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今、先人に学び「歴史」から何を学べるか?

昨日、出口治明先生のオンラインセミナーを
聴講することができた。
http://www.apu.ac.jp/home/about/content2/

出口先生が
歴史から学ぶことは大切だとお話しされていて
「どの歴史から学ぶのか?」という質問に対して

14世紀の「ペスト」の大流行と話されていた。

ちょうど、私は、カミュのペストを
読んだばかりだったので

やはり、そこの時代から私たちは学ぶのか・・・と
改めて、パンデミックについて
歴史から「知る」こと
学ぶことが、大事なのだと思った。

14世紀のペスト
「ペストの時、人はどうしたのか?」
→ ルネサンスを生んだ。

当時の人たちは、
ステイホームで“芸術”に気持ちを傾けていく

「デカメロン」はペストから逃れるために
フィレンツェ郊外(別荘地)に引きこもった男女10人の物語。

新たな、芸術作品が生み出されたわけだ。


失われたものもあれば、生れるものもある。

そんな風に思った。

当たり前のことなのに
出口先生の穏やかな語り口のおかげで
心にスーッと入ってくる感じがした。

ネガティブの中にポジティブを見つけること

過去の人も、そうやって時間を
過ごしたんだと知ると
なんだか、ざわざわした心が
穏やかになる、穏やかになってもいい気がした。

出口先生は、もう一つの歴史を話された。

スペイン風邪のときは4000万人の方が亡くなり
人々は、第一次世界大戦で亡くなった人の数より
(1500万人~2000万人)多い数の人々が亡くなったという
人々は、その現実を前に
「もう戦争をやめよう」と思った・・・

気づいたそうだ。


これは、ポジティブな歴史ではないけれど
スペイン風邪というものを通して
当時の人々にとって「戦争について考える」
きっかけになったのだとしたら

私たちは、
今、何に気づかなくてはいけないんだろう?

今、何を気づく必要があるのか?
コロナを通して何に気づくのか?
本当に問いたいと思う。

出口先生が、セミナーの中で
ご自身の大学について

「今、大学ではオンラインでの授業が主流になっている」

しかし、大学での授業において
『授業と研究』という部分が
大学にとって最も重要で
「わいわい、がやがや」の時間がとても大切。

お互いに、人同士が同じ場所にいて
同じ時間を過ごすことで
一人では気づかなかったことや
一人では考えつかなかったことにたどり着く。

これは、オンラインではなかなか難しく
ステイホームとニューノーマルとを
行ったり来たりすることが大切だと
お話しされていた。


その中でも、大学での授業の在り方に対して
ピアラーニング(peer learning)の必要性を
ポイントとして話されていて
私自身、強く共感した部分だった。

私もセミナーを開催するうえで
ピアラーニングの効果は学習効果に
大きなプラスの影響を与えてくれると思っている。

本で学んだり、知識をつけたりすることは
一人でも、家でも、ネットでもできる。

でもお互いに時間と場所を共有し
ディスカッションをすることで
体験するから記憶に残ると思っている。

【peer learning 言葉の意味】
学習者がピア(仲間)同士で小さなグループをつくり、互いに協力しながら学ぶ学習方法。特に語学教育の手法として注目されている。教師が質問して学習者が答えるという一方的な関係ではなく、学習者同士が質問し合い、読解や作文などの課題を一緒に遂行することで、より主体的に学んだり、他者に伝わるように思考を具体化したりする能力が高まることが期待される。


ピア・ラーニング Peer Learning

1.ピア・ラーニングとは
 「ピア・ラーニング」とは、文字通りには
ピア(peer:仲間)と学ぶ(learn)こと。

対話をとおして学習者同士が互いの力を
発揮し協力して学ぶ学習方法です。
学習者がピア(仲間)同士で小さなグループをつくり
互いに協力しながら学ぶ学習方法。

教師が質問して学習者が答えるという一方的な関係ではなく、学習者同士が質問し合い、読解や作文などの課題を一緒に遂行することで、より主体的に学んだり、他者に伝わるように思考を具体化したりする能力が高まることが期待される。

⭐︎ピア・ラーニングにおいてもっとも重要な概念は
 ⇒「協働」
 人と人とが互いに力を出し協力して創造的な活動を行うこと

⭐︎ピア・ラーニングと「協働的学習(collaborative learning)」とは、
 どこが違うのか?
 協働的学習は協働による学び一般を指す。

ピア・ラーニングは
その中で相手が仲間である場合に限定し、
とくに教室場面での学習を想定しています。

仲間同士の対等で互恵的な関係の中で、
互いに貢献しあい学びます。

現在、教育の中では、
学習者が対話を通して読みを深める
「ピア・リーディング」や
互いに相手の作文を添削しあう
「ピア・レスポンス」など
さまざまなピア・ラーニングが行われています。

ピア・ラーニングには二つの目的があります。
①読解や作文などの課題を遂行することによって、
それらのスキルを向上させるという
狭い意味での学習の目的です。

②仲間と一緒に学ぶことによって
人と人との社会的な関係を築き
自分の考えを検討し視野を広げ
さらには自分自身を発見していくという
広い意味での学習の目的です。

出典:舘岡洋子『ひとりで読むことからピア・リーディングへ—日本語学習者の読解過程と対話的協働学習』東海大学出版会


10月に入り、少しずつ
来年度の教育について講師依頼が入り始め
来年からの教育計画を立てなくてはならない
会社様との間で”リアルセミナー”を
組むことに対して、迷い
躊躇している自分がいた。

でも、出口先生のお話を聴いて
ウィズコロナからポストコロナの重要性を
改めて感じ

教育に関しては「学びを止めない」の気持ちで
できる方法の中から
最善、最高の効果が出るセミナー
ニューノーマルを意識してのセミナー構成を
ご依頼くださる皆さまのために創り上げる
「共育で進みたい」と思いました。


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