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4つ目の礼 〜「あんたはゲスだ!」って言ってはいけない〜

我が家ではお礼をいただくと必ずお返しをする。倍返し?!でもなく半返し以上である。もらったものの金額を値踏みして、相手のことも考えて贈り物をする。相手のことがよくわからないときは日用雑貨品が多い。この場合の礼はいわゆる「感謝の気持」である。社会生活を営む中でこの感謝の気持を表すことはとても大切なことだと思う。ただ物やお金で表せないときもある。また物やお金でお礼されても困ることもある。ただきちんとしておかなくてはならない。

「社会生活をする上で、円滑な人間関係や秩序を維持するために必要な倫理的行動規範の総称で、人として従うべき行動様式全般を包括する」(松村明 著、スーパー大辞林3.0、三省堂)

上記引用がが辞書で最初に出てくる「礼」の意味である。

これは随分と前の話になるが、学生時代の話、部活では先輩と遭遇したら相手がこちらに気づかずとも、「ちわーっす!」と挨拶をしなければならなかった。これは部活での倫理的行動規範であり、また先輩に「敬意を表す動作」でもある。これが辞書では2つ目の意味合いとして掲載されている。ちなみに先に出てきた感謝の気持や、敬意が伝わらないと相手が感じたとき、それは無礼なこととして恥ずかしいこととなる。(学生時代はときどき先輩に叱られた。「お前、あいさつしなかったろ」っと。)

さて、ここまで3つの礼について述べてきた。そして4つ目の礼は何か?

4つ目の礼は下種野郎に「テメーはゲスだ!」と言わないことである。「おぬしは下衆」と言われた相手は「無礼なやつ、容赦はしない。叩き切ってやる!」と刃傷沙汰になるからだ。もし口が滑ったらその場で直ぐに詫びなければならない。世の中、自分も含めて99.9・・・%は下衆な面を持っている。普段は仮面をかぶっていて隠して入るつもりだがバレることがある。それを「あんた、こうだよ」と言ってはいけない。もちろん法を破る行為は論外である。厳しく追求してもよい。社会生活を正常におくるために。

「礼とは、道徳的にも知的にも見るにしのびない互いの性質を互いに見なかったことにし、それ以上は踏み込まないという暗黙の協定である。この協定により、こうした性質はいくぶん表に出にくくなり、当事者双方の利益になる。」(『幸福について (光文社古典新訳文庫)』(ショーペンハウアー, 鈴木 芳子 著)より)

あからさまに「下種」と言われなくても、それを俺に言うなよと痛いとこつきやがってと感じればそれはひょっとすると相手が無礼を言っているかもしれない。逆もしかり。

幸福な時間を過ごすために「」には気をつけよう。

「幸福について」つづく。

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