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ハロー!ジャパニーズメタル その4

ガスタンク(GASTUNK)は日本のハードコア、ヘビーメタル、ハードロック、本当にカテゴライズしがたいバンド。1980年代はじめより活動を開始、現在進行形で活動しています。「カウンター クロック ワイズ」(Counter-Clock Wise)は「マザー」(〝MOTHER″)というアルバムに入っている曲です。

ガスタンクはクロスオーバー・ミックスチャーなサウンド
ガスタンクはジャパニーズメタルのなかで信じられないぐらい変化し続けているバンドではないでしょうか。

バンド名がGASTUNKからGASTANKへ改名して再びGASTUNKへ戻る、音色がハードコアからヘビーメタル/ハードロックへ変わっていく、ボーカリストのステージでの化粧が白塗りから素顔へ再び化粧をする、ドラマーも改名などなど枚挙にいとまがありせん。

4つ目の至宝「カウンター クロック ワイズ」
遠くからこだまするようなギターサウンドから、はじまる。遠さを聞き入って感じている間も無く足元からグリップの効いたリズムがそこに加わる。リズムはミディアテンポ。

曲の中盤になるとギターのチョーキングの合図から、ベースとドラムが自由に音を奏でギターも加わる。自由さが高まりこれはジャズかと思わせるアドリブセッションのようなメロディが続く。

相手の音をよく聞き自在に合わせていく。ボーカルは歌詞を歌うというよりも、自ら楽器になって叫びで合わせていく。

歌詞カードを読むとサビ以外の歌詞は4行しかなく、やはりボーカルは楽器扱いしても良いのでと思います。

ユニゾン、シャッフル、変拍子、突き抜けるスネアドラムの音、グルーブするベース、オーバーダビング効果を活かしたギター同士の戦う音、意味を把握し難い歌詞とボーカルの叫び。各楽器が形式にとらわれず、自由な即興を奏でながら曲が終わる。

ジャパニーズメタルとは何か?ガスタンクはジャパニーズメタルに入るか?と問われると、答え難いです。自由なバンドだから、ミクスチャーでクロスオーバーサウンドだからです。

入らないと言ってみたところで、ガスタンクが除外されたジャパニーズメタルはクリープの無いコーヒーのようなものだと思いませんか。焼肉をつけだれ無く食べるような。
あらゆる音楽をガスタンクは吸収しミックス、クロスオーバーするサウンドに変えた至宝の一曲が「カウンタークロックワイズ」だと思います。

ガスタンク「カウンター クロック ワイズ」1988年リリース、アルバム「マザー」の一曲


ハロー!ジャパニーズメタル

シティポップが海外から注目されています。70年代後半から80年代の日本のポップス音楽です。特徴は都会的な雰囲気です。

同時代に流れた音楽にジャパニーズメタルがあります。特徴は世界を目指す音楽です。こちらだって起源はイギリス、アメリカで洋楽志向。ブルース、ロック、ハードロック、ヘビーメタルと様式起源は異なるけれども、同じように日本語に乗せるのに苦労している。ジャパニーズメタルの至宝の曲をどうぞ。

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