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インボイス問題を通して情報リテラシーについて考えた話 - Day6

社会をエンジニア視点で紐解いてみるシリーズ。
情報リテラシーの観点で、むちゃくちゃ興味深い事例として、
インボイス制度の問題を、
私自身の体験や考えの変遷を、時間を追う形で書いていきながら整理していきます。

<お断り書き>
もしかしたら、読む方の立ち位置によっては、途中々々で不快な気持ちを与えてしまう部分もあるかもしれません。ただ、この問題の原因には、コミュニケーションの問題が大きく関わっていると思っています。
それを紐解いていくためにも、私自身が「その時どう感じたか、どう見えていたか」という主観の部分をあけすけに書くのがいいだろう、と思いまして、このお断り書きを書いた上で、以降、書き進めさせていただきます。

<全話リスト>
Day1 そもそものきっかけ
Day2 STOPインボイスに連絡を試みる
Day3 STOPインボイスの人たちに会いに行く
Day4 知人たちと勉強会を開く
Day5 税理士さんとお話しする
Day6 SNSで見知らぬ人々の誤解を解くことを試みる

SNSで見知らぬ人に情報を伝えることを試みる

私は普段、それほどTwitterの投稿をすることはなく、
時折、ニュース記事に関して何かつぶやくか、
自分のブログやnoteの投稿をシェアするくらいだ。

が、今回、このインボイス問題に関して、
見知らぬ人々へTwitterを用いてアクションすることを試みてみた。

9月上旬。
一番最初のインボイス関連のnote記事を公開した私は、
いつものように、自分のTwitterとFacebookでシェアした。
こうしてシェアする投稿を読んでくれるのは、知人たちだ。

知人たちからは「面白い!」と感想をもらったが、
今回のnote記事は、内容的にもう少し多くの人達に読んでもらいたいな、と思った。

そこで、元々このnote記事を書くきっかけとなった、
某インフルエンサーさんの着服発言の投稿に対するコメントやリポストの中で、
「賛成派と反対派の両方の意見を読んでみているけれど、よくわからない…」
と首を傾げていたり、
消費税やインボイスのことがよくわからずに発言しているんだろうな、
という人の中で、攻撃的な雰囲気を感じない以下3名の方の投稿に対して、
「私もよくわからなかったので、自分なりに整理してみたところ、こういうことだと思います」という文章と自分のnoteへのリンクを貼ってコメントしてみた。

  • 会社員

  • 免税事業者と取引きしているらしい経営者

  • 議員

「いきなり見知らぬ人間がこんなコメント寄越したら、イタい人間と思われるかな…」
と、内心ちょっと、どぎまぎしていたが、
会社員の方は、私のコメントに「いいね」して、リポストしてくれた。

あとの2名には、スルーされた。
見知らぬ人間からのコメントを怪しんだのかもしれないし、
自分の無知を指摘されたと受け取って機嫌を損ねたのかもしれない。

会社員の方がリポストしてくれた投稿は、さらに数回リポストされていったので、この問題について首を傾げている人々にわずかでも情報を届けられたなら、まぁいいか、とひとまず思う。

ギャラリー効果

その後、STOPインボイスが、公式サイトでも、Twitterのアカウントでも、問題が起こる原因についてまともに説明していないことに気づいた私は、
今度はSTOPインボイスの投稿にぶら下がっている、疑問を抱いたり勘違いしているな、というコメントに対して、「こういうことだと思います」と記事リンクを添えてコメントをしてみることを数度試みた。

コメントした直接の相手たちは基本スルーだった。
ただ、私のコメントを見た何人かの人達が、「いいね」やリポストをしてくれた。

ここで私は気づく。
こういう社会課題系のアカウントの周りには、ギャラリーが多いのだと。

私が自分のアカウントで、ただつぶやいても、
ビュー数は2桁止まりで、記事リンクをクリックしてくれる人なんて、ほとんどいない。
しかし、STOPインボイスの投稿にぶらさがるコメントに対する投稿は、
下の階層の方でこそっと投稿しているにも関わらず、ビュー数は少なくとも3桁いくし、
結構な人が記事リンクのクリックまでしてくれていることが、
Twitterのポストアクティビティ機能によってわかった。

