さやか星小学校

さやか星小学校の公式noteです。様々な情報をお伝えしていきます。 www.sayak…

さやか星小学校

さやか星小学校の公式noteです。様々な情報をお伝えしていきます。 www.sayakaboshi.jp

最近の記事

単位、発明しました。

さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎  算数科の「どちらが ながい」という単元では、初めて「長さ」という概念を学びました。とはいえ、「先生の箒はすごく長いね。」とか、「僕の鉛筆、短くなっちゃった。」のように、「長い」「短い」という言葉を子どもたちは日常的に使っているし、感覚的には理解しています。しかし、「長い」「短い」というのは相対的なもので、比較対象によって「長く」も「短く」もなるということを学ばなければなりません。そこで、この単元では、長さを比べる活動にたく

    • さやか星小学校の小さなカメラマンたち

      さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎 A男君の独白  先生、もっとこう、腕をクロスして・・・そうです。で、顔をもう少し下げてもらって・・・いや、ちょっと下げすぎです。もう少し上で・・・今度は上げ過ぎなので気持ち顎を引いたら良い感じに・・・ああ、そうです、そこ。で、足はちょっと曲げてもらって情けなさが出る感じに・・・良いですね。これは良いですよ。最後に、顔は「やっちまった」的な感じにしてもらって良いですか?いや、それだとコミカルすぎて「やってもうた!」という感じな

      • さやか星小学校の自然

        さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎 ぴょん太  「はあはあ、どうだ、撒いたか?」 ぴょん子  「ダメよ!すぐ近くに迫っているわ!!」 ぴょん平 「こうなったら、ダメで元々、戦うでやんす!」 ぴょん爺  「何を言ってるんじゃ!体の大きさが違う、とてもじゃないが勝負にならんぞい。」 ぴょん婆  「そのとおりですよ。勇敢と無謀は違います。今は逃げることだけ考えなさい。」 ぴょん蔵  「よし、それじゃあ、俺が囮になるから、その間にみんなは逃げるんだ。」 ぴょん太 

        • ポジティブな思考も学習できる?

          さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎 一流アスリートは思考がポジティブ シファン・ハッサンという陸上選手を御存知でしょうか。オランダ国籍の女性長距離選手で、五輪や世界陸上でいくつものメダルを獲っている超一流のアスリートです。ハッサン選手が特殊なのは、その競技レパートリーの幅広さにあります。短距離かと見紛う速度で走り抜ける1500m走から、42.195kmという、素人には想像を絶する長距離を走るフルマラソンまでを、どれも世界のトップレベルの速さで走ることができる

        単位、発明しました。

          後悔を学ぶ

          さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎 「泣かないで」?「泣いていいよ」? 俳優の舘ひろしさんは、「あぶない刑事」でハードボイルドなキャラクターを確立し、「渋くて格好良い男」の代名詞となっています。しかし、その地位にあぐらをかくことなく、50を過ぎてから高校生女子と人格が入れ替わる役にチャレンジするなど、チャレンジ精神とフロンティア精神、遊び心に溢れる素晴らしい役者だと私は思っています。 舘ひろしさんは、歌手としても多くの曲を発表していますが、「泣かないで」と、

          草をむしる

          さやか星小学校 教務主任・第一学年担任 島岡次郎 今回の記事は、GW明けに運動会に向けて子供達が草むしりをした時のものです。子供達の服装からも、季節の移り変わりが分かります。5月の頭は、まだ寒かったんです。 A男さんの独白  いや〜快晴ですな、先生。こんな天気の良い日は、お花見に繰り出したいところですな。いや、さすがに花見の季節は終わりですから、新緑を眺めながらお茶を飲むもよし。シートを引いて寝転び、雄大な八ヶ岳を愛でるもよし。夢が広がりますなあ。いやいや、さすがに授業で

          奥田健次理事長のインタビュー記事 8/11 15:00まで無料!

          明日の15:00まで無料で読める記事です。 ▽ストーリー ■「直せない行動の問題は、ない」 闘う心理学者・奥田健次さんの怒り https://digital.asahi.com/articles/ASS8210S0S82UTFL01CM.html?ptoken=01J4XDZAV9A3HGZXTMMDF84FYY ▽インタビュー ■奴隷化する大人たちへ 「叱りゼロ」で子を伸ばす、行動変容の心理学 https://digital.asahi.com/articles

          奥田健次理事長のインタビュー記事 8/11 15:00まで無料!

