さやか星小学校

さやか星小学校の公式noteです。様々な情報をお伝えしていきます。 www.sayakaboshi.jp

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最近の記事

「絵を描く」のもスモールステップ

さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎 先生 「今日は、『先生に伝えたい出来事』の絵を描きます。自由に描いて良いですよ。」 Aさん(え〜、どうしよう。何を描けば良いんだろう。何なら描けるんだろう・・・。) 先生 「あれ、Aさん、どうして描かないの?何でも良いんですよ。描きたいことが何もないの?」 Aさん(そうじゃなくて・・・自分でもどんなことを描けば良いか分からないんだよなあ・・・) 先生 「ほら、黙っていても絵は描けないでしょ。自由に描いてごらん。」  小学校

    • 丹精込めて放置する。

      さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎  ある日のおやつの時間。もう直ぐ3歳になる愚息が、真剣な顔をして「とっと、おしんこ!」と訴えてきました。非常に切迫した表情だったので、「今日のおやつは、お新香が良いのか。まあ、煎餅やらチョコレートやらのお菓子を食べるよりずっと良いな。漬物大好きだもんね!」と冷蔵庫から彼が大好きな漬物を取り出して見せました。すると、ものすごい形相で、「違う!おしんこ!!」と叫んだので、「だから、お新香だって!」と私も必死に伝えました。どうにも

      • 5W1Hで質問できるようにする。

        さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎  ある日、給食の準備をしていると、A男君がこんな質問を真剣な眼差しで私にぶつけてきました。 A男君 「先生、食べられますか?」  当然ですが、この質問では答えようがありません。彼が聞きたいことが、「何を」なのか、「いつ」なのか、「どこで」なのか、何を聞きたいのかが、この質問では分からないからです。それでも、これまでは大人が前後の文脈から推測をして、「今日の給食で出てくる『キムタクごはん』のこと?そりゃあ、先生は大人だから、キ

        • もしも もぎたリンゴを 食べたなら

          さやか星小学校 教務主任 第1学年担任 島岡次郎 先日、校長の青木高光先生が、「ほとんどの長野県民は、リンゴの人生必要摂取量を既に食べている。」と仰っていました。長野県民にとって、いかにリンゴが身近な存在になっているかが良く分かる言葉だなと思いました。さやか星小学校は、そんな長野県で産声を上げた学校ですので、遠足がリンゴ狩りなのも当然のことです。10月26日土曜日、全校児童22名で、リンゴ遠足に行ってきました。  手前味噌ですが、本当に楽しい、素晴らしい遠足だったと思いま

          『くじらぐも』にのって

          さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎  天を衝くような巨人が、空をキャンバスに、自由自在に筆を走らせる。真っ白い絵の具が、まるで生き物のように空を駆け回る。そんな空想をしてしまうような雲空を、子どもたちがりんごのように赤い顔で見上げる。真っ先に駆け出した女の子が、「あの雲が、『くじらぐも』だよ!」と、空に浮かぶ一番大きな雲を指さして叫ぶ。その言葉を合図に、子どもたちが手を繋いで円を作る。まるで、校庭に最初から描いてあったかのような、綺麗な円。空から『くじらぐも』

          『くじらぐも』にのって

          掃除の「当たり前」も変えていく

          さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎  「そういうものだ」と決めつけて、疑問をもたずに続けている学校の教育活動は実に多いのですが、その中でも代表的なのが掃除です。どの学校でも、絨毯爆撃のように教室を掃き掃除と拭き掃除していく方法は、一体いつから行われているのか。特に、長年「これはどうにかならないか」と思っていたのが雑巾による拭き掃除です。しゃがみ込んだ姿勢から、寺の坊主が延々と続く長い廊下を水拭きする様は、修行の様子としてよく使われます。あれと同じ掃除を、今も学

          掃除の「当たり前」も変えていく

          観察カードをスモールステップで学習する

          さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎  生活科で、バッタの観察カードを書きました。以前から思っていたのですが、「観察カードを書く」は、非常に複雑な行動連鎖が必要な難しい課題です。まず、観察をし、観察対象の特徴を発見するというスキルが必要です。次に、発見した特徴を文章化するという、高度な国語のスキルが求められます。最後に、昆虫の美しくも複雑な身体の絵を描かなければならないのです。これは、きちんと課題分析を行い、行動を切り分けて学習を進めていかないと、観察カードが嫌

          観察カードをスモールステップで学習する

          さやか星小学校の自慢話シリーズ2〜太陽と月の集い〜

          さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎  さやか星小学校には、全ての児童が学校で安心して、安全に過ごせるようにするためのプログラムがあります。その名も、「安心・安全プログラム」です。その内容は、「いじめ」「不登校」「防災」「児童指導」と多岐にわたります。なかでも、いじめを防止するための中核をなす取り組みが、月に1回、全校児童が参加して行う、「太陽と月の集い」です  学校で生活していると、こんな場面がありますよね。授業で話し合い活動をしている時のことです。A男君が