たしかに私も、ちまたで話題になっていることについて、
よくわからなかったり、もやもやすることのある時、
「この話題に対して、他の人達はどういう意見を言っているのかな?」
とTwitterを使って確認してみることがある。
そうして、自分のもやもやをうまく言語化してくれたり、解消してくれる情報を与えてくれる投稿に出会うと、「あぁ、なるほど」とうなずいてすっきりするのだ。

だから、
「どういうことなんだろう?」
と首を傾げている人達は、何か発言するよりも、
眺めていることの方がきっと多いだろう。

なるほど。
と思った私は、それから時たま、STOPインボイス関連で盛り上がっている界隈で、こそっと、「こういうことだと思います」とリンクを添えたコメントを試みるようになった。

コメントする時、
「変な人に絡まれて攻撃されたり、炎上したりしたらどうしよう…」
という不安は少なからず抱いていた。
ここは、そういうきな臭さのあるエリアだ。

STOPインボイスの活動をしている方が主催するお話し会で、
フォロワー数が1万を超えると変な人が絡んでくるのがTwitterあるあるだと聞いたので、
要はフォロワー数が増えなければいいのだろう。

そう思いながら、コメントするたびに、
Twitterのポストアクティビティを確認してみる。
そうすると、
自分の記事リンクを添えてコメントすると、結構多くの人が自分のプロフィールを見に来ることと、しかし、フォロワー数は全く増えないことに気づいた。

たしかに、自分自身が知らない人をフォローする時がどういうケースかを考えてみると、
ちょっと気になる投稿があった時に、投稿者のプロフィールを見に行って、
箔のあるプロフィールとか、定期的に有益な情報を投稿している人だった場合に、フォローボタンを押す。
だから私のような、フォロワー数2桁で、何の箔もないプロフィールで、毒にも薬にもならない投稿ばかりが並んだアカウントはフォローする旨味などないのだろう。

フォローする旨味のないアカウントであることは、
SNSで身を守る手段として結構有効なことかもしれない。

(ちなみに、今回の件でプロフィールを見に来た人は3桁いったけど、Twitter経由でのフォロワー増ゼロ!)

お墨付きの一文を付与

税理士さんにnote記事を確認してもらって以後は、
「知り合いの税理士さんに、内容に大きな誤りのないことは確認してもらっています」
の一文も添えるようにした。

一度、
「記事読んだけど、君の言っていること、よくわからないんだけど」
とコメントが来て、
「どこがわからなかったでしょうか?」
と聞き返してみたが、それに対する答えはなく、
「自分は経営者で、この件で税理士ともよく話してるんだよね。君、会計やったことあるの?勉強だけでわかるなんてすごいねー」
という返信だけが返されたことがあった。

この相手自体は、「この問題を理解すること」ではなく、単にマウンティングすることが目的だったのだろうから、どうでもいいのだけど、このやり取りを見ている人々に、
「記事読んで、なるほど、と思ったんだけど、やっぱり違うのかな?」
と思われたら嫌だな、と思った。
だから、税理士さんに自分のnote記事を確認してもらいたかったこと理由の1つには、記事の内容に対するお墨付きをもらいたかったというのもある。

「思い込みの枠」を外す

9月最終日の夜。
残念ながら、インボイス制度導入することは避けられなさそうな状況。
ここ数日、Twitterのトレンドに「インボイス」がたまに出てくるけど、
たぶん、今日を過ぎたら、この話題も下火になるだろう。

ここまでの間で、私がひっそり行ってきたコメントには、
1つ2つの「いいね」がついて、たまにリポストしてくれる人がいる。
しかし、
「インボイス」でキーワード検索すると、相変わらず、
「弱者いじめです」「会計業務が大変になる」
「免税事業者がちゃんと納税しろや」「適格事業者番号登録するだけなんだから大して手間増えないだろ」
の平行線な投稿たちが並び、焼け石に水感はとてもある。

