見出し画像

21歳、野宿になりかけた話

こんにちは。
Satoです。
今回は以前あった忘れられない思い出の話!


ワーキングホリデーでオーストラリアに来ている私は以前、もう1年いるかどうかわからないけどセカンドビザも取ろうかなと思っているところでした。

ネットで探して、あるホスピタリティの仕事のマネージャーと連絡が取ることができたので、その仕事を受けることが決まった。
そこは、メルボルンから約8時間もある田舎の街だった。
きっとそんな経験はすることはないだろうと思い、前向きだった。

元々働いてた仕事場のマネージャーにも事情を伝えて辞めることにして
最後の出勤の日には、みんなからプレゼントでお手紙と香水をプレゼントしてくれた。
2ヶ月しかいなかったのにこんな形で送り出してくれたのが本当に嬉しくて、学校のみんなとはあまり遊べず仕事を頑張っていたのが報われたのかな…と思えたそんな瞬間でした。

出発日


朝早く起きて駅に向かい、目的地までのチケットを買った。
あまり時間がなかったので急いでた。
Southern cross stationという大きな駅。

Southern cross station
(この写真はHarry Styles のコンサートの後の写真なのでみんな格好が派手。笑)

ホームが10個以上ある駅。
その駅を使うのは初めてだった。
どのホームに行ったらいいか分からず駅員さんに聞きたかったものの駅員さんがその時近くにいなかった。

「間に合わなかったらどうしよう。」
とてもとても焦ってました。

やっと行き先の名前が書いてあるホームが見えた。
それと同時に

なんと列車が行ってしまった。
「え。」

行き先のホームを見つけるのに必死で時間を確認していなかった。
「なんてこった。」

その時の私は冷静でいられなくて、間に合わないけど次の時間の電車で向かうことにした。
「とりあえず迎えるだけいいか。」
そんな考えでした。

マネージャーにも連絡して、遅れることを伝えた。

大きいキャリーケースとリュック、そしてトートバッグを持って時間まで待っていた。4時間くらい。

私このままで大丈夫なのかな。
不安だったけどどうしたらいいか分からずにひたすら電車を待った。

道のりとしては、
4時間の列車、到着地点からさらにバスで4時間。計8時間。
という予定。

長い列車旅。
景色は市内を抜けると、窓から見えるのは牧場のような景色がずっと続いた。
睡眠を取ったり、仕事の資料を見ていたりして時間を過ごした。長かった。

やっと到着した先でバスのチケットを買う。
だいぶ田舎の方だから全然人がいないのかと思ったら、意外とたくさんの人がいた。

受付に行って
「〇〇まで行きたいんですけど…」

「もう売り切れてるよ。」
「… !?」
「え…。」

「何してるんだ私。」
ただそれだけ。

私が調べた時点では、オンラインでチケットが買えなかった。なので現地で買うしかないと思っていた。売り切れるなんて頭になかった。

この時にすぐ市内に戻る事を決められればよかったものの、睡眠不足と混乱しすぎて何も決められない。

大荷物を抱えて、知らない田舎町に出て最初に考えてたことは、

「どこに泊まろう。」

駅に近い宿泊施設に連絡をしたが、どこも満室。

次に考えた事

「マックどこだ。」
ハンバーガーが食べたかったんじゃなく、携帯の充電が切れそうだったから。
携帯が使えなかったら本当に何もできない。

有難いことに、駅から5分くらいの所に大きめのマックがあった。

充電をして、ひたすら宿泊施設に電話。

「今日泊まれますか?」
「空いてる部屋ないですか?」
「ごめんね。もう空きがないの。」
「もう満室なんだ。」
断られる一方。

泣けてきた。
知らない街、ここまで来て何もできないこと。どうしようもない状況に。
ダメダメな自分に。

「マックで一日中過ごせないかな。。」
変な思考回路。

ポロポロ涙が止まらなかったけど、マックで大泣きは頑張って堪えた。

何もできず呆然としている時、1人の男の子が声をかけてくれた。
「Are you alright?」

誰がみてもalrightじゃない。ごめんね。。と思ったけど

「I’m alright…」
と答えてしまった。
その後この事情を伝えたら、
「家族でホリデーでここに来ていて、今から一緒に市内の方に向かうから一緒にくる?」
と聞いてくれた。

