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名古屋の喫茶店発、ウガンダ珈琲は幸せの味。

毎日コーヒーが欠かせない。
せっかくなら心も満足できるコーヒーが飲みたい。

香り、焙煎の深さ、産地、そして生産者。
ここに辿り着くまでにどんな物語を持ってきているのかにも、
とても興味がある。

喫茶店文化の盛んな名古屋で、
フェアトレードの美味しい珈琲を売ってる会社の社長の
お話を聴く機会があった。

クリスタルコーヒーの木下さん

お話を伺って思ったのは、
「本当に幸せな仕事って何だろう?」
「年齢を重ね、人生を振り返った時に『ああ、よかった』と心から思える商売って
どんなものだろう?」ということだった。

アフリカ・ウガンダから自然栽培の手摘みコーヒーを焙煎して売る、
クリスタルコーヒーの木下社長。ウガンダのコーヒーは日本ではあまり馴染みがなく、売れずに苦しい時期もあったが、それでも諦めずに今まで販売を続けれこられた。

私は彼の話に共感し、
いつかカフェを開くことがあれば、ぜひお世話になりたいと思った。

ウガンダのオーガニック珈琲

木下さんがウガンダと出会うことになるきっかけは、
彼の父親の代から営んでいる喫茶店で、いつもひとりだけ、珈琲を注文しない女性がいたこと。気になったのでその訳を尋ねると、彼女は農薬アレルギーだった。でもいつか美味しい珈琲を飲んでみたいのだ、と言った。

当時はまだ無農薬やオーガニックも知られておらず、情報もない中、農薬を使わない珈琲豆がないか、世界各国を探し歩くことにした。とうとう出会ったのは、アフリカのウガンダ。現地でその当時作られていたのは、栽培用ではなく自然の森で収穫できるもの。収穫量は多くはないが、農薬は使っていない完全なるオーガニックだった。

「この珈琲を、日本でぜひ売りたい!」としばらくウガンダに滞在している時に、道端で出会ったが靴を履かず、ボロボロの服を着た少女だった。服でも買っておいでと何気に少女に渡したお金の額は実はとても高額だと後から気づく。その後、少女の家を訪ねると家族から「この子を日本に連れてって欲しい」とも懇願され、ショックを受けたそう。

そこで木下さんが考えたのは、生産者と購入者という関係で彼らと付き合っていくのではなく、共に豊かになれるように、彼らと一緒に自然栽培や農薬を使わない農園を作り、運営し、日本で販売する事業をやって行こうと心に決めたという。ウガンダのコミュニティには仕事が生まれ、日本ではオーガニックの美味しい珈琲が味わうことができるのだ。

しかし、その途中では、お金や資産を大量に失ってしまったり、いいことばかりではなかった。それでも続けていくことで、今に繋がっている。日本では社員たった4人の小さな会社。社長も自ら焙煎や配送にも携わりながらも、定期的にウガンダにも足を運び、学校や診療所を作るなどのコミュニティ全体の支援も続けているそうだ。

最近ではバニラビーンズの栽培やハーブ栽培にも手を広げ、益々コミュニティの人々とのつながりを深めているとも。

あたたかい繋がりから生まれた、地球や人の体にも優しい、美味しい珈琲を、これからは楽しみたい。そして木下さんのように、生産地の人々、喫茶店のお客さん、そして私自身が幸せで繋がっていける、そんな仕事をして生きていきたい!と心から思った。

会場でもあり、いつもフェアトレードの雑貨やコーヒーが買える、岐阜のフラマンさん


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