ただ私の目的は、インボイス制度導入を止めることではなく、
「目立った有識者たちの唱える意見だけを見ていると、本当のことに気づけないかも?」
という気づきを、ほんの1人でも多くの人に得てほしいというところにあった。

なので、最後に1人でも多くの人に、そういう気づきを得てもらえないかと、
今日が最後だし…と、
若干、怖そうな雰囲気のところにも、そっと近づいてみることにした。

少し前に、ある大学の社会学の講義動画を見ていたら、
SNSの炎上について取り上げている回があり、そこで、
「誰かを非難する投稿を挙げている人は、社会への所属感の渇望があるのでは?」
というような話があり、ほぉ、と思った。
自分が「こうあるべきだ」と思う社会規範を主張することで、自分がその社会規範の一員であることをSNSを通じて確認したがっている、という説だ。

「単に日頃のストレスの発散のために、SNSで偉そうに人を非難しているだけじゃないの?」
と私は思っていたのだが、なるほど、そういう捉え方もあるのか、と動画を見て思った。

Twitterは短文コミュニケーションを主機能としたSNSだが、
マスメディアやフォロワー数の多いアカウントは、
「見知らぬ人からのコメントは基本スルー」
の方針で運営されている。
もやつく情報を発信するだけ発信して、それに対するリアクションは無視だ。

ニュース記事に対して、もやつくことがあった時などには、
私も時折、Twitterでコメントすることがある。
しかし、誰にも受け取られない私のもやもやコメントは、見る人によっては、炎上騒動で誰かを非難している人と変わらないかもしれない。
社会に関心があるからこそ、もやもやをつぶやいているのに、
受け取られないがゆえに、第三者からは「人を一方的に非難している人」と見えている可能性もあるのだ。

また今回の件では、賛成派と反対派が争っているやり取りを見ていると、
反対派が全然相手に伝わらない説明をして、話が平行線に進み、
最後、「ちゃんと勉強してください」と相手に言い放って、相手も嫌味を言い返して終了。
みたいなところをよく見かけた。
私はそれを見て、それがいかんのだと思っていた。
君たちだって、全然理解してないじゃないか、
理解できてないから相手にわかるように説明できていないんじゃないか、と。
まったく理解のできない説明をされて、どれだけ聞いても「免税事業者が消費税をもらっている」ようにしか思えないのに、それを言うと「あんた馬鹿ね」って返されて腹の立たない人間がいるか、と。

だから、
最初はちょっとした「もやっとしたつぶやき」だったのが、
こんな風に、スルーされたり、何も解決しない上から目線の返答を受けるうちに、どんどん攻撃的になっていってしまった可能性もあったりするのではないかな、と
ちょっと思っていたのだ。

というわけで、最終日だし…と、
私は、ちょっと勇気を出して、
若干香ばしい、以下2件のスレッドに「こういうことだと思います…」というコメントを投稿してみた。

  • 賛成派同士が「反インボイスの人達って、自分たちでも意味わかってない言葉を並べて自分たちを擁護してるだけだよね」というやり取りをしているスレッド

  • 賛成派と反対派が互いに誤った知識の元に、不毛な平行線の喧嘩をしているスレッド

君たちのもやもやのボールは、全部受け取って答えられるよ!という想いを込めて投稿してみた。
しかし結果は、スレッドの投稿者たち全員からスルー。

記事を読んだ上で沈黙したのか、
完全スルーだったのかはわからない。

ためしに、そのうちの1人のアカウントのその後の投稿の様子をちょっと見てみたら、
引き続き、フォロワー数の多い反対派のアカウントに攻撃的なコメントを投げかけていたので、彼はもやもやを解消したかったのではなく、単に自己効力感を得たかっただけかもしれない。

サンプリング数が少ないので、これだけで結論を出すものではないけれど、
「SNSで攻撃的な人=社会への所属感の渇望のある人」
と言えるかどうかは、怪しいところだ。

投げてみたボールが返されず、ちょっと寂しかったけれど、まぁ、喧嘩は止んだし、
かぐわしいエリアはギャラリーも多く、それなりの人が記事リンクを開いてくれたので、良しとしよう。

