人間関係に悩むすべての人へ・平野啓一郎さんの『私とは何か・「個人」から「分人」へ』を読んでみた
どうも!
「お肌がキレイですね」とよく言われます。腕毛などの体毛が殆どないのできっとそのせいもあると思いますが、日頃から体調管理のための漢方ドーピングも欠かしておりません。
さわたや薬房の早川です。
肌は内臓の鏡といいますが、顔色、肌ツヤというのは素人でもわかる体調のバロメーターです。
安倍首相が退陣を表明されましたが明らかに顔色が悪かったですよね。
「顔面蒼白」と言う言葉があったり
怒りで顔が赤くなったり、僕らの顔色や肌の状態は心とカラダの状態を本当に教えてくれる鏡のようなものです。
そんなお肌の状態を整えるためにはカラダの内側からのお手入れが大事だとお伝えしたことがあると思います。
詳しくは2回シリーズでお届けしたこちらのnoteをぜひ御覧ください。無料公開しております。
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さて、お肌といえば先程も出てきた「顔色」ですよね。
僕らは実は色々な場面場面で色々な「顔」を使い分けています。
この顔の使い分けが人間関係で余計なストレスを生み出さないために非常に重要だということはみなさんもご存知だと思います。
そんな顔の使い分けについて体系的にわかりやすく考えをまとめてくれている書籍があり、つい先日読み終わったので、その本のブックレビューとまではいきませんが、僕なりの読んだ感想や
本の内容から皆さんの日々の健康に役立つ情報を少しでも提供できればと思います。
今回のテーマは『人間関係に悩むすべての人へ・平野啓一郎さんの『私とは何か・「個人」から「分人」へ・を読んでみた』という内容でお届け致します。
☆平野啓一郎さんの『分人思考』とは?
今回は僕が最近読んだ本である平野啓一郎さんの『私とは何か』の中で書かれている『分人』という考え方について僕なりの感想をお伝えしながら、この考えが非常に心の健康を維持方法として優れていると思うので、そのあたりをお伝えできたらと思います。僕的に残った部分を抜粋してご紹介しますので、そのあたりはご了承ください。
今回の内容はあくまでも僕の視点からの感想や考えなので、興味を持った方はぜひ平野さんの著書を読んでみてくださいね。
平野啓一郎さんは作家で、様々な著書を出されておりますが、一般的に有名なのは福山雅治さんが主演で映画化された『マチネの終わりに』という大人のラブ・ストーリーだと思います。僕もまだ読んでないのでこんど読んでみたいと思います。
さて、まずは話の前に『分人』という物の考え方をお伝えしないといけません。
分人とは
『一人の人間の中には、複数の分人が存在している。両親との分人、恋人との分人、親友との分人、職場での分人・・・あなたという人間はこれらの分人の集合体である。』
と本文の中では書かれています。
本文の中で非常にわかりやすかったのが平野さんが大学時代に高校時代の友人が遊びに来て(平野さんは京都大学!)京都で大学の友人交えて食事をとった時に高校時代の自分の顔と大学生活での自分の顔が異なっていたので、なんとも言えない違和感と居心地の悪さを感じた
というようなことが書かれていました。
いわゆる『大学デビュー』というものではありませんが、学校が変わったり、環境が変わると以前の自分とは変化することがありますよね。
僕も中学高校は暗黒時代で6年間中高一貫教育の『男子校』に通っていました。。。
中高時代は女の子とほとんど喋ることがなかったので非常に緊張しましたが、大学生になり周りに普通に女の子がいれば普通にしゃべるようになるし、当然中高時代の友達との付き合い方などはかわりますよね。
大学生になって喋り方、付き合い方が変化した人をたまたま高校時代の友達が見て
『あれは本当のあいつじゃない。あいつはあんなおしゃべりじゃない。キャラ作っているよ』というようなことを言われることがあると思います。
この時出てくるのが『本当の自分』と言う言葉です。
これで結構悩んでしまう方が多いのです。
☆『本当の自分』で悩まなくて良いのが分人思考の素晴らしさ
『こんなの本当の自分じゃない』
殆どの方が様々な場面でこのように感じたことがあるとおもいますし、
家族や友人が他の人と話などをしている様子を見て『猫かぶっちゃて、あれは本当の〇〇じゃないよ』と思ったこともあるでしょう。
本文の中で出てきたフレーズが
『本当の自分』と言う言葉に惑わされない
ということでした。
『本当の自分じゃないと色々な場面での自分を否定しない』
この言葉も非常に大切だと感じました。
僕たちは『本当の自分はこれだ』と言う風に思い込んでいると思います。それとズレた行動をしてしまうと『こんなのは自分ではない』と自己嫌悪に陥ったり、自分を攻撃してしまい、心の弱りのつながってしまいます。
僕たちは色々な顔があり、その時々でその顔を使い分けている、その一つがダメだからと言ってその人全部がダメなわけではない、自己否定しなくても良い、ということが僕がこの本を読んで感じた結論です。
本の中でも一般的に考えられる分人が紹介されていました。
☆分人の種類とは?
僕たちは様々な顔を持っており、様々な分人を日々使い分けています。その中でも代表的な物が作品の中でも紹介されていました。
1)社会的分人
初対面の人とでも当たり障りのない話などをしてコミュニケーションを取れる汎用性の高い分人
これは国や地域で差があると考えられています。
色々な地域から集まっている東京では一般的な『社会的分人』が求められているとありました。これは要するに田舎のように近い距離での付き合いを前提にした分人でなくて、表面的な付き合いを前提にした、ある意味人間味をかいた冷たい印象をうけるような分人だと言えます。
僕のお店のような個人でやっている店のわりと距離が近い感じの接客をする店と、チェーン店の接客とが違うような感じといえばわかりやすいでしょうか?
レストランなどでもその人の思いが接客にも入っているようなレストランと、これは大前提として良い悪いという論点でなく、チェーンのファミレスの接客との違いですね。
この分人は基本的に浅いコミュニケーションを前提としていますが、どんな人でも最初はこの状態ですよね。
これがないと次のステップに行くことが出来ないと思います。
次に紹介されていたのが
2)特定のグループ向けの分人
これは学校や会社、サークルなどのグループや特定の場所や社会での自分や、Twitterなどのネットの社会などでつながっている人とのコミュニケーションで使われる自分の姿です。
仕事で取引先などと対応するときでも、取引先毎に顔がかわりますよね。
またサークルなどに入っていても、AというサークルとBというサークルではキャラが違う、というようなことはよくあります。
3)特定の相手にむけた分人
1〜2を経て、最終的に生まれるのが『特定の相手にむけた分人』です。
これは会社の〇〇先輩、後輩の〇〇君、〇〇課長、と言う風に一人一人最終的にはその人に合わせた分人が出来上がります。
恋人と一緒にいるときの自分
奥さんと一緒にいるときの自分
子供といるときの自分
親といるときの自分
僕たちは様々な自分(分人)を持っています。
今回は『分人』という物の概念や考え方についてお伝えしました。
次回はもう少し『分人』を掘り下げていき、心の健康にどうつなげていくのか?
具体的にお伝えしていきたいと思います。
次回も平野啓一郎さんの作品『私とは何か』についてお届けしたいと思います。
※文章中に平野啓一郎さんの『私とは何か』より引用した部分は引用とわかるようにさせていただきましたが、抜けている場合があるかもしれませんのでご了承ください。
参考文献:講談社現代新書 平野啓一郎著 『私とは何か』
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