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70代、2人に一人は「骨粗しょう症」なんです・・・

全六回の構成で開催している寿楽園出張講座。
第三回は腰痛と骨粗しょう症がテーマ。
整形外科冨重医師より「腰痛はなぜ起こるのか」「骨粗しょう症の取り組み方」、あわせて当院で受診されている患者さんの傾向などをお話させていただきました。

【 腰痛 】

腰痛には脊椎、内臓疾患、ストレス性のもの、と多くの原因があります。

<脊椎の疾患が原因の腰痛>
・変形性腰椎症
・腰椎椎間板ヘルニア
・腰部脊柱管狭窄症
・骨粗しょう鬆症

<内臓の病気が原因の腰痛>
・消化器系の病気(胃・十二指腸潰瘍、胆石など)
・泌尿器系の病気(尿路結石,腎結石、前立腺癌など)
・婦人科系の病気(子宮内膜症、子宮癌など)
・循環器系の病気(心筋梗塞、解離性大動脈瘤など)

<ストレスが原因の腰痛>
・強いストレスが原因で腰痛を発症することも。

主要な原因を挙げてもこれだけの要因があり、ひとつだけではない場合も多くあります。
気になったら放置せず早めに受診することをお勧めしています。

【 骨粗しょう症 】

骨は1年に30%が作り替えられているのをご存知でしょうか。
何らかの原因でこれが上手く行かなくなると骨粗しょう症になります。
原因は加齢、女性の場合は女性ホルモンの低下、生活習慣などがあります。

グラフを見ると骨粗しょう症は女性に多いことがわかります。
70歳を過ぎると2人にひとりが骨粗しょう症。
骨粗しょう症は症状がないので注意が必要ですね。
・骨折したことがある方
・栄養状態が良くない方
・色々な病気をお持ちの方
・骨に自信が無い方  は特に注意が必要です。

骨の強さを測る「骨密度」は維持することは出来ても、
改善されることはありません。今の現状を維持するためには、

適度な運動(骨に刺激を与える)
日光を浴びる(紫外線を浴びて皮膚でビタミンDが作ら れる)
正しい食事(タンパク質とカルシウムが骨を作るのに 必要)
があります。

当院では積極的に骨密度検査を勧めています。
まずは自分の骨密度を知ることから初めていきましょう。

「当院に来られる方も骨折で受診され、その時にご自身の骨密度が低いことを知る方がほとんどです。なかなか知られていないのが現状ですが、話を聞いていただくことで関心を持ち、講義後は多くの質問もあり、興味をもっていただけたのではないかと思います。今後も継続してこうした講義の場を設けていきたいと思います。」
(整形外科/脊椎外来 冨重)


後半は腰痛の予防と骨粗しょう症に重点をおいてストレッチ、
筋力トレーニングを行いました。
前半の講義でも運動の重要性をお話していたのもあって、
皆さん積極的に取り組まれていました。

「骨密度は加齢とともに低下していくものであり、骨折が介護が必要になる理由や寝たきりの原因となることを考えても、健康寿命を延ばすためにはこれまで以上に啓蒙していくべき内容だと感じました。後半の運動に関しては、3回目の実施で徐々に慣れてきていることもありスムーズに実施できたし、1人での対応であったが、皆さんの様子を確認しながら余裕をもって実施することができました。残り3回も復習と新しいものをミックスさせながらマンネリにならないように進めていきたいと思います。」(理学療法科 福井)

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