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そしてやってきた、第3の病気

統合失調に胃がん、すでに2つの病気をしています。もうこれ以上、大きな病気もないとこれまた根拠のない自信がありました。

おかしいなと感じたのは、足がむくみ始めて痛くて歩けなくなったこと。
病院に行ったら、膝からきているから痩せるように言われました。痛み止めをたくさんもらって、服用していました。

そのうち、蕁麻疹が体中に出るようになりました。ちょうど冬だったので、私がエアコンをあまり使わないせいだとグループホームの世話人さんにいわれました。蕁麻疹が出ても痒くないし、夜出現して朝になれば消えているし、あまり深刻に考えていませんでした。

そうこうしているうちに、指がむくみ始めました。相変わらず歩けないし、足の関節が痛くて寝返りを打つたびに目が覚めます。

それでも、我慢していたら、朝になると手がこわばるようになりました。それに追い打ちをかけるようにして、全身が痒くなりました。布団が血だらけになってしまいました。

痛み止めを飲んでいたのですが、夜中に効き目が切れて、激痛が走ります。痛くて痛くて、泣いてばかりいました。

じゃんけんができなくなりました。手が思うように開かないのです。足はむくみ、去年の靴が履けなくなりました。手首が腫れて、できものができています。

もう我慢も限界になり、再度病院へ行きました。何科にかかったらよいかわからなかったので、総合内科にかかりました。

血液検査の結果、炎症反応の数値が高すぎるとのことで、リウマチかもしれないから専門の病院を受診するように言われました。

ここでかかったのが膠原病内科でした。レントゲンを撮ったり、触診をしたり、血液検査をしたり、診察のたびに一時間以上かけてみてもらっていました。先生の様子からただごとじゃないと思いました。

その間、先生の診察が受けられるサイトにも登録しました。でも、思うような答えはもらえませんでした。

で、もっと大きな病院にかかったほうがいいという結論に達し、紹介状を持って、違う病院を受診することになりました。

その病院でやっと病名がついたんです。

「顕微鏡的多発性血管炎」

何やら難しい病名ですが、国の指定の難病です。統合失調症、胃がんに続いて3つ目の病気になってしまいました。

入院も決まりました。やっと治療が開始されたのです。ステロイドを服用することになっていたのですが、精神疾患が悪くなることが多いと先生に言われました。精神科のある病院への転院をすすめられたのですが、コロナで空きベッドがなく、差額ベッド代が一日2万くらいかかるといわれ、断念しました。

精神疾患、特に統合失調症を抱えて、ステロイドを服用した患者さんが、突然病院を抜け出して、ビルの屋上から飛び降りたり、病院の窓ガラスを手で殴って割って、飛び降りたりしたそうです。先生は、精神科のことは何もわからないので、もし何かあっても対応できないと言ってました。

しかも、そういった行動を起こす人は、自分の意志ではなく、本当に突然、自分ではどうにもならない状態で、飛び降りてしまうそうなので、かなり心配されました。

入院中に先生から、もしものことがあるから覚悟をするように言われました。この病気は、血管にニキビができるみたいにして、できものができるため、治しようがないし、止められないと言われ、生きた心地がしなかったです。

もし、脳の血管にできものができれば、脳梗塞。心臓の血管にできものができれば、心筋梗塞、なのだそうです。がんにもなりやすくなるそうで、入院中はがんのチェックをしました。他にも、腎臓の機能が悪くなって、透析が必要になる人もいるそうです。

そもそも血管炎自体が、原因不明の病のため、完治することがありません。統合失調症と同じで、症状が落ち着けば寛解という言葉を使います。

ステロイドは、魔法の薬でした。服用してすぐに効果が表れ、気になっていた症状はすべて嘘みたいに消えました。ありがたかったです。

幸いなことに入院中は、精神疾患が悪くなることはなかったのですが、退院してすぐに意識がなくなり、自分で自分のことが何もできなくなり、おむつのお世話になり、精神科の病院に入院せざる負えない状況になりました。

そのころ、入居していたグループホームからも退去勧告をうけて、退去することになりました。グループホームには、入院期間が3か月を超えたら退去しなければいけないというルールがあるのです。

そのままズルズルと入院生活を送ること2年。やっと、社会復帰を果たしました。服用しているステロイドは、一生のまないといけないと言われています。それでも、痛いよりはマシです。

いつ死んでも後悔のないように、人生を送ろうと思っています。
スマホで撮った血管炎関連の写真は、いまだに消すことができません。

まだいける内緒の私目を覚ます  さとうゆみ












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