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人社会もろにくらう一人焼肉

一人での食事は気を遣わなくて最高だ。
気持ちが落ち込んだ通りすがりに
大手焼き肉チェーン店が目に入った。

ランチは終わってるが落ち込んだ気持ちが
少しでも和らぐのではと入ってみる。

土曜なのに一人もいない…。
若いアルバイトスタッフが遠くを見ながら
ぼそぼそとお店の説明か長文を話すが聞き取れない。
適当に返答してたが疲れて途中からうなずくだけにした。

タッチパネルで和牛皿とレバーを注文。
届いた和牛は写真とも違う、半分以上脂身の
ものだった。

だされた牛脂を使うことなく、和牛の脂身で
油が何度もひけた。

ほぼ脂身を食べてレバーを待っていると
自分のこと容姿を誉めてる声が聞こえた。

「やばい。かわいかった。もうこないかもしれない。どこが営業OLのおばさんだ。」

私は営業OLに見えてたのか。
こんなボサボサな頭で営業まわれるかと思いつつ、先程の和牛について思うところがあった。

レバーは先程と違う人が持ってきた。写真よりもかなり肉厚のレバーだった。

そのあとも何かにつけてうろうろスタッフが
周りを通った。
私はそんなわざわざ見に来るほどの容姿ではもちろんないですよ。

お茶がほしいと伝えたところセルフになると
案内を受け、スタッフが付きっきりで教えてくれた。どれでも飲んでいいようだったので全種飲みたいところだったけど、熱いお茶だけもらった。

これだけ顔色をうかがわれると
ある疑惑が確信となる。
多分、あの和牛皿は、私が年配の営業OLで
おとなしそうだから出されたものなんだと!

言えば間違いなくこのスタッフ達は
新しいのを持ってくるだろうと思う。

ただ私はそれをやめてトイレに行き身なりを整え、彼らにできる限りの丁寧な対応をした。

お会計の際、はじめに接客してくれたスタッフが
目を合わせて丁寧な対応をした。
レシートは結構です。と言うと
かしこまりました!と言われた。

やっとかしこまったんかい!と意味のない
ツッコミをしつつお店をでて、
誰もいないBGMもないお店の一人焼き肉えぐいなと、近くのお店で食べ直した。

そんな休日。

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