。また彼らはお金だけではないもの、自分を受け入れてくれる場所を得て幸せそうなのに、とてもその絵がさみしく見えた。さみしさを埋めるために集まって、それなのにさみしさは消せない。

人とのつながりを、誰もがいつまでも、命の終わりの時まで持ち続けられるかはわからない。途絶えてしまう人のほうがきっと多い。孤独な誰かと誰かを繋げる仕組みが、この社会には全然足りない。

独り身の私にとってはかなり他人事ではない話で、遠くない未来の自分の姿を、老人達に重ねてしまったのだった。


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