Quiet「内向型人間の時代」社会を変える静かな力
【今日の本】
Quiet
内向型人間の時代 社会を変える静かな力
スーザン・ケイン著 講談社 2013年
内向型の自分をもっと良く知るための本。
あなたの周囲の人々のうち、2人、3人にひとりは内向型。
この統計に驚きを感じるなら、それはたくさんの人が外向的のふりをしているからだ。
社会では、過小評価されがちな内向型であることに悩む人へ
1人1人輝く場所がある。人間の違いは、単なるタイプの違い。それぞれが適材適所で自分を発揮できる。
世の中の正しさや価値観になんて振り回される必要はない。型にはまる必要はないし、外向型になろうとする必要もない。
「相対性理論」「ハリー・ポッター」「シンドラーのリスト」「ピーター・パン」「ショパンのノクターン」など、内向性ゆえに、成し遂げられた偉業は多々ある。
❶[3セレクト]
①内向型外向型
私たちの人生は性別や人種だけでなく、性格によっても形づくられている。そして、性格の最も重要な要素は、ある科学者が「気質の北極と南極」という言葉で表現した、内向・外向のスペクトルのどこに位置しているかが、友人や伴侶の選択や、会話の仕方や、意見の相違の解消方法や、愛情表現に、影響をもたらす。
どんな職業を選んで、その道で成功するか否かを、左右する。男らしさと女らしさ、東と西、リベラルと保守といった相補的な組み合わせと同じように、2つの性格タイプがなければ、人類は特別な存在にはならずに衰退しただろうと考えられている。
②高反応であるということ
極端に高反応の子供たちの運命は周囲の環境によっても影響される。デヴィッド・ドブズが「アトランティック」誌に発表した論文で主張した「ランの花」仮説。大半の子供たちは、たんぽぽの花のように、どんな環境でもたくましく成長する。
だが、そうでない子供たちは、高反応の子供たちを含め、ランの花のような存在だ。ランの花は枯れやすいが、適切な状況のもとでは強く育ち、見事な花を咲かせる。ランの花タイプの子供は、良きにつけ悪しきにつけ、あらゆる体験から影響を受けやすい。
③あなたがつまずいたところに、あなたの宝物がある
情熱を解き放つことは、子供が小学生の時だけでなく、中学生、高校生になっても、さらにその先までもずっと、人生を変える力を持ち続ける。
内気なワイスは、チャーリー・ブラウンのように内気な子供だったが、成長してクリエイティブな世界で成功を収めた。ワイスが育ったデトロイト郊外では、アメリカの99%の地域と同じく、見た目が良くて運動ができればなんの問題もない。だが、頭がすごくいいからって、誰も尊敬してくれなかった。出る杭は打たれた。
彼を変えたのは、ドラムだった。
ドラムのおかげで社会的に認められた。彼の両親は、彼が一生懸命になっているかぎりは、その対象がなんだろうと干潮しなかった。両親は彼が新たな情熱の対象を見つけたことを受け入れた。そうして息子を包み込んだのだ。
❷[エピソード]
心理学者のダン・マクアダムズは、ノースウェスタン大学のフォーリー生涯研究センターで、人々に自分自身について語らせる研究をしている。マクアダムズによれば、過去の挫折体験をどのように語るかは、現状にどれほど満足しているかに大きく影響されるという。
現在が幸福でない人は過去の挫折を否定的に語る傾向が強く、前向きに生きている人は過去の挫折を「一見すると不幸に見えて、実はありがたいもの」として肯定的に語る傾向がある。
自分の人生に完璧な充足感を得て、それを家族や社会、ひいては自分自身に還元しようという人は、過去において自分の身に降りかかった苦難に意義を見出す傾向がある。つまり、マクアダムズの研究は、「あなたがつまずいたところに、あなたの宝物がある」という西欧の伝統的な考え方を再確認したと言える。
❸[今日からのアクション]
内向型人間の強みを活かす!
人間関係においては、補完し合うということを大切にする。
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