雪の恋【掌編小説】

私は雪女よ。
最期に君は笑った。
だから空に還っていくわ。

雪国育ちだったね。
君の純粋さは、雪のように白かった。
クールな所は、雪の冷たさ。
微笑みは、日の下の雪のきらめき。
君の体は、雪肌のなめらかさ──

君の故郷を歩く。君のかけらを探して。
気がつくと山に迷いこんでいた。
雪が降る。ためらいがちに。
ああ、君だね?

自由になった君は、雪の舞いで僕の肩をたたく。僕の頬をぬらし、唇にふれ、そしてはかなく消えていった……


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こちらはTwitterの 140字小説( https://twitter.com/asakawario/status/1349996233687896065?s=19
) を、追加修正して再掲したものです。

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