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じぶんが元気でいる優しさ

人のためにしてあげられることって僅かだなぁ、と。末娘の持病と向き合う時、いつも思います。

変わってあげられるものなら、私がなりたい

いくら親子でも、それは叶わず。
相手の苦しみを全部背負ってあげられることはできないのです。

数年前、そのことを受け容れられなかった私は、娘の手術の前日から、娘と一緒にじぶんもご飯を食べることをやめることにしました。

娘が絶食なのに、私が食べるなんてできない。
かわいそう。
せめて一緒に苦しみを味わわないと。

でも、母に言われました。

手術が終わってから、ひろみちゃんが倒れちゃったらどうするの。

確かにその通り。

術後もケアは続きます。
車いすを押したり、簡易ベッドで眠るハードな生活。

私に元気がなかったら、娘に何かしてあげることはできません。

それに、私が食べなかったからといって、娘の空腹が和らぐ訳でもないし。
かえって「じぶんのせいで」って思わせてしまったら…

母とご飯を食べて、手術が終わるのを待ちました。

案の定、手術が終わり、麻酔から醒めた末娘は、ワガママ三昧。

ずいぶん頑張ったもんねぇ…
たくさんガマンもしたし、仕方ないねぇ

やさしい気持ちで受けとめられたのは、私がご飯をもりもり食べたから。

大切な人のことを大切にしたかったら、まずはじぶんのことを大切にしないとなぁ。

誰かのため、と思っている時程、忘れてしまいがち。
じぶんが元気でいることは、相手への優しさに繋がることを。

ちなみに、末娘は持病がくっついている「じぶんの足」が好きだそうです。
変わってもらったら、困りますって。笑

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