そう思っていると、
「記事を読んでみたのですが、ちょっとよくわからないので質問なんですが…」
と、別のアカウントからコメントがついた。

お。
私はうれしくなり、嬉々として返信する。

が、2往復くらいやり取りしたところで、
『であれば、仕入税額控除は既得権益だと思えてしまいます。 消費税法によるお墨付きがあったとしても、広く理解を得るのはどうしても難しい気がしてしまいます』
というコメント。

うーむ。私の書いた記事には、ちゃんと
「仕入れ税額控除の節税ができなくなるのは課税事業者側」
と書いてあるのだけど、どうにも、
「免税事業者がこれまで法に守られてきたために消費税を納税しなくて良かったのが、今回のインボイス導入に伴い、法が変わったために納税する必要が出た」
という風に捉えられてしまうらしい。

これは、今回の件で反対派たちが、
「過去の裁判で預り金ではないことを認められている」
「国会で財務省も認めた」
という言葉を連呼してきてしまったがために、多くの人に『思い込み』を植え付けてしまっているためだ。

消費税が消費者からの預り金がどうかなんて、今回の問題が起こる原因と関係ないのに、
反対派たちが、問題をよく理解しないままに、
自分たちを守るお墨付きの言葉として連呼してきてしまったがために、
余計な誤解を生んでしまっているのだ。

(余計な言葉をまき散らしやがって…。君たちの言動が、君たち自身の首を絞めているんだぞ…)
反対派たちの言動を恨めしく思いながら、私はうなだれる。

(残念だけれど、ここまでインボイス問題に対する先入観がこじれてしまった現在においては、この『思い込みの枠』を持ってしまった人達――知人でもない見知らぬ人達に、この問題を理解してもらうことは無理なのかなぁ…)
そう、諦めかけたところで、
あ、とひらめく。

(この順番で『思い込みの枠』を2つ外せば、たぶんうまくいく)
にやっと笑って、私は返信を書き出す。

STOPインボイスのアカウントにダイレクトメールを送るために購入した有料アカウントは、結局その用途を果たさなかったけれど、
ここに来て、「長文を書ける」という利点が活きる。
こういう問題を説明する時には、やはり短文を複数投稿するよりも、まとまった1投稿の方がいい。

思い込みの枠があるために免税事業者含む多くの人達が、どうしてもそういう風に捉えてしまいがちなんですよね。

と、まず冒頭に書く。
「免税事業者も勘違いしている」ということを、きちんと含めておく。

そしてまず、1つ目の『思い込みの枠』外しとして、リンク先の私の記事に書いてあることではあるけれど、もう一度、

益税の定義にもよるけれど、益税をもらっているのは、仕入れ税額控除の節税ができなくなる課税事業者側です。

と書く。そして、

だからといって、課税事業者が悪いかといえば、彼らだって節税できる前提で事業を回しているので悪くないです。節税できる前提で販売価格が設定されているのだから、最終的に得しているのは消費者です。

と書く。
ただこれは、会社員の知人に説明を試みたときにも、すんなり理解してもらうのが難しいポイントだった。自分で事業をやっていない人には、やっぱりわかりづらい感覚なのだろう。
なので、

でも、これでも、やっぱり多くの人には理解されづらい(笑)

と書き添える。
人間はどうしたって自分の経験の中から想像する。
自分が経験したことのない立場の人間の視点や感覚を想像することが難しいのは、仕方がないことなのだ。

さぁ、これで仕込みは済んだ。
いよいよ、本丸の『思い込みの枠』外しだ。

なので、やっぱり一番の思い込みの枠は「益税=悪」ですね。
実はサラリーマンも益税をもらっています。
益税をもらえる前提で給料の手取り金額が決まって、それで生活を回しています。それが、「益税は悪だからカットね」と言われて、いきなり手取り金額が減ったら困りますよね?
今回のインボイスは、事業者にとって、まさにそういうことです。