「なんて良い人なの!!!?」

私が答えたのは、
「逆の方向に仕事で行かなきゃいけなくて…」
だった。

今思えば
「なんでここで帰ってこなかったの!?!?!?バカ!!」
と思うばかりです。

その時は、仕事でこっちにくると決めたからとにかく向かわなきゃと考えてました。

その家族がマックをででしまって、すごく寂しい気持ちになりました。
日が暮れて行く一方で私の宿泊先は決まらず。

日が暮れて来て、2、3時間近くマックにいたのでそろそろ出ることに、

一日くらい野宿でも行けるか。


やっぱ考えがおかしい。

変な自信が湧いていました。

車通りが少ない所ででも明るい所。
そんなところを探しました。

大きな駐車場のようなところに、電気に照らされたベンチがありました。

「ここで過ごそう。」

そう決めて明日になるのを待ちました。
結構、心はもう落ち着いて、待つのみ。といった感じです。

側からみたら、家出の女の子です。

なんでこうなってしまったのか。
朝電車に乗れなかった時点で来るのを辞めなかったのかと自分に問いかけました、がそんなことしてももう遅い。

夜9時くらい。
まだまだ明日になるまでは遠い。

あー長いな明日まで。

たまに車が通るのを見つめ、何もしない時間を過ごします。持ってきた本を読んだり、携帯を見たりして時間を過ごしました。

ベンチに座って4時間くらい経った時、
水道管工事の車が遠くに停まりました。

こんな時間に仕事するんだ。大変だなー。

そんなこと考えてたら、
車がこっちまで移動来ました。

ちょっと怖い。
そう思いました。

そう思った矢先、車の窓を開けて

「大丈夫?何してるの?」 と声をかけてくれました。

事情を説明して 「こんなことがあって。。。でもここで過ごそうと思います。」 「心配してくれてありがとうございます。」 そう伝えた。 驚いた様子でした。 そりゃ驚くか。 すると、 「ちょっと待って。奥さんに電話する。」 そういって奥さんに電話をし始めた。 どうやら私のことを説明しているみたいだ。

電話を切った後、 想像してなかった言葉が…

「君がよかったらうちに泊まって良いよ。」

そういってくれた。

「明日またこの駅に朝来なきゃいけなくて…」というと

「奥さんが君のこと送ってくれるよ。」と。

「本当ですか…?大丈夫ですか?」 そう聞いた。 全然大丈夫じゃない気がして、そう聞いた。

「ここにいるのは危ないよ。」

そんな会話をして結局車に乗り、お家に連れて行ってもらうことにした。

この話をすると、無事で良かったよと言われる。
確かに危ない目に遭ってもおかしくない状況。
自分でもどうして信頼できたのか分からない。
でもなんとなく安心できて頼ってしまった。

もう夜遅い時間だったので、進む先があまり見えずひたすら山奥に進んでいる感じだった。
この時全く怖いという感情はなかった。

理由はわからない。
この時おかしかったから。多分。

到着して、お家を紹介してくれた。
5人家族だった。
娘さんと息子さんも紹介してくれた。
こんな遅くにすみませんと思いながらお話しした。
とんでもなく大きい家だった。


出してくれたホットチョコレート

シャワーも貸してくれたし、
ベットが2つあるゲストルームのような場所を貸してくれた。

こんなことがあるんだ。
ありがたすぎる。
神様ありがとう。

色々と日記に今日のことを書いて、疲れていたのですぐ寝た。

朝起きて、リビングに向かった時びっくりした。
昨日暗くて何も見えなかった外には、
とんでもなく大きい庭ではなく、

牧場

が広がっていた。
迷わず、ベランダ行ってもいい?とリビングにいたお母さんに聞いた。

信じられないくらい大きくて、映画の世界だった。


思い出した。昨日の夜家に入る時に、門のようなゲートのようなものがあったな。

リビング戻ると、朝食を用意してくれていた。
レーズントーストとホットチョコレートを用意してくれた。

本当に感謝。

出発まで時間があったので、牧場を見せてくれた。

またまたびっくり。

思わず写真撮った。

ヤギが!!!たくさん!!!!

犬が3匹!!

とんでもないおうちだ。確信した。

伝えきれたかどうかわからないけど、感謝をたくさん伝えた。

私が出発する前に、お父さんがキリストのお祈りをしてくれた。
初めての体験に少し動揺したけど、パワーをもらった気がした。

車に乗り、すんばらしいお家を後にした。

駅まで向かう道は大自然が広がっていた。
昨夜は真っ暗で見れなかったから、とても感動した。

運転してくれたお母さんは、子供の話を楽しそうに幸せそうに話してくれた。

子供達も絶対いい子達だよな。そう思えた。

駅に到着して、改めて感謝を伝えて、また会えたらと願う。

いつの間にか、タイヤが壊れたキャリーケースを運んで駅に向かった。

さらに田舎町へ進むためのチケットを買おうと受付に行って

「〇〇へのチケットください。」
「もう売り切れてるよー。」
「え。嘘だよね?もしかして嘘つき?」
なぜかそう思った。そう思いたかった。
もう一回聞いた、
「〇〇までないですか??」
「今あるチケットは2日後出発だよ。」

なんだそれっっ。

なぜ私、確認しなかったの?前に。

呆れる呆れる。

お母さんがまだ駅にいたので事情を説明して、会社にも連絡して、
シティーに帰ることに決めた。

すんごい盛りだくさんの二日間だった。

こんな経験はないだろう。
そう自分にがっかり思うのと同時に、素敵な家族に会えたことは、とっても嬉しかった。

「あーあ。どうするか。」
そう考えながら帰路に着く。

こんな状況でも綺麗な夕陽の写真は欠かさなかったみたい。

どうしてもあの家族にお礼を伝えたくて、帰ってきた後、手紙と写真立てを送った。

素敵すぎる家族の写真を飾って欲しくて。

シティーに帰ってきた後は、友達の家に泊まらせてもらった。

それからもオーストラリア生活はなんとか続いてます。

もう

何事も何とかなる。


そう思えた思い出でした。

読んでくれてありがとうございます。

素敵な日を…♡
Have a nice day!

Sato

この記事が参加している募集

この経験に学べ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?