          みんなで作る、さやか星小学校の図工

          さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎 先日、それぞれの興味関心に合わせた図工の授業をご紹介しました。今回は、4月の終わりに取り組んだ、みんなで一つの作品を作り上げた図工をご紹介します。 4月最後の図画工作科では、折り紙を鋏で自由な形に切り、それを模造紙に貼って楽しむという学習を行いました。前の週に、1枚の折り紙を切り、8つ切りの小さな画用紙に貼るという学習をしていました。この時は、自分で切った紙を、自分の画用紙に貼るという個別学習でした。個別で作品を作ることも

          みんなで作る、さやか星小学校の図工

          サンデードキュメンタリー放送決定! 8/11(日)12:00-14:00

          さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎 奥田健次理事長の臨床実践と、さやか星小学校開校までの軌跡が放送されます。是非、ご覧ください!!

          サンデードキュメンタリー放送決定! 8/11(日)12:00-14:00

          「Ultra soul」で「Ultra 掃除」

          さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎 7月25日から、さやか星小学校は夏休みに入りました。この期間はnoteでお伝えすることがないかといえば、そんなことは全然ありません。開校から4か月間。お伝えしたい取り組みや出来事は、それこそ星の数ほどあるのです。今回から夏休みが明けるまでの期間は、noteを開始する前から私が書いていた学級便りをベースに、さやか星小学校の実践をお伝えしたいと思います。 先日、理事長先生のインスタグラムで、第1学年の掃除の様子を紹介していただ

          「Ultra soul」で「Ultra 掃除」

          さやか星小学校のデジタル

          さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎  コロナ禍以降、「一人一台学習用端末」という名の下、教育にデジタルが急ピッチで取り入れられてきました。しかし、学校の実践の多くは、「ICTを使うこと」が目的になってしまい、学力を高めるどころか、児童同士のトラブルを誘発するツールになってしまっている例も多く聞きます。私自身、公立学校の教員として、そうした場面を多く見てきました。  デジタルを導入する際には、「やらかし期」というものがあって、子供の失敗を許容して進めていかないと

          さやか星小学校のデジタル

          図工の「あたりまえ」も変えていく

          さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎 図工の授業をしている時、いつも思っていました。「どうして、みんなが同じことを、同じ時間しなければならないのだろう」と。どの教科でも言えることですが、特に図工では顕著に感じていました。例えば、絵を描くのが好きで得意な子供は、時間が許せば、無限に描き続けているのではないだろうかと思うほど、生き生きと絵を描きます。一方で、絵を描くのが苦手な子供は、与えられた時間を全て絵に費やさなければならないのは、苦痛かもしれません。でも、粘土を

          図工の「あたりまえ」も変えていく

          真っ直ぐ走らない

          さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎 島岡 「みんな、今日から体育は『走の運動遊び』、つまりかけっこをしま〜す!いえ〜い!!」 そう伝えて教室の窓から、校庭にひかれたラインを子供達に見せました(上の写真)。すると、子どもたちからは、「先生、かけっこなのに真っ直ぐな線がないよ。」と素直な感想が返ってきました。そうです。さやか星小学校のかけっこでは、真っ直ぐのコースは走りません。もちろん、理由があります。 1つ目に、「ただ直線を走る」という運動は、様々なスポーツの

          真っ直ぐ走らない

          「アサガオを育てよう!」シリーズ

          さやか星小学校教務主任・第1学年担任 島岡次郎 今回の記事は、5月末と6月末に書いた学級便りの内容をミックスして、さやか星小学校の1年生がアサガオを育てているようすをお伝えします。 5月某日 A子さんの独白 先生、「アサガオの種を植える」って仰いましたよね?いや、「天気が」とか「気温が」とか、そういうのは一回置いておいて、仰いましたよね?事実だけをお願いします。そうです。先生は言ったんです。明確に、「朝顔の種を植える」と。それが先週のことです。ところがどうです?アサガオの

          「アサガオを育てよう!」シリーズ

          さやか星小学校のSWPBS

          さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎 SWPBS。これは、School-Wide Positive Behavioral Support(学校規模ポジティブ行動支援)の頭文字を取った言葉で、さやか星小学校の中核をなす取り組みです。不適切な行動を叱ったり罰したりして減らすのではなく、ポジティブな行動を強化して増やす取り組みを、学校規模で行うという考え方です。ポジティブな行動が増加すると、同時に自発することが不可能な不適切な行動は相対的に減っていきます。例えば、「着

          さやか星小学校のSWPBS

          「仲良くすること」も教えられる

          さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎 「友達と、仲良く遊びましょう」は、大人が子供に(特に教師が教え子に)言う回数が最も多い言葉かもしれません。私もずいぶんとたくさん言ってきました。誰とでも仲良く遊べる子供になってほしい。自分の子供にも、教え子に対しても、誰もがもつ願いだと思います。しかし、どうすれば友達と仲良くできるのか。それを行動として教えることは、ほとんどないのではないでしょうか。でも、「仲良くする」ことだって、教えられると我々は考えます。そのためには、「

          「仲良くすること」も教えられる