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起業のメリットとデメリットの両方が書いてある本は少ないという話

こんにちは。東京都練馬区でマネトレをしているファイナンシャルプランナー(FP)の佐藤彰です。

僕は本が好きで時間があれば、本屋でいろんな本を見て回ります。

よく読むジャンルの1つは昔からビジネス書です。そのビジネス書で昔から多いのが、起業に関する本で、今も変わっていないように感じます。

それらの本には、たいてい起業のメリットは書いていても、デメリットはあまり書いていない気がします。

そこで、こういった起業を推奨する本を読むときに気をつけたいことを今日は書いてみたいと思います。

起業には大きなメリットとデメリットの両方がある

まず結論を書くと、起業には大きなメリットもあれば、大きなデメリットもあります。

起業はよくも悪くも自由であり、その分リスクも大きい生き方なので、個人にはあまりおすすめはしません。

それでも起業をするなら、どんなリスクがあるか、そのリスクがあっても本当に起業をしたいか、どうやってそのリスクを担保するかなどを考える必要があります。

起業のリスクには何がある?

収入が不安定

まず、起業をすると、会社員のときにように毎月同じ収入が定期的に入ってくるわけではありません。

その分、資金繰りをどうするか、会社員のとき以上に日々気にしながらの生活になります。

これは、実際に起業してからでないとわかりにくいところかもしれませんが、起業をする上で避けることができない問題です。

僕自身、会社員時代は、中小企業の社長など起業をしている方相手に話す機会は多く、お金のやり繰りで苦労することが多いことは、ある程度知っているつもりでした。

それでも起業してみたら、実際にはまだまだでした。自分もこの点にどう向き合っていくか、試行錯誤中です。

信用力がない

次に、起業をすると、信用力が落ちます。

会社員の場合、第三者からすると、○○株式会社の□□さん、と認識されます。個々の人の性格や考え方というよりも、どこの企業に所属している人なのかが重視されます。

僕自身、営業でお客さんになってくれた人がいたとしても、それを自分の実力と勘違いするな、と先輩からよく言われました。先輩は「お客さまは、お前ではなく、会社のブランドを信用して相手はお客さんになるんだ」ということを言いたかったのでしょう。

実際には、「話していて感じのいい人だな」、「熱心な人だな」、というように、個々の人柄なども実際は見られます。しかし、どこの馬の骨ともわからない人物であれば、そもそも話を聞いてもらえません。

また、銀行から融資を受ける、新しい家を探す、こういうとき個々人のお金の使い方だけでなく、その人がどんな会社に勤めているかも重視されます。

起業をすると、よほどの有名人でない限り信用力が落ちます。ここをどう挽回するか大変です。

僕自身、起業をしてから、差別と感じる場面に出くわす場面も少なくなくありません。まさに、会社員時代との違いを肌で感じています。

社会保障が充実していない

起業本に一番書いていない起業のデメリットが、社会保障です。

会社員だと、年金は国民年金と厚生年金いわゆる2階建てですが、起業をすると1階建ての部分の国民年金の部分しかもらえません。

また会社員がもらえる厚生年金の掛金の半分は、実は企業が支払っていることもあまり知られていません。

また、会社員だと就業中に病気や怪我をすれば、労災保険により保障されます。、さらに、業務外の病気や怪我でも、傷病手当金という保障があります。しかし、起業するとどちらもありません。

ここは、起業前にどう考えるか、自分なりに事前によく調べた事項です。

起業のいい点は何か?

自由

起業本に比較的書いてあるところですが、一番は自由だと思います。

会社員だと、自分の嫌な人、やりたくない仕事を避けることは難しいです。

一方、起業している場合は、嫌な人であれば、一緒に仕事をしなくてもいいですし、やりたくない仕事は断ることができます。

もちろん、起業をしていても100%そうできるわけではありませんが、僕自身、人間関係のストレスは起業して大きく減りました。

収入が青天井

また、収入が青天井だということも挙げられます。

毎月のお給料が決まっていなくて不安定ではあっても、仕事を増やしたり、お金を稼ぐ仕組みをつくれば、上限に関しては無限です。

自分の生き方や仕事のポリシーを大事にできる

あとは、自由とも関連しますが、自分の生き方と仕事とのバランスを取ることもできます。

仕事や付き合う人を選べるということは、自分の生き方や働き方を自分で自由に設計できるということでもあります。

自分の大事にしたい生き方のスタンスやポリシーがあるという人にとっては、起業は魅力的ですし、起業本に一番書いてあるのはまさにここです。

起業本が売れるのにはわけがある

起業本が多いのは、起業本が売れるからです。

金融商品の情報に販売する側に都合のいい情報が多くなりがちなのと、似ているのかもしれません。

もちろん、起業本に書いてあることは嘘ではありません。ただ、企業の上記のメリットに当たる部分、いわば、起業のロマンの部分を強調し過ぎているきらいがあるように感じてなりません。

起業に関心があって企業に関する本を読む際は、起業のメリットだけでなく起業するデメリットについても気にしながら読むようにしてみてくださいね。

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