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仕事の優先順位づけは、客観的な視点も考慮すること

仕事を片付けても、すぐに新しい依頼がきて、常に業務に追いかけまわされている感覚がありませんか?

若い頃は仕事を片付ける優先順位づけを間違えて、よく上司や同僚からクレームを受けました。クレームのたびに、改善を繰り返しながら、少しずつ優先順位付けのコツを掴めるようになりました。管理職になると、部下の人たちが自分と同じ過ちを繰り返さないように、優先順位づけの方法をアドバイスするようになりました。

今日は、自分の過去の経験をもとに、何を基準に仕事の優先順位をつけるべきかについて、お話したいと思います。

目次
1.一般的なセオリー
2.長期的な影響を考え、客観的な視点を持つ
3.まとめ

1.一般的なセオリー

私も20代の頃は積み上がる仕事の山を前に行き当たりばったりで、とりあえず目の前の仕事から片付けていました。残念ながらそれでは上司が経営会議で使う資料の準備は間に合いません。失敗を繰り返し、何冊もビジネス書を読み、ようやくスタート地点に立ちました。「基本的な優先順位づけの基準」は以下の2つがあることを知ったのです。

優先順位づけの基準
a.)重要度
b.)緊急度

最も優先順位が高い仕事とは、シンプルに重要度も緊急度の両方が高い仕事です。例えば、経営陣の意思決定を左右するような、経営会議向け資料作成がそれにあたるでしょう。

逆に最も優先順位の低いものは、言うまでもなく、重要度も緊急度も低いもので、そもそも「やることリスト」からも外せる可能性があります。

最も判断が難しいのは「何を優先順位の2番目と3番目に位置付けるべきか」でしょう。これらは長期的、かつ客観的な視点から判断する必要があります。


2.長期的な影響を考え、客観的な視点を持つ

適正な優先順位づけをするために、自分視点だけでなく、他人の立場になって重要度と緊急度を考えると、新たな選択肢が見えてきます。

例えば、製品開発担当者から1週間後までに、コスト見積もりの計算書を依頼されたとします。通常であれば、複雑な計算ではないので1時間ほどで終わる計算業務です。まだ1週間先で時間はあるのですが、実は約束の提出期限日は経営会議の日でもあります。

この場合、このコスト見積もりは緊急性はないのですが、来週は経営会議の資料作りで慌ただしくなる可能性があるため、先に今のうちに手をつけて終わらせておくと良いでしょう。提出期限日になって、慌てて手をつけると計算間違いもしやすくなるし、計算中に製品開発担当者から催促の連絡が来ると、焦ったりイライラします。また、自分にとっては経営に直接影響する重要度の高いものでなくても、開発担当者の立場に立つと、コスト見積もり次第では、今後の開発を中止することもあり得る重要なものかもしれません。

また、優先順位を上げて早めに手をつけることで、通常の見積もり計算よりも複雑で1時間では終わらず、数日かかることが早めにわかるかもしれません。その場合、動かせない経営会議の日を前提に、事前に製品開発担当者に提出期限日の後ろ倒しを交渉できます。提出日直前や当日に、相手に与えるサプライズを避けることができます。

よって、自身の視点だけで重要度や緊急度を判断するのではなく、相手の立場にたってそれらを考慮すると、期待に沿える可能性が高まります。万が一、添えない場合であっても、事前に相手に期限などを交渉することにより、期待値をコントロールすることができ、社内での軋轢を避けることができます。

特に会社員の場合、上司や経営陣など上からの評価だけでなく、同僚や他部門からの「評判」が自身の社内におけるキャリアに影響します。将来、社内で昇進したり異動の場合、他部門からのポジティブなフィードバックはそれを後押ししてくれま
す。


3.まとめ

一般的なセオリーでは重要度と緊急度の二つを基準に仕事の優先順位を決めますが、一歩踏み込んでみると良いでしょう。

自分視点だけで判断せずに、他人視点からも重要度と緊急度を考慮の上、優先順位づけすると、より組織全体にとって最適な判断ができると思います。パーフェクトに相手のご期待に添えなくても、事前の交渉などによって、組織内の軋轢を最小化できるでしょう。最終的に、ご自身の長期的な評価や評判に良い影響を与えることにつながります。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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