#コンテンポラリーダンス
(劇評)春を呼ぶ叫び声
鈴木ユキオプロジェクト『春の祭典』の劇評です。
2019年10月26日(土)19:00 金沢21世紀美術館 シアター21
クラフト紙でできたファイルボックスが100個ほど、客席から見て山の形になるように、きっちりと積み重ねられていた。ファイルボックスは映像を映し出す壁になる。『春の祭典』が流れだし、壁に最初に映ったのは、ダンスを踊る一組の男女のアニメーション。やがて実写の映像が混じる。不穏な雰
(劇評)自分のオーケー、誰かのオーケー
『最後のオーケー』の劇評です。
2019年9月6日(金)19:30 金沢21世紀美術館シアター21
ダンスの言葉で、歌の言葉で、ピアノの言葉で、映像の言葉で。それぞれの一番得意な言語で彼らは話しかけてくる。でも一人一人が勝手に喋っているわけではない。周囲の様子を伺いながら、言葉達は発されている。
『最後のオーケー』は、おどり:100いまるまる(松田百世、なかむらくるみ)、 音楽:Otnk(
(劇評)日常はおどっている
ひととせプロジェクト『ダブル・ビル』の劇評です。
2019年8月7日(水)19:00 金沢21世紀美術館 シアター21
「ひととせ」とは、一年・春夏秋冬という日常。人と世。そう当日パンフレットに書いてあった。演者達が過ごしている、いつもどおりの日常。その様子をそっと差し出してひととき見せてくれたのが、ひととせプロジェクトの『ダブル・ビル』であるように感じた。
会場に入ると、『二人がおどる、
(劇評)ちいさな、から、はじまる
100いまるまる『いまるまるのおどりの公演6 ちいさなうそをつく』の劇評です。
8月28日(日)2000開演 金沢アートグミ
演じられるスペースは、アートグミの板張りの床そのままである。奥の中央に正方形の大きな白い壁がある。この壁に、映像が映し出されて、パフォーマンスが始まる。
回る地球儀、めくられる本、スイッチを押される扇風機。部分だけの映像は、日常の風景を引用しているかのようだ。
しば