そう、自分の経験と繋げて想像できる話にすればいいのだ。

最後に、『サラリーマンの益税も近々カットされることになりそうですよ』と添えた。
これで、自分ごと感がさらにUpだ。

そうして、サラリーマンの益税について詳細の書いてある、会計士さんの記事へのリンクを添えて送信ボタンを押した。

翌朝確認すると、
スレッドの起点となる投稿をしていた方が、私のコメントをスルーはしていたけれど、やり取りは眺めていたらしく、
「サラリーマンの益税って…?」とコメントを添えて私の投稿をリポストしていた。フォロワーの多い方だったようで、リポストのカウントは既に2桁に行っていた。

返信ではなくリポストの形だったことに、
「ん?リンク先の記事を読んでもらえればわかることだけど、説明した方がいいのかな? それとも、『なんか変なこと言っている奴いるから、誰か論破して』とか、そういう奴かな??」
と、ちょっと、ドギマギする。

でも、ちょっと考えてみて、
これは「よくわからないんだけど、誰か教えて」という意図のリポストかもな、と思った。

以前、誰かのブログで、フォロワー数の多いことの利点の1つに、
「質問すると誰かしら答えてくれる」
という点が挙げられているのを読んだことがあった。
リンク先の会計士さんの記事は2万字越えの超力作で、1つ1つ丁寧に積み重ねられていく説明を順を追って読み進めていくことで、消費税やインボイス制度の仕組みや問題がやっと理解できる代物だ。
『サラリーマンも益税をもらっている!』なんて見出しで人を引き付けて、わかりやすい答えだけを提示するそこらの記事とは大違いだ。
だから、ちょっと読んでみたけどわからなくて、「誰か教えて」という意味でリポストしたのかもしれない。

なるほどなー。
でも自分できちんとイチから読み進めていかないと、本当には理解できないと思うよ?
なんて、年寄り臭く思ったけれど、
人間は、最小の労力で自分の目的を達成しようとする生き物だ。
今まで、その方法でうまく目的を達成してこれたのだろうから、それはそれで当人にとっては、悪くないやり方なのだろう。もしかしたら、それで「こういうことみたいです」って誰かがそのうち返してくれるかもしれないし。

私の見た時点では、そのリポストに、まだ誰もコメントを返している人はいなかった。
もしかしたら、誰も答える人のいないままリポストは終息して、
いよいよ、サラリーマン増税だ、となった時に、
「そういえば、以前に見た投稿に書かれていたな。どういうことなんだろう…」
と何人かが思い出して、この投稿を開いて自分のために記事を頑張って読んでみるかもしれない。

それでもいいかもね、と思う。
免税事業者たちだって、今回のインボイス制度導入の危機を迎えて初めて、
「消費税って何なの?」
と知ろうとしたのだから。

そうして、もしも彼らがサラリーマン増税反対を唱えるようになったなら、
「自分たちの時には見てみぬ振りしたくせに」
なんて、意地悪な非難をしたりせず、
「じゃあ併せて、免税事業者の取引も以前のように仕入れ税額控除できるようにすることを求めてくれるなら、協力しますよ。それが公平ってものですよね?」
って、にやりと言えればいいんじゃないかな、なんて思う。

インボイス制度は、ほとんどの国民が問題の本質に気づかないまま、開始してしまった。
早速、大手宅配会社で、免税事業者切りが始まったニュースも聞く。
そのうち、今まですぐに手元に届いていた宅配便が、なかなか届かなかったり、料金が倍くらいに上がったりするかもしれない。

多くの国民が自身の身に迫る問題に気づいて何とかしなければ、と思う頃には、残念ながら、もう既に手遅れなこともあるかもしれない。
だけど、まだ、間に合うこともあるんじゃないかと思う。
私たちは、私たちのスピードでしか進めない。

リポストだから、私が返信しなくてもスルーしたことにはならないだろう。
そう思い、私はTwitterを閉じて、窓の向こうの空を眺める。

大切なのは、答えではなく、問いだ。
リポストと共に、問いが人から人へと広がっていくようなイメージが、朝の空に重なって見えて、
何だか少し、心が軽やかになった。

(おわり)


後日、「まとめの学び」を投稿予定です。

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