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できる人がやればいい

先日、会社の幹部会議に出席した際に
質問があったことが、
とても大切な内容だと感じたので
このnoteで記録しておこうと思う。

部下の中に

「電話に出るとパッと言葉が出なくなると・・・
本人は、改善したいと思っているので
上司としてどのようにサポートしたらいいか?」

という質問だった。

お客様からの電話に出る際に
自分がうまく話せないことを
コンプレックスに思っているということに対して

トレーニング方法として
緊張しない自分を作るために練習をすること。

自信は「準備」によって出来上がる。

どんな準備をしたらいいか?

上司が携帯でお店に電話して
本人がいつも通りに電話に出て
電話口の向こうの「お客様役の上司」に
お客様が質問しそうなことを
電話口で演じてもらう。

そのパターンをいくつか繰り返し
できるようになったことを
誉めてあげたり、

前回よりも良くなっている
改善点を伝えてあげる。

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できないと思い込んでいると
電話に出ることに対して
自信がなくなっていく。

その悪循環を止めるためには
上司が、できていないことではなく

できていることに目を向け
できていることを喜び
誉めてあげることが大切だと思う。

※ 電話は、相手の顔が見えないことで
不安になる方もいる。


電話の前に鏡を置くのはどうだろうか?


電話機の前や そばに「鏡」を置き
自分が笑顔で話しているか?チェックしてほしい

このことは、よく受付の方の研修で伝えている。
電話の向こうでその人が笑顔かどうかは
相手に伝わる。

「声色」を人は感じる力がある。

相手の声が明るいか曇っているか?
こもっているか?
電話で感情は伝わる。

だから、自分の顔を見て笑顔かどうか?

笑顔で電話に出る意識を高めるために
鏡を置いて電話に出る。

「自分は、笑っているか?」
確認するために。

笑っているか?の確認も
緊張するタイプの方には
有効に働く可能性が高いと思うので、
やってみるといいと思う。

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楽しいと笑顔になるのではなく
笑顔だと楽しくなる

電話に出ることが怖いと
きっと、笑顔ではないと思う。

電話に出る前に笑顔になり
電話で話しているときに笑顔でいれば、

「恐怖」ではなく「楽しく」なるかもしれない。


電話に出ることに対して緊張し
言葉がうまく出ないなら

①ロールプレイング(練習)してみる
②鏡を使い笑顔を作る努力をする


こんな2点を伝えていたら・・・

「吃音症という障害かもしれない」

一人の幹部が話し始めた。

障がいだったら、それを伝えて
治す努力をしたらいい。

そんな話を始めた。

私は、症状を障がいという言葉で
くくられることが好きじゃない。

「障がい」って言葉も
「病気」って言葉も好きじゃない。

障がいとか病気って言葉を伝えられて

自分は「障がい」を持っているんだ、
「病気」なんだ、と
苦しむ人もいる。

病気や障がいは何をもって
「治る」と言うんだろう?


今回の質問のケースの部下は
君は「吃音症」だと思うよ。と
上司から言われたら

トレーニングしてもだめかもしれないって
思わないだろうか?

努力しようとする本人の気持ちを
奪わないだろうか?

今回のケースについては
本人の気持ちを奪う気がする。

それに、もし、トレーニングしても
練習しても、うまくいかなかったり

仮に「吃音症」だったら
本当に治さないといけないんだろうか?

ほかの人みたいに
電話に出れないと仕事できないんだろうか?

電話に出なければいい。

他にたくさん社員がいるんだから
他の人が電話に出ればいい。

障がいは、当たり前にできることを前提とした
社会の中で、できない人が悪いみたいに
線引きするから「障がい」になる。
ハンディになる。

障がい名や、病名を言われて
楽になる場合もある。

子どもを大切に大切に育てても
なかなか成長に遅れがあると思って
自分の育て方が悪いのか?と悩んでいた母親に

医療機関にて病院の先生が
「障がい」があると伝えた際に
「私のせいじゃなかったんだ・・・」と

目の前が明るくなり
その子に合わせた養育ができるようになるという
良いケースもある。

ただ、大人になってから
職場の方に「あなたは〇〇だと思う」と言われたら、

その人は、きっと〇〇(名称)を調べるだろう。
調べた時に、上司は、自分のことを
こんな風に見てたんだと
落ち込むかもしれない。

「『障がい』じゃないか?」
「〇〇という病気じゃないか?」
「一度、病院に行ったほうがいいよ」

こんな言葉を伝えるときは慎重に
相手の状態と相手のタイミングを見て
伝えてほしいと思う。

・答えが見つけ出せなくて苦しくて苦しくて・・・

という方には、何か「名前」があったほうが
光が見えることがある。

・今、頑張ろうとその道を歩いている人に

「あなたはこうではないか」と伝えることは
その方の目の前にシャッターを下ろすことになる
可能性もある。

・相手をよく観察してほしい。
・相手の望んでいることをよく見てほしい
・相手に必要なことを与えてほしい。

一度、言った言葉は消せない。

その言葉が、その人の人生に
大きな影響を与えることもある。

大事なことを伝えるとき
その言葉を伝えた後、相手がどう思うか?
その先を考えて、伝えてほしい。

それが、相手と自分を守ることに
必ず繋がると思っている。

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