          さやか星小学校の自慢話シリーズ2〜太陽と月の集い〜

          説明文の読み方を考える

          さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎 A子さんが、草むらの中に隠れています。A子さんは、手で植物の茎を掴み、根っこから抜くことができます。抜いた草で身体を包み、草むらと同化するのです。  上記の文は、国語科で学習した、「うみの かくれんぼ」という文章の内容のパロディーですが、第1学年に所属するA子さんが、昼休みに実際にやっている行動です。彼女は草で身体を隠しながら私に近付いてきます。しかし、身体がほぼ丸見えなので、私は50mくらい前から捕捉しています。でも、見

          説明文の読み方を考える

          さやか星小学校の自慢話シリーズ1〜指導内容検討委員会〜

          さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎  公立学校で働いている時の私の口癖は、「もっと授業について先生方と語り合いたい。もっと子どもたちについて語り合いたい」でした。教員の最も大切な仕事は、子どもたちが分かりやすく、楽しいと思える授業をすることです。そのための学びや準備は、本来何よりも優先されなければならないはずなのに、膨大な意味の分からない書類仕事のために、その時間が取れない状況でした。そのため、それぞれの先生の授業の工夫や、職人技のような児童指導が共有できず、

          さやか星小学校の自慢話シリーズ1〜指導内容検討委員会〜

          単位、発明しました。

          さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎  算数科の「どちらが ながい」という単元では、初めて「長さ」という概念を学びました。とはいえ、「先生の箒はすごく長いね。」とか、「僕の鉛筆、短くなっちゃった。」のように、「長い」「短い」という言葉を子どもたちは日常的に使っているし、感覚的には理解しています。しかし、「長い」「短い」というのは相対的なもので、比較対象によって「長く」も「短く」もなるということを学ばなければなりません。そこで、この単元では、長さを比べる活動にたく

          単位、発明しました。

          さやか星小学校の小さなカメラマンたち

          さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎 A男君の独白  先生、もっとこう、腕をクロスして・・・そうです。で、顔をもう少し下げてもらって・・・いや、ちょっと下げすぎです。もう少し上で・・・今度は上げ過ぎなので気持ち顎を引いたら良い感じに・・・ああ、そうです、そこ。で、足はちょっと曲げてもらって情けなさが出る感じに・・・良いですね。これは良いですよ。最後に、顔は「やっちまった」的な感じにしてもらって良いですか?いや、それだとコミカルすぎて「やってもうた!」という感じな

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          さやか星小学校の自然

          さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎 ぴょん太  「はあはあ、どうだ、撒いたか?」 ぴょん子  「ダメよ!すぐ近くに迫っているわ!!」 ぴょん平 「こうなったら、ダメで元々、戦うでやんす!」 ぴょん爺  「何を言ってるんじゃ!体の大きさが違う、とてもじゃないが勝負にならんぞい。」 ぴょん婆  「そのとおりですよ。勇敢と無謀は違います。今は逃げることだけ考えなさい。」 ぴょん蔵  「よし、それじゃあ、俺が囮になるから、その間にみんなは逃げるんだ。」 ぴょん太 

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          ポジティブな思考も学習できる?

          さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎 一流アスリートは思考がポジティブ シファン・ハッサンという陸上選手を御存知でしょうか。オランダ国籍の女性長距離選手で、五輪や世界陸上でいくつものメダルを獲っている超一流のアスリートです。ハッサン選手が特殊なのは、その競技レパートリーの幅広さにあります。短距離かと見紛う速度で走り抜ける1500m走から、42.195kmという、素人には想像を絶する長距離を走るフルマラソンまでを、どれも世界のトップレベルの速さで走ることができる

          ポジティブな思考も学習できる?

          後悔を学ぶ

          さやか星小学校 教務主任・第1学年担任 島岡次郎 「泣かないで」?「泣いていいよ」? 俳優の舘ひろしさんは、「あぶない刑事」でハードボイルドなキャラクターを確立し、「渋くて格好良い男」の代名詞となっています。しかし、その地位にあぐらをかくことなく、50を過ぎてから高校生女子と人格が入れ替わる役にチャレンジするなど、チャレンジ精神とフロンティア精神、遊び心に溢れる素晴らしい役者だと私は思っています。 舘ひろしさんは、歌手としても多くの曲を発表していますが、「泣かないで」と、

          草をむしる

          さやか星小学校 教務主任・第一学年担任 島岡次郎 今回の記事は、GW明けに運動会に向けて子供達が草むしりをした時のものです。子供達の服装からも、季節の移り変わりが分かります。5月の頭は、まだ寒かったんです。 A男さんの独白  いや〜快晴ですな、先生。こんな天気の良い日は、お花見に繰り出したいところですな。いや、さすがに花見の季節は終わりですから、新緑を眺めながらお茶を飲むもよし。シートを引いて寝転び、雄大な八ヶ岳を愛でるもよし。夢が広がりますなあ。いやいや、さすがに授業で